2008年2月9日〜2月17日 たいきバリ島ふたたび

2008年2月16日 ギリマヌク探索

 もう何日ぐっすり寝ていないだろう・・・結局ムンジャンガンで熟睡する事はなかったな。それも今日で最後だ。

 まだ薄暗い朝6時にフロントに行くと、約束どおりYudiさんが待っていてくれた。今日は車で移動するようで4WDの日本車、インドネシア名「キジャン」というので来てくれた。
 今日はバイクじゃないの?と聞くと、あなたは荷物が多いし、今日は移動距離も長いから車じゃないと無理だと言われた。昨日のスクーター、上り坂でエンジン止まりそうになってたもんなあ(^^;

 そして車に乗り込むと、一路西へとひた走った。
15分ほど行っただろうか、ちょっと大きめの町に入る。ここがギリマヌクだ。
海の向こうにはジャワ島の山が見える。Yudiさんが「次回来た時は、ここからフェリーでジャワ島に渡ってあの山にある国立公園を案内するよ。野生の孔雀が見られるんだ」と言う。渡された図鑑を眺めているとカザリショウビンが載っていたので「これは見られる?」と聞くと難しいけど可能性はあるそうだ。きっとYudiさんにガイドしてもらえれば見つけられそうな気がするな。
昔日本の動物園のスタッフのグループをガイドしたことがあるそうで、その時はジャワ島まで行ったそうだ。いつかそんな鳥撮りだけの旅もしてみたいなあ。

 車は街中をはずれ、海の方に向かった。これから訪れるギリマヌク湾は潮が引いていて歩いてかなり沖のほうまで行けるらしい。
 潮が引いた浜にはシギチがうじゃうじゃいるし、そこからさらに沖のマングローブ帯にボートで渡ればヒメアオカワセミのホバリングも良く見られるよ、というので期待が高まる。でも実はきのうのセアカミツユビポイントも再訪したかったりするので複雑な心境だ。

 そしてたどり着いた船着場。ん?なんか満潮のような気が・・・
Yudiさんは「昨日の夕方覗きに来た時は干潮だったんだけど・・・」となんか焦ってる。やっぱ今満潮なんだ。やっちまったようですなあ。
 まあ船の手配も澄ましちゃってるんだからしょうがない。マングローブクルーズでも行くとしよう。

案内されたボートは地元の漁師さんがあやつるアウトリガーカヌー。
Yudiさんは「これで沖のマングローブに渡れれば・・・」と申し訳なさそうにしている。次回は潮時を調べておいてくださいね。それでも昨日下見に来てくれたたってのが泣かせるよなあ。やっぱいい人だ。

ボートの幅はほんの30cmほど。三脚なんて立てたらひっくり返しそうなのでここは手持ちで行く事にする。ロクヨン手持ち、きついなあ。

 ボートは沖のマングローブ地帯に向かって「ボンボンボン」とエンジン音を響かせながら岸を離れた。

 雲の中からは朝日が顔を出してきた。そんな中マングローブに囲まれた誰も居ない湾内を潮風に吹かれながら。アウトリガーカヌーで進んでいくなんてはまさに探検だ。普通の観光ツアーじゃ絶対体験できないだろうこの雰囲気。これを味わえただけでも満潮だったことなんて吹き飛んでしまう。いい気分だ。

 しばらく行くと沖の浅瀬で餌をとっている大型の鳥の群れが目に入ってきた。コハゲコウだ。ロクヨン手持ちで頑張ってみるが、やっぱファインダーに入れるのもおぼつかない。こんな時ゴーヨンがあれば・・どらえも〜ん

そしてボートは沖のマングローブ帯に到着、時折ヒメアオカワセミらしき鳥が飛び去っていく。ここには普通のカワセミはいないの?と聞くといる事はいるけどあまり見ないそうだ。

 マングローブの間の鏡のような水面を抜けていくと、川から突き出した枯れ木にシギの群れが止まっていた。Yudiさんは Curlewと言っていたが、嘴が短いからコシャクシギだろうか。

 ボートから水面を覗き込むと底が見える。水深1mくらいだろうか。全体に砂のようで、潮が引いた時歩いてみたかったなあ、っとこれは禁句か。Yudiさんはさっきからすっかり申し訳ないモードに入っちゃってるからねえ。

   

 マングローブの水路を抜けるとボートは再び海を渡り、船着場に戻ってきた。あんまり鳥はいなかったなあ。
ここでYudiさんに、「帰りにちょっとだけ昨日のセアカミツユビポイントによってもらえないかなあ、昨日撮ったのは幼鳥だったので成鳥が撮りたいんだ」とお願いすると、名誉挽回とばかりにもちろん!と快承してくれた。よし、これで希望がつながったぞ。

 ボートから降りると再び車に乗りこみ岸沿いに牧草地のような所に行った。金網に囲われた大きな建物があるが、発電所かもしれない。

車で水際のマングローブの生えている辺りまで乗り付けると、ヒメアオの声が聞こえてきたが姿は見えない。
手前の草地ではイソシギがのんびり歩いていた。
草地にはところどころ潅木が生えていて、それが良いポイントになっているようだ。Yudiさんがコシジロヒヨドリを教えてくれる。

イソシギ Common Sandpiper コシジロヒヨドリ Sotty-headed Bulbul

その後枯れ木のてっぺんに止まっている地味目な鳥をチェック。グラスバードと聞こえたが日本名ではオニセッカらしい。
ヒヨドリくらい大いので、あの小さいセッカとは全然結びつかず和名を調べるのに苦労した。

そして嬉しいハリオハチクイも登場。今日は空抜けじゃなかったぞ。
何度も飛び立ってフライキャッチを繰り返してくれたのでトビモノにもチャレンジ。
このときは車で近くまで寄っもらい、窓枠でレンズを支えて撮影したのだが、このスタイルは楽だよなあ。
おかげでついついいっぱい撮ってしまった。カワセミ系やブッポウソウ系のキラメキ感こそないものの、綺麗な色しているなあ。

そして最後に遠くへ飛んでいくサイチョウの群れを撮ってここは終了。Yudiさんはここでサイチョウが見られるのは運が良いと言っていた。あとで画像で確認した感じだとシワコブサイチョウのようだ。

この後はヨタカを見に行くと言う。はたしてセアカミツユビカワセミのリベンジの時間はあるのだろうか・・・・

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