2008年7月9日 於茂登岳登頂!

 今回石垣島に来た一番の目的、それは去年野底マーベーを登った後に決意した、石垣島最高峰の於茂登岳と言っても過言ではない。
もちろんアカ様のことは置いといてだが。

もう滞在期間の半ばになってきたし、今日は天候も安定していそうなので登っちゃうか!というわけで、朝撮りからもどると朝ご飯をたっぷり食べて元気をつけ、水筒に氷と麦茶を詰めていざ於茂登岳制覇に出発だ!

 宿から登山口までは30分位かな。去年も登り口まで行ったのだが、最後のアプローチにえらく細くて勾配のきつい砂利道を通らなくてはならない。そんな道で今回は道に迷った奥さんの運転する軽自動車と鉢合わせしてしまい、すれ違うのにとても苦労した。うちらもそんな大きな車じゃなかったからなんとかなったけど、地元の人はどうやって切り抜けてるんだろう。

 登山口に着くと車が一台止まっていた。先客がいるみたいだ。
それでは身支度を整え、登り口の横にある木の枝を切った杖を借りて、いざ出発!

 まず小さな川を渡りしばらく平坦な道を行く。ここまでは去年来たんだよな。
大音響で響く蝉の声に混じってアカショウビンが鳴いているが、今朝もいっぱい撮れたし、ここで必死になって探す事もないよな。

 しばらくすると道はだんだん登りになっていくが、野底マーベーほどの急斜面じゃないし、ブロックを埋め込んであったりして結構整備されている。これなら意外と楽かも。

 僕の装備はFZ−18に、念のためEOS40Dにサンヨン+テレコンの軽鳥撮りセットももってきた。やっぱりコンデジだけじゃいまいち信用しきれないんだよな。

  まだまだ余裕があるのでみんなも周りの自然を満喫しているみたいだ。
足元に気をつけて歩いていくとキノボリトカゲを結構見かけた。

 それとここでもセマルちゃん。沢の水が流れているところでボーっとしていたが、うちらの姿を見かけたとたん、プシュっと音を立ててハコってしまったので、そのまま記念写真を撮らせてもらう。
そしてちょっと目を話した隙に、すごいスピードで藪に逃げ込まれてしまった。
セマルちゃんが手足を出してノビノビしている姿を撮るのは難しいなあ。

キノボリトカゲ セマルハコガメ

 昨日のイカ以来擬態見破りに萌えているひーこは枝に化けているナナフシを発見。なかなかやるね。
リュウキュウウラナミシジミやボディーの青緑の金属光沢がとても綺麗なキオビエダシャクもいっぱい飛んでいた。

キノボリトカゲ ひーこが見つけたナナフシ
リュウキュウウラナミシジミ キオビエダシャク

 イトトンボやセセリチョウの仲間も目につく。このセセリは天然記念物のアサヒナキマダラセセリだろうか。きっと違うだろうな。
 他にも蝶なのに葉っぱの上に羽を広げ伏せるように止まる、後羽の白斑が蛍光しているように鮮やかなコウトウシロシタセセリもみつけたが、こちらは撮影失敗。前から見たいと思っていた蝶だったのでちょっと残念。

イトトンボの仲間 セセリチョウの仲間

たいきは虫捕り網を構えてやる気満々。時折蝶を見つけて網を振り回しているが、ことごとく空振りしていた。しかしついにアオスジアゲハゲット〜。石垣島のは本州のに比べて青が鮮やかだな。もとより標本にする気はないので、じっくり観察した後は逃がしてあげた。

 しかし歩き出してから30分も経つとみんな疲れが見え始め、生き物に注意を払う余裕もなくなってきた。とにかく暑いぞ〜
途中上から降りてきた2人組みとすれ違ったので頂上まで後どれくらいか聞いてみると、まだ1/3も来てないとのこと。う〜まじっすか〜

最後の給水地点を超えると道の傾斜は一段と急になった。ここからいよいよ於茂登岳本体を登り始めたようだ。
生い茂る熱帯っぽい植物を掻き分け、暑さにあえぎながらひたすら登り続けること数十分、視界が開け、遠くに海が見える場所に出た。
やった〜!そろそろ頂上?と思ったが、隣にもっと高い山がある。どうやらそっちが於茂登岳のようだ。それじゃ頂上はまだまだか・・・

 しかし山の稜線には出たようで、周囲は高い木が減り笹薮が増えてきた。ここらへんにはシロオビヒカゲという珍しい蝶がいるらしいので、気をつけていると、時々それらしい蝶が飛んでいくが、動きが早く全然止ってくれないし、走って追いかける気力なんてもう残っていないので撮影できない。
かわりにリュウキュウミスジがじっとしていてくれたので、ひと休みがてら撮影する。

 この頃から雷の音が聞こえてくるようになり、周りを見渡すと怪しい雲も目に付きだした。
 ここのところのお天気の不安定さから、ヤマノボリ中に豪雨にでも降られたらいやだなあと心配していたのだが、頂上なんかで雷雨になっちゃったらかなりやばいんじゃないだろうか。
すっごく疲れたのも手伝ってすっかり弱気になってしまい、この辺で引き返さない?とさりげなく提案してみたが、だれも聞く耳をもってくれない。
 それじゃ雨が降る前に頂上にたどり着いて急いで下山するしかないな。あ〜しんどい。
 今にも夕立がきそうな雰囲気の中、黙々と先に進む。
水筒の中の冷えた麦茶は、みんなガボガボ飲むものだから残りが心もとなくなってきた。

  そしてやっと頂上の電波塔が見えてくると、たいきの元気も復活したみたい。あとちょっとだ、がんばろ〜

 そして最後の坂を登りきり、やっとの事で電波塔の所に着くと、そこから20mほどで於茂登岳山頂の看板に到着!やった〜

 周りを見渡すと、エメラルドグリーンの海が島を取り巻いているのが見渡せる。
そしてここより高い場所はない。これで石垣島最高地点も制覇したぞ〜。
ここの標高は526mだそうで、下界より気温もちょっと低いみたい。気持ち良い風が通り、暑さは感じない。
 お茶とたいきが持ってきたこつぶっこを食べて一休み。正直もう動きたくないよ〜

 でも雲の動きはとっても早く、日が出たり蔭ったりを繰り返している。雨雲もこっちにやってきているようで、あまりノンビリしてもいられない。降られる前に下山しなきゃ。

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