一人で帰ってこれたけど

　待合室に行くとすでに搭乗する人の行列は解消されていてスムーズに機内に入れた。

　僕の席は行きと一緒の脱出口の前の広い席。通路側って脱出通路側と受け取られたのかな？でも結果オーライ。
足元は広々だし、おまけに隣には誰も来ないようだ。　やった〜　

　席は半分以上空いていた。メイン路線がこれじゃコタキナバル直行便が廃止されちゃうのもしょうがないかもしれない。
でも空いているってのは精神的にとってもいい。その分トイレの競争率もすくなくなるからね。さあ、日本まであと６時間半、がんばろう。

　飛行機が離陸してシートベルトのサインが消えると、まずはツマミとビールを一杯いただく。

　ここでこの帰りの夜行便のために処方してもらった睡眠導入剤の出番となるのだが、みんなに聞くとかなり強いやつのようでアルコールと一緒に摂取すると幻覚とかを見ちゃうらしい。なのでちょっと飲むのが心配だ。そのことをさっきＲＩＣＫさんに相談したら、手持ちのもう少し弱いやつを分けてくれることになった。ありがたい。

　あとで持ってきてくれると言っていたのだが、それでもお酒をあまり飲みすぎると薬との飲み合わせは良くなさそうだ。
　とはいえ機内のビールはおいしいし・・・どうしようかな、もう一杯飲もうか止めておくか・・・

　と悩んでいたらいつの間にか寝込んでしまっていたようだ。連日の早起きで疲れてたし、この席足も伸ばせてとっても快適だったからね。飛行機でこんなによく眠ったのははじめてかも。

　ＲＩＣＫさんがそのあとしばらくして薬をもって来てくれたのに、僕は爆睡していていくら起こしても起きなかったらしく、「こんなんだったら薬なんかいらないじゃん！」と言われてしまった（＾＾；ごめんね〜

　その後はマレーシア航空名物？真夜中の朝食攻撃にも負けることなく、窓の外が明るくなるまでしっかり眠っていたようだ。
　　

　結局着陸態勢に入るアナウンスでやっと目を覚まし、ボーっとしたまま飛行機は午前６時半に成田に到着。あ〜あ、日本に帰ってきちゃったよ。
　機内からボーディングブリッジに抜ける時、隙間から冷気がしんしんと伝わってきた。　成田の気温は-２℃だって！
寒すぎだ。

　そんな冷気のせいか、それともビールの飲みすぎか（多分そっちだろう）イミグレーションを抜けバゲッジクレームで荷物を受け取った所で急にお腹が・・・

　本当はここでＲＩＣＫさんたちとの感動のお別れイベントと行きたいところだったが、背に腹はかえられずあいさつもそこそこに別れることになったのであった（＾＾；

　それじゃここで改めて。ＲＩＣＫさん、にゃっちさん、５日間どうもありがとう、楽しかったよ〜。そのうちまたどこか行きましょうね！

　こうして腹痛で幕切れとなった初めての鳥撮り集中型遠征だったが、ひーことたいきがいなくて残念だったり寂しかったりした部分もあるが、首までドップリ鳥に浸れるってのは魅力的でちょっと癖になりそうだ・・・

　でもたいきがまだ付いてきてくれてる間はもうちょっと家族で一緒に行っとくかな。
なんだかんだ言ってもやっぱりみんな一緒ってのはいいもんだ。

そんな事を思いながら暖かい気持ちで家に到着。
きっと二人とも僕がいなくてさぞ寂しがっていただろうと思い、ただいま〜とドアを開けると

誰もいない・・・

そう、今日は平日。ひーこは会社、たいきは学校へ行っちゃったんだ。
うすうす気づいてはいたが、それでもなんかすごく寂しいぞ〜

とはいえやはり僕がいない間の我家の食生活は惨憺たるものだったようで
夕方帰ってきたたいきは「これで普通のご飯が食べれる〜」と大喜びしてくれた（＾＾；
こんなところにでも僕の存在意義があってよかったよ〜

　おしまい