みんなでヤンバル林道ドライブ

 みんな怒ってるんじゃないかなあとビビリながら再び宿に戻ったのだが、たいきはまだ川で遊んでいた。
 ひーこも芝生でのんびりしていたそうで、それはそれで満足してくれていたようでよかったよ。

 お昼ごはんが出来るまで庭で蝶を撮る。今日はハイビスカスにツマベニチョウが来ていた。

 そのうちたいきも川から上がってきたので昼ごはんにする。
今日はテーブルまで持ち出して芝生でランチ、天気もいいし気持ちいい。ビールもコーラも美味いのだ。

 お腹いっぱい飲み食いした後(といってもチーズカレートーストとビールのみと言う粗食だが・・・)良い気分になって縁側で寝転んでいたら、不覚にもまた昼寝してしまった。そしてふと目覚めたらもう3時近い。いかんいかん、このままでは1日ゴロゴロして終わってしまう。

 と言うわけで、これからみんなで車でヤンバルクイナを探しがてら林道ドライブに行くことに決定。
 ただ残念な事にお天気のほうは下り坂のようで、さっきまでの青空は雲に覆われてきた。まあ天気が良くないほうがヤンバルクイナに遭遇する可能性も高くなるだろうから気にしないことにして宿を出発。

 途中さっきの川の所を通りかかったので、車を止めてみんなを川まで案内する。どう?熱帯っぽくていい感じでしょ?
 しかし曇り空の下の川辺はなんだか薄ら寒く、ポツポツと雨まで降ってきたので、ひーこは「先に車に戻ってる」と言ってたいきをつれてさっさと帰ってしまった。薄情なヤツだ。確かに朝来た時とは大分雰囲気が違うけどねえ・・・

 一人取り残され小さな河原に立っていると、足元をキンバエのような虫が飛び回っている。よく見るとハンミョウだ。
本州にもいる虫だけど、熱帯っぽいとても綺麗な色使いをしていて中々魅力的だ。

 川面には蛍光オレンジの何かが浮いている。アメンボのようだが南国のは派手なんだろうか?
 体長3mmくらいで肉眼で見ても良くわからないので撮影してみたら、蛍光オレンジの部分は卵のようだ。さらに背中の模様が幾何学模様ぽくなっていて、なんだか地球外生命体っぽいアメンボだった。

 結局ここでの収穫はこの2種のみ。
みんなが戻ってしまった今、あまり長居するわけにも行かないので僕も早々に車に戻る。

 そして本格的にヤンバルクイナの捜索開始。
 みんなでヤンバルクイナの歌を歌いながら前方を注視してゆっくり車を進ませていったのだが、いくら天気が悪くてもさすがにこんな真昼間からヤンバルクイナは出てきてくれないようで、結局何も見られないまま稜線の開けた道まで出てしまった、残念。

 まあせっかくここまで来たのだからついでにカーナビに載っているダム湖まで行って見ようという事になり、ナビに従ってそっちの方へ向かった。しかしどこで間違えたのか川沿いの道を進んでいくとそのまま海に出てしまった。まあいいや。たいきもくねくね道で酔ってしまったようなので、ここでひと休みしていこう。

 海側は天気が良く、お日様もさんさんと降り注いでいてなんだか気分もうきうきしてくる。
 浜辺でしばらく遊んだらたいきもすっかり元気を取り戻した。それじゃ海沿いの道を走って辺戸岬にソフトクリームでも食べに行こうかね。と言ったらみんな大賛成。実は僕の狙いはイソヒヨなのだが・・・

 おととい大急ぎで飛ばした道を今日は余裕のドライブで走ってゆく。そしてゆっくり景色を眺めつつ到着した辺戸岬はやはりGWのせいかかなりの混雑、駐車場もいっぱいだ。何とか駐車スペースを見つけ車を止めると、ひーことたいきはソフトクリームの店にまっしぐら。好きだねえ・・・

 その隙に駐車場周辺の芝生を覗いてみると、期待どおりのイソヒヨドリ発見。羽にちょっと青みがあり警戒心皆無なので今年生まれの若オスだろう。でも欲を言えば成鳥のオスが撮りたいところだ。

 そこへお目当てのソフトクリームをゲットして幸せそうな2人が帰ってきた。
それじゃ一応見所を廻ってみようかね。まずは本島最北端の碑の所に行ったのだが、ひーことたいきはそんなことよりソフトクリームに夢中なようだ(^^;

 それじゃ、二人が完食するまでこっちはイソヒヨ探しをさせてもらおう。ゴツゴツしたサンゴの上に背丈の低い草の生えた草原を見渡すと、鳥の姿を発見したので観光客をかき分けて近寄ってみると狙っていたイソヒヨのオスだった。
 そっと近寄るが、さすがに成鳥はさっきの若オスほど警戒心は薄くない。ちょっと近寄りすぎたらすぐに逃げてしまった。

 それでも一応目的を果たせたし、二人もソフトクリームを食べ終えたので、次に岬の先端の展望台に行く。
 ここも結構な人だかりだが、隙間を縫って端っこの柵まで到着。下は断崖絶壁に荒波が砕けていて、水平線には与論島がはっきり見える。サンヨンで覗くと建物もわかるくらいの距離だ。

 この展望台から出たところで、再びイソヒヨオス発見。さっきと同じ個体のようで、あまり近くまでは寄らせてくれない。
そのあと低木の上に止る若鳥もみつけたが、こちらはすぐ側を観光客が通ってもびくともしなかった。

 そして最後に崖下を望む柵のところに行ってサンゴの海を眺めた。水は澄んでいて入り組んだサンゴの根が良くわかるが、波はかなり高くて時々崖上までしぶきが飛んでくることがあった。結構荒れているなあ

 その根の上をよ〜く見ていると、こういう場所ではお約束のナンヨウブダイの姿が見える。色が派手だし大きいし、その上浅場にいるから良く目立つ。かなり波に翻弄されていたが、魚は酔ったりはしないんだろうか。あんなところでスノーケリングしたら一発で酔うだろうなあ・・・スラウェシでのスノーケリングの事を思い出す。

 しかし対岸にはそのナンヨウブダイよりさらに興味を引く物体が!・・・あのヤンバルクイナ展望台だ〜!

 望遠レンズ越しによく見ると人がいる。那覇でもらったパンフレットには通行止めと書いてあったがいけるのかな?煙とナンタラは高い所にという言葉もあるが、ひーこはこういうのを見ると登りたくてしょうがないらしい。それじゃちょっと行ってみるか。

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