2007年7月12日　嵐の予感

　星砂海岸に着いた時にはには雨はすっかり上がっていて、夏の太陽が顔を出してきた。

宿で教えてもらった「星砂亭」という食堂には準備中の看板が出ていたのだが、中を覗いてみるとまだお客がいたので店内に入って聞いてみるとまだ食事ＯＫだというのでここで昼ご飯にする。

　頼んだのはもちろんオリオン生と今回初のソーキソバ。やっぱ沖縄はこれでなくちゃ。
ソーキが大きくて中々美味しい。
たいきもしっかり1人前を平らげた。最近ほんっと良く食べるようになったよな。
　

西表初オリオン♪	星砂亭のソーキソバ	たいきも一人前完食

　地元の人らしいお客さんの話を聞くともなしに聞いていると、すでに石垣、西表の船便は全て欠航になったらしい。
　テレビのニュースでは離島便の飛行機の欠航情報を流している。
１日遅れてたらきっとここまでたどり着けなかっただろうな。ギリギリセーフ。

　食堂から見える星砂の海岸はそれほど荒れていなかったので食後は浜に下りてみた。
　空を見ると黒い雲がすごいスピードで流れていく。風もかなり強くなってきて、やっぱり台風の気配は濃厚なようだ。
それでも時折雲間から覗く日差しは夏の沖縄って感じで強烈で、曇った暗い空とのコントラストがとってもまぶしい。

　潮はかなり引いていて、何人か泳いでいる人もいたのだが、外海を見るとかなりの波がたっている。
今さっき星砂亭から見た時はそれほどでもなかったのに、急激に時化てきたようだ。これが台風って言うものなのかな。
　これから潮が満ちてきて、あの波がこっちまで入ってきたら危なそうなので、泳ぎたいと言い張るたいきを説得して、今日のところはちょっと水遊びをするだけにしておいた。

星砂海岸	外海はかなり波が高かった	拾った星砂

　星砂海岸というくらいだから星の砂があるのかな？と思って砂を拾い上げよ〜く見てみると、確かにトゲトゲがついた星型の粒が混じっている。どうしてここにだけあるのかはナゾだけど、結構普通に拾う事が出来た。さすが星砂海岸。

　そのうち雲行きが怪しくなり雨がポツリと来たので車に戻る。
午後からは本格的に荒れる前に鳥撮りの下調べをかねて周回道路の端っこまで偵察に行って見る予定だ。

　ふたたび車で西へ向かうと裏内川にかかる橋を渡ったあたりで再びバケツをひっくり返したような雨が降りだした。ワイパーを最速にしても追いつかない位の降りだ。風も強くなってきていよいよ本格的に暴風雨圏に突入って感じだ。

どしゃ降り	西表トンネル	白浜港

　雨の中、干立、祖内の集落を通り過ぎ、西表島唯一のトンネル、その名も「西表トンネル」を抜けると周回道路の端、白浜港に到着。雨は相変わらず激しくて、外に出たらびしょぬれになるのは目に見えているので車から降りることもなく引き返す。　帰りがけにちょっと白浜林道も覗いてみたが、雨の音ばかりで鳥の気配は全然なかった。

　ビールを買うのを忘れていたので上原のスーパーに寄ってから宿に戻り、バスタブにお湯を張ってゆっくり浸かってさっぱりしたあとビールで一息。

　雨が止んでいたのでベランダに出てみると、前の道路の電線にズアカアオバトがうずくまるように止っていた。
これからやってくる台風に備えてじっと力を蓄えているみたいだ。

　一方部屋の前の木ではずぶぬれになったイシガキヒヨドリがギャーギャー騒いでいる。
あの大雨じゃ葉陰にいても濡れちゃうよな。つかの間の雨の止み間にほっと一息と言ったところだろうか。

西の空はちょっとだけ明るくなってきたが、これがホントの嵐の前の静けさってやつだろう。
台風が再接近するのは今晩らしい。初めて体験する離島での本格台風。果たしてどんなだろう。緊張するなあ。
　

ベランダから見た空	晩ご飯

　そして晩ご飯の時間になった。今回は民宿なのでお食事付。
　最近は自分で食べるものは自分で選ぶことが多いので、こんなふうに全部人まかせの献立いただくってことが少なくなったよな。どんなおかずが出るのか結構楽しみだったのだけど、今晩のメニューはモズクと野菜のてんぷら、パパイヤの煮物、おひたし、かつおの刺身にご飯と味噌汁とデザートのパイナップル食べ放題、野菜中心のかなりヘルシーメニューだ。実家の晩ご飯を思い出すな〜、というか肉がない〜〜（＾＾；

　食後は部屋に戻りベランダ側の雨戸も全部閉めて、耐台風戦の準備も全て整った。あとは早く通過してくれるのを祈るだけだ。最新の天気予報だと再接近は明日の早朝にずれ込んだようだ。
まあ鳥撮りははなっから諦めていたけれど、一応早起きはしてみようかな。

テレビを見ながら泡盛を飲んでたら眠くなってきたのであっさり就寝。

外では一晩中風がゴンゴン鳴っていた。