1月12日 海でお風呂


 部屋に戻るとみんなもう起きていた。バスルームで泥だらけの足を洗い流すとなんだか傷だらけ、まあ転んだり草むら歩いたりしたからしょうがない。
 今日はみんなと一緒に朝ごはんを食べれるよ。雨の中、合羽を着てレストランへ向かった。
 外に出て屋根の上を見ると、木の枝がいっぱい落ちていた。昨夜のガンガン音はこの枝だったんだな。
 屋根は一見瓦風だかやっぱりトタンだ、こりゃうるさいわけだ。

 今朝のレストラン、シンガポール一家はミナハサ高原ツアーに行ってるし、ロス一家も何処かの島にノーケリングに行くと言っていたのでうちらの貸切だった。

 朝メニューはバナナ入りパンケーキ(おかわり3枚まで)とインスタントコーヒーと言ういたってシンプルなもの。
そういえば最近ホテルのバイキングの朝ごはんなんて全然食べてないな・・・

 今日の午前中は特に予定もないので、パンケーキをリミットの3枚と、のんびりコーヒーを2杯頂きお腹いっぱいにして、
さっきより大分弱くなった雨の中再び合羽を着て部屋に戻った。

 さあ、午前中は何をしよう。さすがに2日続けてろくにお風呂に入っていないと、頭が痒くてしょうがない。でもあんな冷たい水を浴びるのは絶対に心臓によくないよな。 ここは目の前にある海をお風呂代わりにするしかないか。
 雨ももうほとんど止んだし、万が一大雨になっても水につかっていれば関係ないよな。と言う事で、海パンに履き替えて海に向かう。

  たいきとひーこは昨日に続き2日目の海風呂で勝手が良くわかっていて「ここがお風呂だよ」といって水草の中にぽっかり開いた砂地を教えてくれた。確かに深さも程ほどでいい具合だ。

 肩まで浸かってみると、海の中は雨水なんかよりずっとあったかく、むしろぬるま湯って感じで気持ちいい。今まで海をお風呂代わりにした事はなかったけど、こういうところじゃそれもアリだな。

 海に浮かんで頭をゴシゴシこするとこれがまた気持ちいい。ほんとに久しぶりにお風呂に入った気分だよ。

 さっぱりした後は水中メガネをつけてスノーケリングをする。ただ今回はフィンをもって来ていないので、足の着くところ限定ってことで、浅場をウロウロした。

 途中カトリンに会い、ボートの止っているあたりが水路になっているから、そこから沖に出ると珊瑚が綺麗だと教えてもらったのだが、ちょうど潮が引きはじめている時間帯で流れが沖に向かっていた。そこまで行っちゃうとフィンなしで戻って来る自信がなかったので、水路をちょっと行っただけでやめておいた。

 水の中は時折生きている珊瑚もあるけれど、ほとんどが泥を被った岩場と藻の草原になっていた。
魚はたまにクマノミがいたりもするが、ほとんど黒いスズメダイとか茶色っぽい何かの幼魚ばっかりでパッとしない。
 でも確かにちょっと沖に出ればもう珊瑚がいっぱいありそうな感じではある。もし次回来るようなことがあればちゃんとフィンを持ってこようっと。

 昼近くになると潮がどんどん引いてゆき、沖のリーフまで歩いていけるくらいになった。
 これじゃ泳げないし海遊びもちょっと飽きてきたので、部屋に戻って水浴びをして潮気を洗い流す。さっきまで海に浸かっていたから手桶の雨水もそれほど冷たく感じない。ここでのお風呂はこれに限るな。

 ところが再び困った事態が発覚。昨日洗った僕のパンツがまだ湿っていたのだ。さすが高温多湿・・・今日は全然太陽も出てないし、これじゃ当分乾きそうもない。
 日本を発ってはや4日、残るストックはあと1組しかない。しかしこれは今晩の着替えに備えてとって置かなきゃならないよなあ。
 ここは生乾きのパンツを履くより、濡れてる海パンを履いている方が気分的にまだましかも。と言うわけでさっきまで履いていた海パンを真水で洗って塩気を落とし再び装着!ん〜きもちわり〜 まあしょうがないか。

 たいきのパンツは表面積が小さいからかちゃんと乾いていたようで、さっぱり乾いた服に着替えて気分良さそうにDSをやっている。なんか悔しいなあ

 僕は昼ごはんまでの間、海パン乾燥促進を兼ねてカメラをもって宿の周りに花や虫を撮りにいったが、時折小雨がぱらつく天気のせいか虫はあまりいなかった。それでも時折オオルリアゲハやキシタアゲハが飛んでいるのを見かけると、照るつける強い日差しがなくても熱帯にいるんだなあって感じる。

 そしてお昼ご飯のころには海パンも体温でなんだか乾いてきた。
 今日のメニューはインドネシアメシの定番ナシゴレン。ワキに小魚の干物みたいなのがついている。おかずはオニギリ型の厚揚に卵をつけて揚げたやつ、たしかタフテンぺって名前だったかな?それにレモングラスとパクチーを混ぜて匂いを100倍くらいキョーレツにした切干大根のような野菜の漬物(これはさすがに半分くらいしか食べれなかった)、それにデザートのパパイヤだ。

 今日はちょっと疲れがたまっている感じがしたので、午後に備えてビールはナシ。代わりにみんなでコーラを頼んだら、
たいきがビン3本それぞれにラベルのデザインが違うのに気付いた。きっとそれぞれビンの出来た時期が違うんだろう。ちゃんとリサイクルしてるんだなあ。

 食後、腹ごなしに宿の裏の丘に登ってみると、そこにも1件のコテージがあった。太陽光発電のパネルが付いていたから、ここはカトリンの部屋なのかもしれない。
 部屋の前の立ち木の中ではおなじみのキバラタイヨウチョウが高い声で鳴いていた。
 その先は丘のてっぺんまで草原が続いていて、ギンパラとキゴシヒヨドリを見かけるが、草ボウボウのうえ中々険しい斜面なので今ひとつ近寄る事が出来なかった。

キバラタイヨウチョウ ギンパラ

そのうち、午後の出発時間が迫ってきたので部屋に戻る。さあ、ボートでバードウォッチングに出撃しよう。

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