八丈島北部一周
 宿に戻るとパンで朝食を済ませたらチェックアウト。レンタカーは夕方まで借りているので大荷物はフロントに預かっておいてもらう事にした。ちなみに昨日の水温計とパワステの件があったので、なんか車の調子悪いんですけど・・・パワステのオイルとか洩ってるかも・・・と言ってみたのだが、「うちの車はこれでもかってくらい念入りに整備に出してるから大丈夫です!」と自信満々に言われてしまった。そうなるとこちらも何もいえないよな。せめて今日一日持ってくれ〜

 撮影機材だけ持ってボロ車に乗ろうとしたところでイソヒヨドリのさえずりが聞こえてきた。どこかなあ、と思って探すと宿の屋根の上にオスが止まっていた。

 それじゃ出かけるとしようかね。今日の予定は八丈富士のある島の北部一周だ。そっち方面にある八丈小島ではクロアシアホウドリの繁殖が確認されたらしいので、もしかしたら遠くに飛んでいる姿が見えるかも、とちょっと期待もある。

 まずは八重根港まで降りて、そこから海岸沿いの道を北へ向かった。昨日の南部と比べると北部は八丈富士を中心になだらかな裾野が広がり平坦な地形だ。そのためとても開放的な雰囲気がある。天気も上々、いい気分だ。

 しばらく行くと駐車スペースがあったので車を止める。横には綺麗に整備されたトイレやシャワールーム、バーベキュースペースなどが立ち並んでいる。看板によるとここは「休憩所下」というダイビングポイントにもなっているそうだ。

 海岸に下りてみると一面の溶岩の原が広がっていて、その先にぽっかりと八丈小島が見える。

 その溶岩の上をキアシシギが歩き回っていた。

 シギチって見れるとなんだか嬉しくなっちゃうよな。ちょっと得した気分だ。

 入り江になっているところを見ると、海の色がすごく綺麗で、改めて一本くらい潜っておけばよかったかと思ったりした。ここからビーチエントリーでもユウゼン見れたりするのかなあ。

 さあ、それでは次はクロアシアホウドリ狙いでもうちょっと近くで八丈小島見れるポイントへ移動しよう。
実際には結構涼しいのだが、島の道を走っているとなんだかもう真夏のような気分になる。いいねえ♪

 海岸沿いを走っていくと時折長い上り坂に差し掛かることがあったが、そんな時車の水温計の針はやっぱりぐんぐんと上がっていく。そしてそれに続く下り坂ではスーッと下がる。これじゃまるで空冷だよな。この車絶対壊れてる。ラジエターに穴でも空いてるのかな?しかしどこが「これでもかってくらい念入りに整備に出してる」だよ!まあ安いからあまり文句も言えないけど・・・

 八丈小島の姿はどんどん大きくなってくる。地図を見た感じだと、ここいら辺が再接近ポイントだ。駐車場らしき場所を見つけたが、なんだかロープが張ってあり立ち入り禁止になっている。ここがビューポイントじゃないのかな?

 しかしその先にはそれらしい場所はなかったので途中で引き返し、一番八丈小島が良く見えるところで車を止めた。
 距離にして5kmくらいかな、山肌の模様が良く見えるくらいの近さだ。さてクロアシアホウドリはどこだろう・・・

 しかし相手は天然記念物、そう簡単に見れるものではないようだ。それにクロアシアホウドリはおろか、オオミズナギドリやウミネコさえ飛んでいない。まあ海鳥は専門外だししょうがないか。

 それじゃこの後はどうしよう、と言うと、ひーこたちは牧場に行きたいという。う〜ん、この車で再び八丈富士の周遊道路まで登るのは大気圏を脱出するくらい大変なきがするけど、頑固なひーこは行きたいと言ったら譲らない。僕はもうこれ以上水温計を気にしながら走るのは嫌なので、運転はひーこに間ませて車が壊れたらひーこのせいって条件で牧場行きに同意した。

 さあ、それじゃリフトオフ!エンジンの負担を減らすため、ある程度の高度まで緩やかに登れる道を選ぶ。それでも後半の直登にはいるとタコメーターの針のように水温計が上がって行きもうヒヤヒヤだ。それでも針はギリギリHのゲージの直前で踏みとどまってくれてなんとか周遊道路までたどり着く事が出来た。

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