1月10日 憧れのスラウェシ

 翌朝は9時に目を覚ます。良く寝たなあ。
 今晩から滞在する予定のスラウェシ島のプリサンジャングルビーチリゾートのコテージはバンガローに毛が生えたくらいの所のようだし、もしかして一晩中鳴き続けるトッケイもいるかもしれない。こんな風に空調の聞いた静かな部屋でぐっすり眠れる事は当分なさそうなのでベッドの上で思いっきりノビをしておいた。

 遮光カーテンを開けてみると窓の外は植え込みと空港の建物だけの殺風景な景色だったが、隙間から見える空は多少モヤがかかっているもののなかなか良い天気。ここらへんも雨季の影響があるんじゃないかと思っていたが、これなら大丈夫そうだ。

 昨日は食後そのまま寝てしまったので、たいきと一緒にお風呂に入る。
プリサンではホットシャワーもないらしいので、お湯もしばらくお預けだ。湯船に熱いお湯をため、心行くまで温まっておく。



 朝ご飯はホテルの向かいにあるカフェっぽい所に行き、たいきはチャーハン、僕は香港焼そば、ひーこは海老入り汁そばを頂いたが、どれもいまいち。もうちょっと色々探してみればよかったかも。

  部屋に戻りベッドに寝転んでノビの仕納めしをてから片付けをして11時にチェックアウト。
 マナド行きの便は12:30発なのでまだ時間がある。空港探検でもしてみようか。
 さっきのカフェの裏の「Gerden→」の表示が気になったので行ってみると、喫煙スペースを兼ねた花壇のあるオープンエアの広場になっていた。
 寒い日本から飛行機でクーラーの効いたチャンギ国際空港に降り、そのままホテルに入ってしまったからいまいち南国に来た気がしなかったが、こうやって外に出てむっとした熱気に包まれると南国に来たって実感する。花壇にはひまわりが咲いていたりして夏っぽい。

 気持ちがいいのでしばらく太陽にあたり、汗ばみながら熱い空気を楽しんでいたのだが、たいきは暑さでのぼせたのか鼻血を出してしまったので、クーラーの効いた施設内に避難した。

 昼間の空港内は昨夜と比べて10倍くらい賑やかで、早くもチャイニーズニューイヤーのプレイベントなのか普通のニューイヤーのイベントが長引いているのかわからないが、派手なステージがしつらえてあった。

 
 昼ごはんは機内食で食べるし、朝からビールってのもなんなので、ベンチに座ってゲームをしながら暇つぶしをしていると、僕のPSPが電池切れになってしまった。これからまだ飛行機に乗らなきゃならないっているのに困ったなあ・・・
 空港内にはカメラやPCのお店も入っているので、もしかしてPSPのバッテリーでも売っているんじゃないかと探しに行くと、黄色い自動販売機のようなものが目に入った。「Gadget Charger」って書いてある。もしかしてこれは携帯充電器かも・・・近寄ってみると、なんとそこにはPSP用の充電ブースもあった!信じられない!しかも無料。
 チャンギには他にも無料でネットにつなげられるPCや、ノートPC用に電源を備えたテーブル席などもあって至れり尽くせり。すごい所だ。

 しかしPSPのブースは先客が充電中。でも1台あるんなら他にもどこかにあるはずだと思い必死になって空港の中を歩き回った結果、ついにもう1台のGadget Charger発見。今度のはPSPのブースは空いている、やった〜。さっそく電源のコネクターを繋げて中に本体をいれふたを閉める。あとは鍵をかけてほっておけばいい。
DS用のブースはなかったので、さすが世界のソニーというところだろうか。

 時計が12時を回ったので、マナド行きの出発ゲートを確認に行ってみるが、まだ誰も居ない。遅れているのかんだろうか?しばらくおみやげ物屋を冷やかしてからPSPを回収に行くとバッテリーはちょっとだけ回復していた。これで飛行機の中は一安心だ。

 そうこうしているうちに搭乗時間が近づいてきたので再びゲートに行ってみるがまだ誰も居ない。もう12時30分回ってるのにおかしいなあ。

 ふと掲示板を見てみると、うちらが乗る予定のMI276便はゲートが変更になったって書いてある。なんですと〜!
しかもすでに最終搭乗案内のようだ。
大慌てで変更になったゲートに向かうとまだお客さんは搭乗中。良かったよ〜

 初めて乗ったシルクエアーは、座席のピッチが結構広いけど窓とかは結構傷ついていて、いかにもSQのお古をもらったって感じ。乗客は半分くらいしか乗っていなかった。 そしていよいよスラウェシに向けてシルクエアーMI276便はチャンギエアポートを飛び立った。

 これからマナドまでは約3時間半のフライトだ。水平飛行に入ってしばらくすると機内食がでてきたが、シンガポール航空の子会社だけあってなかなか美味しい。今度はちゃんとタイガービールもあったので東南アジア気分が盛り上がる。

 食事を終えたあたりから機体の揺れが激しくなってきた。ボルネオ島の上空あたりを飛んでいるころだけど、ボルネオも雨季だろうから気流も安定していないんだろう。
 そういえばメナドに行こうとして乗った飛行機がここらへんで墜落して、現地人に助けられる所から始まる小説を読んだなあ・・・なんて思い出してちょっと不安になるが、たいきは平気そうなんで、こっちもゲームに集中して気を紛らわす。

 そして3時間後、海から山の頭が直接飛び出たような特長的な形をしたメナド・トゥアと言う島が見えてきた。ここの近辺では数年前シーラカンスが採れたという、さすがウォーレシア!な島だ。
その隣にある平べったいのが後半泊まるブナケン島だろう。

 お天気も上々で、青い海に浮かぶ緑の島がとってもきれいだ。
 雨季って言うからどんより雲が垂れ込めてるんじゃないかと思っていたが、やっぱりそんなに心配するほどじゃなかったようだ。

 スラウェシ本島も見えてきたので、タンココの火山は何処だろうと探してみるが、似たような富士山型の火山がいっぱいあってどれだか良くわからなかった。

 マナドの街の上でグルッっと旋回してからパーム椰子が整然と並ぶプランテーションの上でだんだん高度を下げて行った機体は、山と山の谷間にあるような空港に無事着陸。とうとう憧れのスラウェシ島だ!

 滑走路の周りの草地にはすでにアマサギの大群がいて、いやがおうにも鳥への期待も高まってくる。さあ、固有種どれだけ見られるかな。ワクワクしてきたぞ〜

機内から外に出ると、ボーディングブリッジの隙間から熱帯特有のモワッっとした空気が押し寄せてきた。いいねえ

 去年のバリの経験から大急ぎでイミグレーションに向かったが、乗客のほとんどが地元の人のようで、彼らはは別ゲートで簡単に出て行ける上、お客さん自体少ないのでそれほど行列はできていなかった。
 最初はバリスタイルでビザ売り場とイミグレーション別々に並ぶ作戦をしようかと思っていたのだが、これじゃビザを買う前に入国審査の順番が周ってきちゃいそうなので止めておく。

 まずはビザの購入する。前回一人10$で済んだビザだが今回はどう計算しても7日以上の滞在になるので25US$のを買わなくてはいけない。3人で75$は結構な出費だよな。
 イミグレーションカウンターでのチェックもそれほど時間がかからず、バリと比べると拍子抜けしちゃうくらいスムースに通過する事が出来たし、ターンテーブルを廻る荷物もまばらで、機内預けのスーツケース2個もすぐにでてきた。

 荷物を引きずり空港の外に出ると、欧米人のおばさんが近寄ってきた。彼女がプリサンのオーナー、カトリンさんのようだ。メールでやり取りしている時は現地の人かと思っていたがドイツ人だそうだ。
 どこかで両替をしたいのだがとたずねたが、今日は土曜日だからどこも開いてないらしい。ふつう空港には何件か両替屋あるんじゃないかと思うんだが、この空港にはないみたいだ。まあUS$はいっぱい持ってきたから問題ないか。

 今日のお客はうちらもほかにもう一組、彼女の友達の家族が来ていたのでカトリンは彼らと、うちらは現地人ドライバーのフランツさんの車に乗ることになり、荷物を積み込む。

 ここからプリサンまでは車で2時間ほど、その後はジャングルの中を30分ほど歩いて宿に着くということになっているのだが、現在もう5時近い時間で、日差しも大分夕陽っぽくなってきている。
 これじゃ現地に着く頃には暗くなっているんじゃないだろうか。でも実はそんな時は裏道を通って宿の所まで車でいけちゃったりするんじゃないかね〜、なんて言いながらプリサンへ向けて出発した。

 

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