2008年7月7日 恒例 川平詣

 吉原方面に向かって走っていると、丘の上に見晴らしの良さそうな食堂があった。
ガイドブックで見た「ポーサーおばさんの食堂」だ。お昼はここで食べよう。

 名前だけ見てもっと小ぢんまりとした所を想像していたのだが、中は「大食堂」というくらい広くて観光バスの団体客もやってくるみたいだ。オープンエアのテラス席もあってなかなか良い感じ。

 うちらが行った時は昼時を大分過ぎていたためかガラガラだったので、迷うことなく窓際の席に着く。大きな窓からは東シナ海が見渡せてとても開放的だ。
みんな迷わずソーキソバを注文して、以降の運転はひーこに一任して僕はオリオン生も頼ませていただいた。
 海アガリのしょっぱい口の中に冷えたビールがたまりませんなあ。ひーこはコーラで我慢してえらかったぞ。

 1年ぶりのソーキソバはソーキとかまぼこが入っていて量もたっぷり。東京で食べてもそれほど美味しいと思わないんだけど、どうして沖縄で食べるとこんなに美味しいんだろうね。

 お腹いっぱいになったら、つぎはこの近くにある、前から気になっていた「蝶館カビラ」を覗いてみよう。看板を頼りに中進んでいくとすぐにわかった。

 ここをやってる人は蝶好きが高じて千葉から移住したそうなので、そこら辺の話をぜひ聞いてみたかったのだが、玄関から中を覗くと電気も消えてて誰もいなそう。
 まあどんな所かわかったし帰ろうかと思ったら、たいきがドアを開けて「誰か居ませんか〜!」と叫んじゃったので、奥からおばさんが出てきてしまった。こうなっちゃ入らないわけには行かないよな。入館料一人500円を払って部屋に上がる。ご主人は居ないようだ。

 館内は普通の民家のリビング位の広さに場所に標本箱がならんでいる。 一通り見て廻り、標本にするとアオスジアゲハの青が一番色あせやすいというのは勉強になったが、見たい虫がどこらへんにいるか聞いても教えてくれないし(まあ企業秘密なんだろうけど)おばさんとうちらだけで静かな館内に居るのもだんだん息苦しくなってきた。
 そんな空気の中、標本が傷むので撮影禁止と言われてたのにたいきのヤローが思いっきりストロボ炊いて撮影して、おばさんに白い目で見られてしまいますます居辛くなったので、お詫びを言って早々に退散。
 結局聞くことができた移住者の感想は「島の生活は思っているよりお金がかかるし楽じゃない」というネガティブなものだったが、こんなことでめげるもんか〜!

 外にある飼育ゲージも覗いてみたが、炎天下の温室のあまりの暑さにすぐ出てきた。
ここは展示施設というより昆虫採集ガイドの拠点みたいなもんなんだろう。

 次は川平湾を目指して出発。やっぱり石垣にきたらまずは川平の海にご挨拶しとかないとね。
 途中ふたたび雨に降られたが、川平に着く頃にはふたたび良いお天気になっていた。 
 混雑している駐車場に開きスペースを見つけて車から下りると、ルーフにウバタマムシがついていた。ちょっと前に何かでタマムシの足は吸盤のようになっていて、ガラスのようなツルツルの面にも止まる事ができると言うのを読んだので、ためしに引っ張ってみると確かにしっかり張り付いていた。
 たいきが欲しいと言うのでとりあえず虫かごに入っていただき、川平の散歩に付き合ってもらう。

 まずは売店でソフトクリームを買ってから、林を抜けて海の見えるポイントへ到着。いつもながらここの海の色はどうしてこんなに綺麗なんだろう。何度来てもみとれてしまうなあ。
一方たいきはソフトクリームを食べるのに夢中で景色なんて全然眼中にないようだ(^^;



 この絶景スポットは観光客で大賑わい。観光バスが着いたらしく、団体さんがやってきたので、うちらは浜に避難したほうが良さそうだ。浜へ降リる階段わきの草むらにはリュウキュウウラナミシジミやナミエシロチョウがいた。

リュウキュウウラナミシジミ ナミエシロチョウ

 木々の間から見える海の色はまさにブルーハワイまたはガリガリくんソーダ味。美味しそう・・・

 浜に下りてアイスを食べ終わったたいきは、地べたに座り込んで砂遊び開始。

 あまりに暑いので、遊ぶたいきを眺めながら崖下の日陰で休憩していると、湾の対岸あたりを飛ぶエリグロアジサシを見つけた。ちょっと飛ぶと、すぐ波打ち際に降りて肩まで海に浸かって水浴びをしていてこっちには寄ってきそうもない。鳥もきっと暑くてやる気が出ないんだろう。

 しばらく遊んでから車に戻るともう暑くってバテバテだ。
クーラーをガンガンにかけて海沿いの道を市内に向かう。
 後部座席では、いつの間にかたいきはリアシートの床に落っこちたまま眠ってしまった。よっぽど疲れたんだろうな。

 去年ムラサキサギが居た辺りを通りかかると畑の中からカンムリワシが飛び出した。こんなとこにもいたんだ。
とっさに車を止めてサンヨンで撮ってみたがブレブレのダメダメ。まあ明日があるさ。
 そうは思いつつもちょっと未練が残っていたので、わずかな可能性をもとめて帰りぎわにアンパルも覗いてみようと思ったのだが、今年は名蔵大橋が工事中で通行止めになっていた。残念。

 宿に戻り車から荷物を降ろしていると、おおっ、こんな所にタマムシさんが・・・一緒に連れてきちゃったんだ。

 中々起きないたいきをたたき起こし、タマムシと一緒に部屋に戻ると、まずはシャワーをあびてさっぱりする。
 風呂上りにバルコニーで飛行機を眺めながらオリオンビールで一服していたらなんだか眠くなってきたので、飛行機の爆音を聞きながらそのまましばしお昼寝・・・・・そして気が付いたときには日も大分西に傾いていた。
さあ。今日の晩御飯はどうしようかな。

 電話でタクシーを呼んで、昨日いけなかった街まで出て、公設市場のところで下ろしてもらう。
 去年はここでたいきがぐずってね〜なんて話しながらちょっとお店をひやかしたあと、たそがれ時の町の中を散歩して、
去年下見をしておいた離島桟橋のあたりで雰囲気よさそうな店を探したが、やっぱり昨日贅沢しちゃったのできょうは節制しようか、ということになり外に置いてあったメニューの値段がお手ごろだった居酒屋に入った。

 まあ値段にかかわらず居酒屋のメニューなんてそうは変わらない。
ゴーヤチャンプル、ラフテー、ミミガー、イラブチャーの刺身など沖縄っぽい料理やたいきが大好きなマグロの刺身を肴にしてオリオン生で乾杯。そして泡盛へと進んで行った。
オススメメニューの「ソーキの炭火焼」というのを頼んでみたら、これがまた独特の食感で、脂身はやわらかいのだけどねっとりと粘りがあり、口の中に吸い付くような感じで、ソバに入っているソーキとはまるで別物だ。

忘れられない味だったが、ちょっと油っぽ過ぎて一切れ食べたらもう胸いっぱいになってしまった。ウ〜もたれる〜。もうなんも食べられなそう・・・ まあその前の段階ですでにお腹いっぱいだったんだけどね。

 苦しいお腹を抱えてタクシーで宿まで戻り、車を降りて空を見上げると綺麗な三日月が出ていた。
 たいきが「お月様の影の所が見えるねえ」というので何の事かと思ったのだが、確かに暗い部分にも月の影がかすかに見える。
試しにデジカメで撮ってみたが、ちゃんと確認できた。
へ〜、こんなの今まで生きてきて気付かなかったよ。 地球の照り返しがうつっているのかな。
 今まで影は見えないもんだと思い込んでいたから見なかっただけだったのか、それともやっぱり空気が綺麗だからなのか、とにかくたいき、よく見つけたねえ。

 そういえば今日は七夕だ。天の川が見えるか探してみたが、雲だか天の川だか良くわからなかった。もうちょっと山の方に行かないとダメなんだろうか。後半野底の方へ移動したらまた探してみよう。

 部屋に入るとたいきと外風呂に入ってから、泡盛のシークワーサー割を飲んでいたら眠くなってきたので、テレビに夢中になっているみんなを残して一足先に就寝。

 

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