2005年7月9日〜7月17日 八重山2005


2005年7月13日 サンちゃんアカ様

 宮古島第一回朝撮りは当然島中心部の森を目指した。
日の出前に宿を出て畑の中の国道を走っていく。
前に宮古島に来たのはもう十数年前だったろうか。
その頃はダイバーで、潜ってばっかりいたので陸の印象がぜんぜんないのだが、こうやって陸上を走ってみると
なんだか乾いてる感じがする。雨不足と言っていたから余計かもしれないが、やっぱり平坦で森が少ないってのが
大きいのだろう。石垣島の潤ってる感じとはかなり差があるなあ。


前日教えてもらったとおりに行くと、一応森までは難なく到着。ここはちゃんと木がいっぱい。
ただ森と言っても広いから何処から入れば良いものか迷ってしまう。

 とりあえず入れそうな林道があったので、ゆっくり進んで行くと、藪の中からサンコウチョウの声が聞こえてきた。
石垣じゃ全然見なかったので一安心。車の窓から探すと、木の中を移動する長い尾羽発見。
でもカメラを出すとすぐに奥に入ってしまった。サンコウチョウは動きが速いから撮影するのは難しい。
その後しばらく行くと車止めがあったので、車を降りてそこからは遊歩道を歩いていく。

みちはいきなり二股に分かれていた。看板に地図があったので見てみるが、とりあえずまっすぐ行って見ることにした。
日が昇ってくるに連れクマセミの声が凄くっなっていき、なかなか鳥の声がききとれない。
ちょっと行くと道は大きな舗装道路に突き当たってしまったので、二股まで戻りもう片方の上り坂を
のぼっていくと、森の中を猛禽がさーっと飛んでいった。なんだったろう、サシバかなあ。

汗を流して坂を登りきると、ちょっと開けた感じの疎林になった。オオゴマダラやスジクロカバマダラ、黒いアゲハ類がいっぱい飛んでいる。チョウはかなり豊富な様だ。

オオゴマダラ

ナガサキアゲハ

スジクロカバマダラ


 サンコウチョウの地鳴きが聞こえたのでちょっと待ってみると、メスの姿がチラッと見えたがすぐいなくなってしまう。
とおくの木に止っている大型の鳥はカラスバトだ。昨日宿のオーナーさんから聞いたのだが、宮古島には
カラスがいないそうだ。そう言えばカラスかな?と思うとそれは大抵カラスバトだったりする。
カラスのいない生態系はカラスバトには住みやすいようだ。

 ロクヨンと三脚を担いでいるので結構しんどいが、アカショウビンの姿を探してどんどん進むと、遠くから
「キョロロロロ〜」とアカ様ボイスが・・・。

 声の方向に道を下っていくと、森の中にいかにも熱帯っぽいタコノキに囲まれ、木々が頭上を覆って薄暗い池が現れた。やらせ枝っぽいのまであって、アカ様いかにも出てきそうな感じだ。
ここで待ってみることにして、ちょっと離れた所に腰を下し一休み。

 しばらく経つと、頭の上のほうでサンコウチョウの地鳴きが聞こえてきた。息を殺して待っていると
池に張り出した枝にサンコウチョウが現れた。尻尾が短くて目の周りもまだ青くない幼鳥のようだ。
それが2〜3羽、行ったり着たりしている。
見ているとそのうち池に飛び込んで水浴びを始めた。これが噂の「群れで水浴びにくるサンコウチョウ」か〜。
イメージでは尾羽の長いオスが何羽も並び、ひらひらとダイブしまくるって言う図を想像してたのでちょっと違うけど、まあサンコウチョウはサンコウチョウだ。
良く見ると中に成鳥のメスも混じっていて、こちらはアイリングがハッキリして中々奇麗だ。

 しかし何しろ落ちつかなく動き回るので、ファインダーに入れるのも一苦労。SSも上がらないし、必死になって撮っていると、手前の枝に何かがガサッと降りてきた。ヒヨかと思ったら、あらら・・・アカイジャナイデスカ〜
 アカ様にいきなり近くに降りてこられたので固まってしまったが気を取り直してファインダーに入れようとしたが枝被りで全然ダメダメ。

良いポジションはないもんかと四苦八苦していると、ドボン!と音がした。見るとアカ様は水浴びしたようで、対岸のやらせ枝に移っていた。

中々良いポジジョンに来てくれて、喜んでシャッターを切っていると、またダイブ!暗いのでISO400でSSは1/60位しか出ないし、トビモノなんて撮れるはずもないので、飛び込んだ後止った所を見失わない様に、ファインダーから目を離して見ていると、ちょっと奥の木に移り、一呼吸おいて森の奥に飛び去ってしまった。

そのあともう一度アカ様来てくれたが、奥の木から一度ダイブしただけでまた森の奥に行ってしまった。
そろそろ時間も気になってきたし、良い場所見つけたからまた明日来れば良いし、ということで車を止めた所に戻ることにするが、来る時通った道はアップダウンが激しくて結構しんどい。

さっき見た地図だと、戻らずにこのまま進んでちょっと曲がればすぐに車に着く感じだったので、明日に備えて近道を見つけておこうという思惑もあり、行きとは違う道を行って見たが、なんだか全然違う所に出てしまい、結局くる時通った道を、大汗かきながら車までもどる事になってしまった。

車で林道を戻っている途中、わき道があったので車を止めてちょっと道の奥に行って見ると、そこにはさっきより大きくて開けた池があった。池を覗き込むと、数匹の大ウナギ(たぶんね^^;)がゆ〜っくり逃げて行く。初めて見たよ。1m位はあるかなあ。

アカ様の声も聞こえてくるので池を回ってみると、足元からシロハラクイナが急に飛び出してびっくりする。
対岸の声のするあたりを見てみると、アカ様いました!
ここでも水浴びだろうか、ダイビングをしている。距離があったので向う岸まで回りこんでいるうちにいなくなってしまったけど、これからの宮古島でのアカ様ライフは期待がもてそうだ。

あまり遅くなると怒られるので、今朝の鳥撮りはこれくらいにして、宿へ戻った。

 

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