番外編 本格始動

 結局去年のベトナム以来一緒に飛行機に乗らなくなってしまった、と言うか近場の一泊旅行にさえ来なくなったたいきさん。まあお年頃だし来たくないってのを無理やり連れてくのもなんなので、ここ一年はひーこと二人での遠征がすっかり板についてしまった。

 そして中3の3月,たいきは修学旅行に沖縄に行くのである。果たしてこれで飛行機嫌いを克服してくれるだろうか・・・

 それはさておきたいきが旅行となるとうちらもチャンス!その隙にどこに遠征に行くか決めなくちゃ!
 たいきの日程はほんの3泊4日。ひーことしては一応たいきを送り出してから出発し、たいきが帰ってきた時には家にいたいという。まあそれに越したことはないよな。

 となるとあまり遠くもいけないよなあ・・・それなら3泊4日でタイでも行こうかという話になったのだが、鳥撮りしようと思うと中々スケジュール的に厳しいものがある。

 それじゃ沖縄あたりでもいいじゃん?というのにはひーこが反対。さして暖かくもない3月の沖縄に行ってもねえ・・・と言われるとそれもそうなんだが・・・

 じゃ、台湾なんでどうよ、とひーこが言い出した。実はこちらが本命だったようだ。でも台湾でしょ、台北あたりじゃゴシキドリとかズグロミゾゴイが見れるくらいなんじゃね?RICKさんたちみたいに山のほうへ行ってアリサンヒタキでも見れるとか、5月ごろにヤイロチョウ狙いと言うならそりゃちょっとは魅力あるけど3月じゃねえ・・・

 といまいち気分は乗らなかったのだが、ひーこは千と千尋の湯やどのモデルになった仇分に行ってみたいらしく、台湾の旅行ガイドなど買ってきてさりげなくそこらへんにおいて置くというトラップなど仕掛け始めた。

 それをなんとなく眺めていると「フォルモサ」と言う言葉が思い浮かんだ。
 台湾は昔欧米からフォルモサと呼ばれていたそうなのだ。その意味は「麗しい島」
 なんだがそれまで思い描いていた台湾のイメージとはかなり違うこの言葉の響きは台湾への興味を一気に掻き立てることとなった。う〜ん、ひーこのトラップにはまったようなもんだな。ちとくやしい・・・

 折角行くならどんな鳥がいるのかもチェックして置くべきだよな、と調べだすと、やぱりポピュラーな探鳥地、日本のバーダーもかなり行ってらっしゃるようで色々なレポートを見ることが出来た。ありがたいことだ。

 キンバネホイビイ・アリサンヒタキ・タカサゴマシコ・カンムリチメドリ・サンケイ・ミカドキジ・・・なんとも、魅力的な鳥が一杯いるじゃないか!ただこれらの鳥は台北のあたりじゃちょっと難しくて標高の高い山地に行かないと会えないようだ。
RICKさんたちは阿里山に行ってアリサンヒタキに会っているが、3泊4日の日程じゃそれはちょっと厳しいよなあ・・・
と諦めかけていた所、阿里山よりもうちょっと近くに大雪山というのがあり、ここに行けば目指す鳥達の大多数に会えることが判明。

 頑張れば台北から日帰りできない事もなさそうだと思い、現地でバードウォッチングツアーをやっている会社に問い合わせてみたのだが、台北からは遠いから日帰りは無理との返事をいただく。
 それなら初日昼頃台北松山空港に到着する便で行くとして、そこにピックアップに来てもらい1泊2日でツアーを組んでもらえないか聞くとOKだという。しかししばらくしていただいた見積もりは2人で10万!一泊2日じゃちと高すぎるよなあ・・・でも気分はすっかり大雪山、どうしよう。

  そんな折、ukiukivideoさんが大雪山に行ったばかりだと言う事を知り詳しい話をうかがった所、大雪山への道のり、鳥を見たポイントの一つ一つなど細かい所まで実に丁寧に教えていただく事ができた。このときのやり取りはプリントアウトして「大雪山バイブル」として持って行ったほどだ。(ukiukivideoさん、その節はほんとうにありがとございました) 

 大雪山の宿を手配してくれる日本語が通じるツアー会社も教えていただけて、ここまで情報がそろっていれば自力でも何とかなるかも、と思い始めた。

 交通手段も台北から台中まで台湾新幹線を使えば移動時間をかなり節約できる。ただちょっと心配なのはレンタカー。台湾は慣れない右側通行なのだ。この前のベトナムも右側通行だったけど、カブで思いっきり逆走してたからなあ・・・まあひーこがいれば何とかなるかとは思うけど。なにしろ運転については根拠のない自信たっぷりなのだ。

 というわけで大体の予定も決まり、それぞれの手配開始。

 スケジュールは3月3日台北入り→台中まで新幹線移動→大雪山までレンタカーで移動
3月4日昼まで大雪山で鳥撮り→レンタカーで台中にもどる(15:00予定)→新幹線で台北へ。夜は士林夜市へ
3月5日一日観光、メインは仇分 そして3月6日帰国、あとは臨機応変に決めていこう。

 飛行機は予定通り台北松山空港に12:40に着くANAをとる事ができた、これなら羽田発が9:30だから、6:00羽田集合のたいきを見送った後、余裕を持って出発できる。
 帰りは台北を10:00過ぎに出る便、こちらは成田着13:30なので夕方には家に居れるから疲れて帰ってくるであろうたいきをお迎えするにも十分だ。

 次に一番大事な大雪山の宿、「大雪山賓館」の予約。この施設は大人気で予約は宿泊日の1ヶ月前に開始。土日は予約開始と共に一瞬で満室になってしまうそうだ。
 幸いうちらが宿泊するのは木曜日なので無事予約をしてもらう事ができた。

 後はレンタカーをAVIS台中高鉄(新幹線)駅店で予約。台湾のカーナビは使いづらいらしいのでスマホのGooglemapに頼るつもりでレンタルWifiルーターも別手配した。

 あとは台北のホテルを2泊予約。新幹線のチケットは当日買えばいいだろう。

 そして忘れてはならないのが国際免許。これは日本の免許証のコピーをJAFに送り台湾語に翻訳してもらうと言う形になる。普通の国際免許とは大分違うようだ。台湾が国際的に国と認められていないためこんな事になるらしい。でも翻訳料と送料で4000円近く取れれるのはちょっと高いよなあ。

 これで大方手配は完了。なんだか台湾がめちゃくちゃ楽しみになってきていた。ちなみに今回機材はロクヨンが新型FLに、80-400がサンヨンPFになり、全体にかなり軽量化コンパクト化された。ただボディーはD4がなくなりがD810一台になってしまったのがちっと寂しい、早く何とかしないと・・・


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