1月11日 アオミミショウビンとアカコブサイチョウ

 チャバラショウビンを心行くまで撮り、今回のタンココでのメイン目的はいきなり達成してしまったわけだが、次の狙いはというとやはり固有種のアオミミショウビンだろう。あとセレベスブッポウソウも撮りたいところだ。アテン君よろしくね。

 森の中の道はだんだん登りがきつくなってきた。三脚とレンズが肩に食い込む〜。

 ちなみに森の中はこんな感じであまり密林って感じではない。

 途中クロザルの一匹狼に遭遇。このサルもスラウェシの固有種だったと思う。
 疲れたので休憩をかねてちょっと撮影させてもらうけど、やっぱサルは萌えないな・・・

 アテン君は木々の中を注意深くチェックし、時折双眼鏡であたりを見渡したりしながら進んでゆく。そのあとを頑張ってついて行くと「フィフィフィ・・・」ってな感じの声が聞こえてきた。アテン君が「ライラックの声だよ」と立ち止まり、 「ここで待ってて」と言って声のほうに近づこうとしたが、またすぐ立ち止まり手招きする。いたのかな?
 そーっと近づき、彼が指差しているすぐ目の前の木の上のほうを見ると、アオミミショウビンらしき鳥の尾羽が見えた。せっかくのアオミミショウビン初対面だが、上半身は全く見えないので何がなんだかわらない。

 何とか全体を見通せる場所を探して焦っていると、アテン君が「もう1羽良い所に止っているよ!」と教えてくれた。言われたあたりを探すと、おお〜ナマアオミミショウビン!しかも目線よりちょっと上の枝のベストポジションでじっと止っている!

 まずはMk3で連写開始。ちょっと逆光気味だけど、さっきのチャバラショウビンよりは明るい所にいてくれたのでSSはソコソコ稼げるかな?と思ったけど1/20がいいところ。ここも運と連写で一発当てるしか
ない。

そして一息ついたところでデジスコデッカちゃん、ん〜またしても幸せ〜

 これでアオミミもゲットだ〜!このヨロコビをアテン君と分かち合おうと思い「Thank you!」といって握手を求めようとすると、彼はハイファイブをするつもりで上げかけていた手を握手モードに急遽変更・・・なんかちと気まずいっす(汗)馴れない事するもんじゃないなあ・・・次回はハイファイブね、メモっとかなきゃ(^^;

 その後もカメラをとっかえひっかえ撮りまくっていると、頭上からギャーギャー言う声が聞こえてきた。アテン君が「Pourple Winged Roller」と言うが、今は目の前のライラックさんに夢中なので、それどころじゃない。
 それにこの時はセべレスブッポウソウはわりと簡単に撮れるんじゃないかと高をくくっていたのだ。
 しかし滞在中、セべレスブッポウソウに遭遇できそうだった機会はこの唯一回のみだったので、アオミミショウビンは程々にして、そっちを狙っておけばよかったとあとで後悔した。

 このアオミミショウビン、同じ場所でいつまでもじっとしているので、こっちもだんだん飽きてきて、再びアテン君に「もう十分」と言ってその場をそっと離れたのだった。

 まあこれで今回の目標固有種2種はゲットできたので、カワセミ系ミッションはコンプリートだろう。

 しか〜し男は常に夢を持たなければ。アテン君に「出来たらでいいんだけど、ここまできたらセべレスカワセミも撮りたいんだよね。でもやっぱり難しいんだろうね。無理だよね?」と問い詰めると
「・・・I try・・・」やっぱあんまり自信なさそうだ・・・

まあ見れたらラッキー位の気分で先に進むとするか。

さらに山奥へ進むにつれあまり鳥の気配がしなくなってきたけどまあいいか。今日はもう目標の2種の固有種カワセミも撮れたしね。

 目的を達成してしまった身には三脚がさらに重たく感じる。かなりダレながら歩いていると、アテン君が「Green Backed.female」と言って立ち止まった。

 今日2度目のチャバラショウビンとの遭遇なので、彼にも余裕が感じられる。
「ああ、チャバラか、メスなんだ」なんてこっちも余裕で応じたが、指差す先を見るとほんとに目の前、ロクヨン単体でもファインダーいっぱいの距離にチャバラショウビンがとまっていました。めっちゃ近いじゃん!

 こうなると一気に鼻息が荒くなり、必死モードに突入。メスとはいえこんな近くで撮れる機会なんてそうはないだろう。
手前の葉っぱが被ってモヤモヤになってしまうが、幸いチャバラショウビンはしばらくじっとしててくれたので、三脚の脚の長さを調節してベストな状態を探し出しなんとか撮影する事ができた。でもSSはやっぱり1/10しか出ない。ブレるなッ!と気合を入れて神頼みのバッファフル(^^; デジスコじゃなくてもでっかく撮れてまた幸せ〜

 そうこうしていると、バッサバッサバッサという風切り音とともに2羽の大きな鳥が頭の上を飛んでいった。サイチョウのようだ。サイチョウは2羽でちょっと先の50mはあろうかと思われる高い木にとまり「グヮッ」とか「ガッ」とか獣のような声でやかましく鳴き交わしている。

ちなみにサイチョウは止まっていたのはこの木。

 アテン君に「Sulawesi-hornbill?」と聞くと、違うと言って図鑑を開いてサイチョウのページを開き、これだよ、と指差したのはアカコブサイチョウだった。固有種のSulawesi-hornbillはもっと小さいそうだ。

 見通しの聞く場所に移動しファインダーに入れると、オスメスのペアだった。オスはデコの赤いトサカが目立ち、止まった状態でも1mはありそうなでかさだ。一方のメスは一周り小さくて地味、ともに全然可愛くない(^^;

 サイチョウとクロザルとタルシウスと呼ばれるメガネザルはタンココに来る観光客に大人気のようだが、確かにこの鳥は熱帯ジャングルっぽい雰囲気いっぱいだ。ちょっと恐竜入ってるし・・・

 この時点で時刻は10時半。今日は11時までということだったので、そろそろボートに戻った方がいいんじゃないかな?

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