アカ様も撮れて幸せ一杯で宿に戻るともう停電は直っていて、クーラーがガンガンに効いていた。
ひーこに聞くと暑くって目が覚めたそうだ。僕がクーラー切っていきやがったんだと思って怒っていたそうだがそりゃ濡れ衣ってもんだよ。でも窓を開けたら飛行機の音がうるさくてしょうがないし大変だったろうねえ。
昨日買っておいたパンで朝ごはんを済ませると、2階の書斎で今朝のアカ様の画像をバックアップしてからスノーケリングの支度をしたり、コーヒーを飲んでまったりしたりしているともう11時過ぎ、いい加減動き出さないと夕方になってしまう。
さて今日は何処で何をしよう。
本当は、まだ行った事のない黒島でスノーケリング!と言うのがみんなの第1希望だったのだが、さすがに今からじゃちょっとスタートが遅すぎるよな。
それじゃ黒島は明日、気合を入れて早めに出発すると言う事にして、今日のところはまず米原に行ってスノーケリングでもして体を海に慣らしに行こうということに決定
車に乗り込むと石垣島縦断道路を北上開始。
相変わらず石垣島の道は車もほとんど居ないし景色も良くて快適だ。
しかしピーカンの夏空の先、オモト岳の方面はそこだけ黒雲がかかっていて、
下のほうの風景が霞んでいる。ありゃ大雨が降っているにちがいない。
そのうち道の向こう側から雨がやってきて、いつの間にか土砂降りの中を車は走っていく。いつもの夏の石垣島の風景だ。局地的大雨、まさにスコール、南の島って感じで、これはこれでいい気分だ。
オモトトンネルを抜けるとふたたび青空が広がっていたが、まだ所々雲の下が雨で煙っている場所が見える。こっちに来るなよ〜
米原に着くと、売店の周りは今年も相変わらず大賑わいだ。
今回もちょっとはなれたところに車を止めて準備をし、スノーケル道具を抱えて木々のトンネルをくぐり抜けると、そこには真っ白なビーチとエメラルドグリーンの海が広がっていた。やっぱいいね〜
ビーチに出てエントリーに良さそうなそうな所まで歩いていくと、後ろから白い犬がついてきた。キャンプの人が放し飼いにしているんだろう、妙に人懐っこくて、うちらが海に入ってスノーケルとフィンをつけている間、浜からずっとこちらを眺めていた。
水に顔をつけて沖に向かって泳ぎだす。たいきもずいぶんスノーケリングが上手になって、フィンを使ってスイスイ泳いでいく。
さっきまでの雨が流れ込んでいるせいで波打ち際の水は冷たかったが、ちょっと泳ぐとぬるま湯のような快適温度になってきた。
岸近くの砂地に点在する珊瑚はほとんど死んでいて岩のようなので、綺麗な珊瑚を求めて沖へ向かう。
しかしどんどん沖に進んでも、なんかいつもと様子が違う。サンゴ全体が藻に覆われてしまっていて、生きている珊瑚がほとんどいないのだ。いったいどうしたんだろう?
さすがに水の透明度は上がってきたが、藻が多いせいか水の色も以前より緑がかっている気がする。
結局かなり沖まで出ても珊瑚は全体が泥を被ったようで、去年のような華やかな景色に会うことは出来なかった。
しかたないので僕は家で作ってきた虫眼鏡クローズアップレンズの実験をかね、マクロ撮影に専念する事にする。
この虫眼鏡クローズアップレンズだが、最初は100円ショップで売っている虫眼鏡をそのまま水中に持ち込み、水中ハウジングの前にかざしてクローズアップレンズとして使おうと安易な事を考えていた。
しかし実際水中でテストしてみると対象物はあまり大きく見えないことが判明。これが去年の話だ。
その後ネットで色々調べたところ、水とガラスは屈折率が近いためこういうことが起こるそうで、これを解決するためには密閉されたガラスなどのケースに入れて、虫眼鏡と水との間に空気の層を作らなくてはいけないということがわかった。
そこで100円ショップで虫眼鏡を2枚購入してワク同士を接着剤で張り合わせ、レンズとワクの隙間を防水シリコンでシーリングしたものを作ってみたのだ。
ついでにINONのADマウントにはまるように枠を加工して、この日のデビューとなった。
結果はまあまあ、ブレにはかなり注意をしなければならないが、新たに導入した外付けストロボのお陰もあって、材料費500円にクローズアップレンズにしてはちゃんと写った。特に望遠側の最短撮影距離が短くなったのがありがたい。
|
|
アカハチハゼ |
イバラカンザシ |
|
|
イシガキカエルウオ |
シャコガイ? |
僕がマクロ撮影に没頭して水中の岩のようになっていると、ひーことたいきは退屈しちゃったようで、砂遊びをしに浜へ戻っていった。するとさっきの犬がまたやってたそうで、たいきになついて一緒に魚採りごっこをして遊んでくれたらしい。僕が戻ると二人はすっかり仲良くなって、一緒に海の中で涼んでいた(^^)
僕もしばらく波打ち際に寝転んで一休みしていたが、たいきが犬と遊んでいる隙にもう1回沖に出てみる事にする。
ポイントが変われば綺麗なサンゴがある場所も見つかるかもしれないと思い、さっきとは違う方向に泳いで行ってみたのだがやはりダメだ。そういえばクマノミ系も全然いないなあ。イソギンチャクもいなっちゃったからなあ。
毎年見かける砂地にぽつんと生えている大きなサンゴの塊を見つけたが、縁の方が白っぽくなっている。これは白化現象ってヤツだろうか。赤土の流入、海水温の高さ等、色々原因があるんだろうけど、米原からこのまま珊瑚がなくなってしまったらさびしいな。今年がたまたまはずれ年であっただけだったらいいんだけど・・・
沖から戻ると、たいきがもう一度泳ぎに行きたいというので、みんなをほっぽらかしにして一人撮影に熱中していた負い目から、そこらへんをぐるっと一廻りするのにお付き合いした。
そうしたらもうお腹ぺこぺこ、ノドもカラカラだ。
ひーこも海にはもう十分満足したみたいなので、そろそろお昼ご飯を食べに行こうかね。
ここのビーチには綺麗とは言えないが一応トイレとシャワーがあるのが助かる。
シャワーを浴びて塩気を落としてから着替えをすませると気分もさっぱり。
時間はもうすぐ午後2時だ。ちょっと前までは2時を過ぎると何処もお昼休みになって途方にくれたりしたもんだけど、最近はここらへんにもおしゃれなカフェとかレストランとかいっぱい出来てきたからきっと食いっぱぐれるれる事はないだろう。
川平に行こうか、吉原地区に行こうか迷ったが、ここは新規開拓ってことで吉原を目指すとしよう。目標はもちろんソーキソバ!
|