林道を抜け森から海へ

 最後の最後である程度満足の行くものが撮れたので、ホッと一安心だが、心残りはヤンバルクイナ。もうちょっとしっかり撮りたかったなあ・・・

 宿に戻り朝食を食べたら荷物を片付け布団をたたみ、部屋を掃除して10時にチェックアウト。
こことももうお別れだ。なかなか良い所だったのでまたゆっくり来たいなあ。

 それでは今日からの宿泊地、恩納村の「かりゆしビーチ スパ&リゾート」に向けて出発!
 ここから恩納村へ向かうには海沿いの国道を通れば一番早いのだが、このままあっさりヤンバルを後にするのもちょっと寂しいので、昨日たどり着けなかったダム湖を通って林道伝いに南下してみる事にした。

 時折聞こえてくるアカヒゲの囀りを聞きながら通いなれた林道をゆっくりと流していくと、昨日間違えたと思われる分岐点に出た。カーナビの他に地図も見ながら慎重に道を決める。多分こっちだろう・・・

 途中数名のバーダーのグループが鳥撮りしている所に遭遇。今回のヤンバルで見かけた鳥撮りの人は、彼らの他に車の中で長玉を構えて待機していたおじさんが1人だけだった。

 いい感じの鬱蒼とした森の中、みんなで「やんばるく〜い〜な〜♪」と歌いつつヤンバルクイナがでてきてくれるのを期待しながら走り続けたが、結局見られたのはこの「ヤンバルクイナとび出し注意」の看板だけ。ひーことたいきにもホンモノを見せてやりたかったんだけど、歌が下手だったのかなあ・・・

 そのうち視界が開け、ダムに到着。今日は迷わず来られたようだ。 車を止めてダムサイトの上で記念撮影。
 

 上空にはツバメが飛び交い、水際からはイソシギが鳴きながら飛び出した。駐車場のまわりにはツマグロヒョウモンやイシガケチョウが飛び交っている。

 ここから南に向かう道はなく、あとは川沿いに下って海に出るしかない。そうしたらこの森とももうお別れだ。ヒカゲへゴの茂る亜熱帯雨林、しっかりと目に刻み付けておこう。

 林道はもうちょっと長く続くかと思っていたのだが、意外とあっさり終わってしまい辺野喜の集落に出た。道路沿いにはテッポウユリがいっぱい咲いている。これはこれでまた沖縄の風景だ。

 そしてほどなくに海に出る。潮が引いた浅瀬はなんともいえない綺麗な色をしていたので車から降りてちょっと休憩。

 あとはこのまま南下するだけだが、やっぱりそれもちょっと物足りない。地図を眺めているとまだこの先山の中に入っていけそうな道はある。そこでひーこに相談すると、それじゃ再び山に戻ろうと言う事になり、地図とナビを頼りに再び内陸部へ向かう。

 カーナビに乗っている道が廃道になっていたりしたので途中何度か迷ったものの、目標の大国林道に入ることが出来た。あとは奥間までの一本道だ。すれ違う車もなくのんびりドライブが出来た。
もうお別れだと思っていた亜熱帯照葉樹林の森に再会できてなんだか嬉しい。

途中展望台があったので寄ってみる。どうやらここがこの林道の中間地点みたいだ。

そこからはブロッコリーが密集したようなヤンバルの森が良く見渡せた。
この森の中にアカヒゲやヤンバルクイナ、ノグチゲラが暮らしている。いつか端から端まで味わいつくしてみたい。

 この先は林道を下るのみ、しばらく行くと民家がポツポツと現れてきて、林道の終わりを教えてくれる。向こうには奥間の集落が見えてきた。以前来た時はここらへんも十分ヤンバルの山奥と思っていたけど、今回かなり山奥にいたので、ここらへんがまだほんのヤンバルの入り口に感じる。というか、前にアカヒゲを撮っていた所がここらへんなんだろうか。あの時は民家なんて全然なかったよなあ。ヤンバルもどんどん開発が進んでいると言う事か。なんか焦るな。

坂を下りきると比地川沿いの道に出る。川ではダイサギがのんびりと餌を採っていた。

 いよいよこれで本当にヤンバルの森ともお別れだ。なんだか後ろ髪引かれるんだよなあ(←シツコイ)
 よっしゃ!それじゃ最後に比地大滝に行ってみよう。キノボリトカゲも見れるかもしれないし。

 しかし川を遡って向かった比地大滝の駐車場はすでに満車。駐車場街の渋滞までできていた。これじゃトレッキングロード歩いても人だらけだろうし時間ももう昼を過ぎている。お腹も減ってきたのでここは潔く諦めて昼ごはんを食べる所を探しに行きつつ名護の方へ向かおう。

 再び戻った海沿いの道、ところどころに食堂はあるものの、前に止まっている車の数をみると結構混雑していそうだったので、入れそうな店を探しているうちに名護まで着いてしまった。まあここなら食べる所もいっぱいあるからいいか。

 食堂を探しながら進んでいくと、ちょっと気になる施設発見。「ファーマーズマーケット」と言う名前の農産物直売所だ。

 たいきは常々「スターフルーツを食べたい」と言っていたのだが(もちケロロの影響)いつも沖縄に行く7月だとシーズンオフで見つけることが出来なかった。
しかしこの入梅前の季節ならもしかしてあるかもしれない、と思い先のジャスコでも探したのだが結局見つけることは出来なかった。しかしこの農産物直売所ならある可能性大と思ったわけだ。

 そんなわけでフルーツコーナーを探しまくったのだがドラゴンフルーツやアップルマンゴーなどはあるものの、ここでもスターフルーツをみつけることは出来なかった、残念。

 こうなったらもうここには用はない。みんなの空腹も限界に近いのでとっとと昼飯を食べれる店を見つけなくては。

 と思ったのだが、よさそげな店があるのは反対車線のみ。ここらへんは道幅が広い上、中央分離帯まであるのでおいそれとは反対車線の店に入ることが出来ないのだ。
しかししばらく行くと「やんばる食堂」というそそる名前の店があった。ここなら沖縄料理も豊富そうだ。しかし店内に入ってみたら普通のセルフサービスの定食屋。まあいいや、ソーキソバはなかったがちょっと食べたいと思っていたカツ煮があったからよしとしよう。

 お腹もいっぱいになったところで今日の最終目的地、かりゆしビーチ スパ&リゾートに向かった。

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