草原のシャンパンブレックファースト |
ゴンドラを降りると、赤い服を着たスタッフが寄ってきて、しおれた気球の片付けを始めた。 気球が下りた地点で、立派なテーブルに真っ白なテーブルクロスをかけたセッティングをして、蝶ネクタイにタキシードのボーイさんが氷の入ったワインクーラーから取り出したジャンパンをサーブ、テーブルの上にはオードブルが並び。誰も居ないサバンナの真ん中でハイクラスなブレックファースト、ってのを期待していたんだが、そんな準備をする気配はどこにもない。どうもここから車で朝食会場へ移動するみたいだ。予想とちと違う・・・ その迎えの車が来るまでの間、乗客たちはそこらへんを手持ち無沙汰そうにぶらぶらしていた。 僕はちょっと離れた草原に骨だけになったヌーの屍骸を発見。これはいい被写体だ。 みんなから離れ、近づいて広角レンズで撮影していると、キャプテンがこっちを向いて何か怒鳴っている。 そうこうしているうちに迎えの車がやってきた。 車が走り出してしばらくすると、遠くにネコ型大型肉食獣のシルエットが見えた。その周りには既にハイエナのごとくサファリカーが集まってきている。うちらの車も現場に急行。そこにいたのはチーターだった。今回初の大猫だ! うちらの席は展望席なので写真を撮るのにはもってこいだ。車はさらに近づいてくれたので、アップを撮る事ができた。 これははぐれ若だろうか。背中の毛が抜けていて、ひじにもすりむき傷があたりして、あまり健康状態は良さそうではなかった。もしかしたらさっきのヌーの骨でもかじっていたかもしれないな。 チーターを後にしてサバンナの中を走ってゆくと、サファリカーがたくさん並んでいる所に到着。 そしてこの向こうが朝食会場となっていた。 う〜ん、これは・・・ しかしシャンパンブレックファーストというだけあってシャンパンは飲み放題だった。 朝ごはんのメニューはパンと焼いたウインナー、それに肉の入ったキッシュにゆで卵と、 朝が早かったからお腹が減ったそうなんだが、それにしても凄い食欲だ うちらの席の周りは欧米人ばかり。最初はちょっと気後れしてしまい、黙々とシャンパンを飲み、ミートパイをいただいたりしていたのだが、そんな中でもたいきは絶好調。リンゴを丸ごとかじって「ウメ〜〜!」と感動している(^^; ところが調子に乗りすぎたようで急にう〇こに行きたくなってしまったたいき。 そういえば他の車とは離れた所に一台、車が止まっている。 と思ってたいきを連れて行くと、やっぱりビンゴ!ただし車にトイレがあるわけではなく、 たいきなんてみんなと離れたらそれこそいい餌だ。ちょっと心配だったけど、用が用だけに一人で行かせる。 すっきりしたたいきはいつの間にか欧米人の子供と遊んでいた。 うちらも何杯かシャンペンを頂き、いい気分になってきた。そこで隣に居たあの子の両親に話しかけるとオランダから来たそうだ。おじいちゃんおばあちゃんも一緒に居たのだが、彼らは英語がしゃべれないそうだ。へ〜、そんな顔して英語がしゃべれないなんてなんか不思議だなあ。お父さんお母さんもあまり英語は得意でないそうだが、それならこっちも願ったりかなったり。お互い片言の英語同士だとかえって話は通じやすいもんだ。 子供がらみからお互いの国の話、バルーンサファリの話などで盛り上がり、思いがけず楽しい時間をすごす事ができた。そんなシャンパンブレックファーストが終わりに近づくと、キャプテンから一人ひとりに乗船証明書見たいなのが渡される。たいきも一丁前に証書をもらい、握手してもらっていた。 これがその証明書。ちゃんとたいきの名前が入っている。いい思い出になるね。 これを最後にシャンパンブレックファーストは終了。あとはホテルに帰るだけ。 ふと見かけた草に、カマキリの卵が付いていた。こんな所にもカマキリ居るんだ。 それに小さなカエルの姿も見える。カエルこそこんな乾燥したところで生きていけるんだろうか。 |