2008年7月11日 渓流サカノボラーたいき

 おひるごはんを終えて部屋で一休みしたら午後の冒険に出撃だ。
 今回の夏遠征最後のイベントは渓流遡行。

 去年水遊びをした渓流の駐車場に着くと、車は一台も止まっていなかった。しばらく誰も来ていなかったようで、道の真ん中でボーっとしていたセマルちゃんがうちらの姿を見て大慌てで逃げていった。

 踏みあとをたどって滝の上に出たところから渓流登り開始。
去年もちょっとだけ登ったのだが、あまりハードな所はまだたいきには無理かと思い途中で引き返してきた。
 今年はたいきもずいぶんしっかりしたので、行けるところまで行ってみよう。

 川の傾斜はそれほどでもないのでわりと歩きやすい。しかし片手に持った40Dとサンヨンをぬらさないように上のほうに持ち上げていなくてはならないので、手が使えないのがちょっとしんどい。

 蝉時雨の中、ひーこを先頭にし川を遡っていく。周りの藪からはハブでも出てきそうでちょっと心配だけど、先を行く2人はそんな事は全然気にしていないみたいだ。たくましいもんだ。

 川筋は木に覆われていて薄暗いが、木漏れ日のスポットがとっても綺麗だ。川岸にはルリタテハが飛び回っていた。

 ずいぶんいっぱいいるなあと思ったら、岩の上にパイナップルをつぶしたのが置いてあり、これに集まってきていたようだ。昆虫採集をする人が仕掛けておいたトラップっぽい。
 よく見るとコノハチョウも2匹来ていた。去年見つけるのにあれだけ苦労したコノハチョウも、今年は結構良く見かける。

 渓流沿いはいつも涼しい風が吹いていて気持ちいい。川だけ見ていると本州の山の中にいるようで、毛鉤を振ったらヤマメでも釣れそうだが、周りを見渡すとヤシや羊歯のような南の植物が生えていて亜熱帯の森の中にいるのを思い出させる。
 ところどころ淵があり、澄んだ水の中にはテナガエビがいっぱいいた。大きな淵は迂回して先に進む。

 川の中を歩き流れをまたぎ、岩をよじ登りとほんとに探検しているみたいでたいきもノリノリだ。
この前のオモト岳に続いてずいぶん頑張ってるなあ。
 僕はビーサンをはいていたのだが、靴底がやわらかいから岩の上とかでも以外に滑りにくい。一方たいきがはいていたのはクロックスだったのでかなり滑りやすかったと思うのだが、そんなのものともせずどんどん進んでいく。

 そんなふうに登りまくってついに堰堤に到着。ここから先は両側が切り立った崖のプールになっていて、泳ぎでもしないと先に進めない。結構深くて大ウナギなんかが居そうな感じだ。滝のところから1km位は登ったかな。ここを終点と言う事にしよう。おつかれさま〜

 あとは下るだけだけど、山と違って川の下りは流れが後ろから押してくれるので、勝手に前に進んでらくちんだ。滑って転ばないように気をつけなくちゃいけないけどね。
 

 おまけに大きな淵には飛び込んじゃってそのまま流されてゆく。たいきはキャーキャー言って大喜びだ。
見てるとすっごく気持ち良さそうだったから、カメラさえなかったら僕も一緒に飛び込みたかったなあ。

 途中のプールでいまどき風な格好の地元の若者2人組が何かやっている。なんだろうとそっと近づいて声を掛けると、テナガエビを撮っているのだそうだ。エビを網ですくってフタをしちゃうという専用の捕獲器は石垣島ではポピュラーな道具だそうで、魚肉ソーセージでおびき出したエビを器用に捕まえていた。「茹でて塩を振って食べるとビールのつまみに最高さ〜」と言っていた。そっか〜、そんな格好してても素朴なんだなあとちょっと感動した。お邪魔しちゃいけないのでソーっとその場を離れ、さらに川を下る。

 そして何とか出発地点の滝の上に到着。シメはやっぱり滝すべり台しかないだろう。
落差3mくらいの滝を、まずはひーこがドッボーンと滑り降りたがどこかをぶつけたらしく痛がっている。この滝つぼ、大人にはちょっと浅いんだよな・・・続いてかなりビビリ気味のたいきがボッチャンと滑り落ちていった。

こうなると僕も行かないわけには行かないよな。意を決してすべリ降り、岩の角に足をぶつけてめちゃくちゃ痛い思いをした。
途中で思いっきり良く飛ばなくちゃいけなかったんだな。でも次回はぜったいやるもんか・・・・
というわけで、これで渓流も制覇したようなもんだ。
しばらくプールで泳いで汗を流してから道路に戻頃には大分日も傾いてきた。さあ、宿に戻ろうかね。

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