本島編 スタート
  まだ風が強いせいでお天気はころころ変わる。宿に戻る頃にはふたたび太陽は姿を隠し、ドンヨリとした曇り空が戻ってきた。
 まあ飛行機は飛んでいるから問題ないだろうけど、フライトが揺れたらいやだなあ。

 今日は早めに戻ったので朝ごはんが食べられる。部屋へ戻らず直接朝食会場の食堂へ行くと、ひーことたいきはもう食後のコーヒーを飲んでいるところだった。


 僕も追いつくべく急いで料理を取ってきた。品数こそ大規模リゾートホテルのように多くはなかったけど、煮物、ミートボール、スパゲッティーにサンドウィッチと今までのオニギリ一個生活がからすると充分豪華だ。

 久し振りのまともな朝ご飯にお代わりを2回してしまいお腹一杯。それじゃ部屋の戻って荷造りをしなくっちゃ。

 今回の移動は飛行機を伴うので、車で場所を変えるような手軽なパッキングと言うわけには行かず、三脚もばらしてきっちりと詰め込むと、もうチェックアウトの10時になってしまった。

 あとは車を返して空港へ向かうだけだが、その前にガソリンを入れなくてはならない。宮古島にはサトウキビから作ったバイオガソリンというのがあって、普通のガソリンとまったく変らずに使用できるそうなので、それを入れてみた。満タンにすると14リットルほど。さすがハイブリット、結構走ったと思うがなかなかの燃費だ。

 宮古島はバイオガソリンの他にもEVカーの普及にも力を入れていて、うちらの泊まっていた宿も含め駐車場に充電ステーションがあるところが多い。こういうエコ技術に関してなかなか最先端をいっている島なのだ。

 最後に宮古島まもるくんも撮っておく。

 前に来た時は全く予備知識もなくただ気持ち悪い人形だと思っていたが、いまじゃ観光ガイドにも載るくらいの超有名人物となってしまったようだ。しかも何人も兄弟がいるって設定らしい。確かにインパクトは強いからね。でももっと他にアピールするべき物もあると思うのだが・・・

 太陽が顔を出したのは朝撮りの時の一瞬だけだったようで、空はふたたび台風の最中に戻ったような雲に覆われ、結構な強風も吹き続けている。

 しかしレンタカー会社に車を返して空港へ行くと、飛行機はちゃんと普通に運航していた。
昨日の午後は欠航もあったようなので、タイミングが良かったようだ。
風が強いとはいえここから那覇までは大手のANA、安心だ。

 そして思ったとおり、何の問題もなく飛行機は宮古島空港を飛び立ち、30分ほどのあっという間のフライトの後、大した揺れもなく那覇に到着。やっぱり大手は安定感がちがう。

 那覇はもう台風の気配もまったくなく、パキっとした沖縄の夏空が広がっていた。

それにいつもなら那覇まで戻ってくると、あとはせいぜい1泊したらもう帰るだけでちょっと寂しくなるのだが、今回はまだここから第2ステージが待っている。何だかとっても幸せな気分だ〜

 機内預けの荷物を受け取ると、レンタカー会社の人に送迎車まで連れて行ってもらう。
 そこでびっくり、送迎車と言えば普通ワンボックスカーかせいぜいマイクロバス程度だが、今回は観光バス。そんなに利用客が多いのかな。

 乗客で5割ほど席が埋まったところでバスは出発。走り出してすぐ流れたアナウンスによると、ここからレンタカー会社のオフィスまでは30分ほどかかるらしい。せいぜい赤嶺あたりだろうと思っていたので、もしかして借受店舗を間違えてしまったのかと思ってしまった。

 やがてバスは豊見城市と言う街に入った。ここは那覇の南に出来た新興都市のようで、各社のレンタカーオフィスもここら辺に移転が進んでいるようだ。あたりも出来たばかりの大規模なショッピングモールなどが目立つ、何だかお台場みたいなところだ。

 そしてやっとのことでレンタカー屋さんに到着。LCCターミナルといい最近の那覇はいろいろ時間がかかる。

 レンタカー屋のオフィスに入ってまたびっくり。受付カウンターが国内用と国際用に分かれているのだ。国際用のカウンターには中華系の観光客が行列を作っている。それに対して国内用の列は半分以下だ。恐るべし中華パワー、この勢いで沖縄が占領されてしまうんじゃないかと心配になってくる。

 受付を済ませ、係りの人と一緒に今回借り受ける車のところに移動。予約ではここでもアクアを頼んでおいた。やんばるでの鳥撮りには静かだし、林道を走るにもコンパクトで最適だ。

 しかし案内されたのは、でっかい黒塗りの高級車。カムリという3ナンバーのハイブリットだった。


 アクアを頼んだんだけど、間違えじゃないですか?と聞くと、今回中国のお客さんが多くてアクアがすべて出払ってしまっているとのこと。中国人は車の扱いも荒いし事故も多いので安い車を回し、日本人のお客さんにはアップグレードした車を貸し出すようになってしまうとのことだった。

 う〜む、借りようと思ってもまず借りることのなさそうな高級車がタナボタで借りられて本来ラッキーなわけだが、これであのやんばるの林道を走るのか・・・かなり微妙だなあ・・・

 まあ後部座席のたいきが「何だか社長になったみたいだ」と喜んでいるからいいか。たしかに後ろ専用のエアコン通風口もついているし席も広々していて快適そうだ。

 あまり運転したことのない高級車に少々ビビリながらレンタカーの営業所を出ると、まずは近くのショッピングモールに寄って昼ごはんにする。

 どこで食べようか迷った末、結局びっくりドンキーに落ち着いた。
 ここで僕はランチセットのハンバーグスパゲッティ。う〜ん、この昔ながらのレストランのミートソースの味!美味いねえ。これがなかなか家じゃ出せないんだよな。
飲み物はこれから運転があるのでリンゴのサイダーで我慢しておく。

 食事を終えて店を出るともう2時を過ぎていた。ここからやんばるの宿までは、買出しの時間を考えると4時間くらいかかるかな。受付は6時までなのでギリギリか。それじゃナビをセットして出発!

 やっぱり運転しなれない高級車はいろいろ気を使うが、高速に乗ってしまえばエンジンのパワーもあるので楽チンだ。ただやっぱり車体の大きさはちょっと慣れないかも・・・

 

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