ルリミツユビカワセミがいっぱい撮れたので大満足して宿に戻ると、ここの池でもまたルリミツユビカワセミが出迎えてくれた。
慌てて撮りに行こうとするが、みんなからブーイング。お腹が減ったので先にご飯にしようという。
仕方なく朝食場所の2階テラスに行って席に着いたが、池の方からは「チィー」と言う声がひっきりなしに聞こえてくるのでなんとも落ちつかない。
何度も撮りに行こうと腰を浮かしかけるが、そのたびにかみさんに睨まれてしまい、席に戻る。
ORAT家の掟「どんなに珍しい鳥がいてもお食事中はごちそうさまするまで席を立たない」っていうのがあるからね。
辛いとこだけど、ここでへそ曲げられちゃって鳥撮りに付き合ってもらえなくなっても困るのでとりあえず言う事を聞いておく。
開き直ってバタートーストの上に目玉焼きを乗っけたのが美味しい朝ご飯をたっぷり頂きコーヒーも飲んだあと、たいきと一緒にごちそうさまの挨拶をしてから池に行って見ると、そこにはもうルリミツユビカワセミの姿はなかった。やっぱりな〜(泣)
まだルリミツユビカワセミにかんしてはチャンスもたっぷり有りそうなので、気を取り直してトリッシュさんの所に行き、シラオラケット有望ポイントを教えてもらう。
この鳥、自分の中ではAAAランクに属する幻の鳥、そう簡単にはいかないよな〜。半信半疑で支度をして出かけようとしていると、アンドリューさんが冷えたミネラルウォーターとお絞りを入れたクーラーボックスと虫除けスプレーを持ってきてくれた。心憎いね〜
さあ、幸運を祈ってもらいながら北へ向けて出発だ。
キャプテンクックハイウェイをちょっと戻り、左に入ると程なくディンツリー川にかかる渡し舟乗り場が見えてきた。
リバークルーズの船もいっぱい止まっていて、一般の観光客はここからリバーツアーに出るみたいだ。
車の列にしばらく並んでいると切符売りのおじさんが来て、往復チケットを買う。この片割れをなくしてしまうと帰りに大変らしいんで大事にしまい、車ごと船に乗り込んだ。
こんなのめったに出来る体験じゃないので写真を撮っておこうと思うが、手元にあるのはサンヨンISの付いた10Dだけ。普通のコンパクトカメラは後ろのトランクに放りっぱなしになっていた。
早くしないと対岸に着いてしまいそうなので、車から降りてトランクを開けカメラを取ろうとしたとたん、ブリッジにいたおっさんがすごい形相で飛んできて、「車にもどれ!」と怒られてしまった。
恐い恐い。どうやら車から出ちゃいけなかった様だ。まあ川に落ちたらワニの餌食だからね。
無事対岸に着き再び出発。ここからトリッシュさんに教えてもらったポイントまでは地図だとあとちょっと。
ディンツリーあたりは熱帯雨林と放牧地やさとうきび畑が入り混じった環境だったが、川を渡るとあたりは一面鬱蒼とした熱帯雨林になる。
その中のワインディングロードを走り、山を幾つか越えたあたりが目的地だ。
トリッシュさんに教えてもらったとおりのわき道に入り、車を止める所を探していると、いきなり目の前に止っているのはシラオさんじゃないか!とりあえず手元にあった10Dで証拠写真を撮れるくらいはじっとしていてくれた。うれし〜
ほんとに綺麗なカワセミ、その色数の多さで右に出るカワセミはいないんじゃないだろうか。
頭は青いしお腹はオレンジだし尻尾は白いし黒い眼過線は入ってるし、おまけに嘴は赤。なんて贅沢な色使いなんだろう。かみさんもさすがに喜んでいるようだ。
この方は証拠写真を撮ったらすぐに飛んでいってしまったので、トリッシュさんおすすめポイントまで車を進め、ヨンニッパをセットしてしばらく待つことにした。林の中でちょっと暗いのでテレコンは1.4Xをセット。
エ車の中にいれば結構近くまで来てくれるというのでしばらくおとなしくしていたが、ブレを防ぐのと静かにするため車のンジンを切っている物だから、車内はかなり暑い。すぐにたいきとかみさんは飽きてしまい、散歩に行ってしまった。汗だくになりながら独り車の中で待っていると、昨日裏山で聞いた鋭い声がきこえてきた。緊張するな〜
周りの樹を見渡すと、10mほど先の枝にシラオさんが止まっている。レンズを助手席の背もたれに乗せて連写開始!
シラオさんはセミの幼虫らしきものを咥えて、その白くて長〜いシッポをゆっくり上下に動かしている。
しかもファインダーいっぱいに!
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最初に10Dとサンヨン+1.4Xで撮った
シラオラケットカワセミ
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AF−S400mmF2.8+TC14EとD2Hで撮ったやつ |
一度いなくなってもまた戻ってきてくれるし、警戒心もあまり無いらしく、地面に降りて捕食シーンも見せてくれたりしてもう大サービスだ。
昔生き物地球紀行で「いつかは見てみたいな〜」と思ってたシラオさんをこんなにたっぷり撮れるなんて夢のようだ。
何度もバッファフルまで連写して、1GのCFカードがいっぱいになった頃、かみさんとたいきがのんびり帰ってきた。
「これがシラオラケットカワセミかな〜」とかみさんが見せるFZ−1の液晶に写っていたのは、まぎれもないシラオさん。散歩してたらすぐそばに止まってたんで撮ったそうだ。
これなら車のなかで息を潜めて無くても撮れたかもしれないな。
シラオさんはまだまだ出てきてくれそうだったが、もう行こうというお二人に促され、パラダイスキングフィッシャーパラダイスを後にしたのだった。
ホント、ここは楽園だったな〜
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