1月13日 鳥撮りしながらマナドへ

  来る時は後部座席に3人で座ったが、帰りは僕は助手席に座ってフランツさんとおしゃべりしながら行く事にする。
途中で両替とビーチサンダルを売っている店に寄ってくれるようにお願いすると、大丈夫だそうだ。
 そのあと今回のタンココに行って鳥を撮った話をしていると、「僕もバードウォッチングが趣味なんだ」と言い出した。ほんまかいな。でも海が荒れている時なんかはお客さんを車でタンココまで連れて行くこともあるらしく、そんなときはガイドをすることもあるそうだ。なんだか流れで自分のうちの庭にも良く鳥が来るから寄って行けと言う話しになり、来る時に見かけたピンクの家の前で車がとまる。

 すると家の中からフランツさんの家族がでてきてくれた。紹介してもらったところによると、奥さんと妹、お兄さん、お母さん、それに末っ子のお嬢ちゃんだそうだ。みんな一緒に住んでるの?と聞くと奥さんと子供以外は遊びに来ているだけらしい。末っ子ちゃんはまだ1歳ちょっとだそうで、ひーこは抱っこさせてもらっていた。

 そのうち庭の木にキバラタイヨウチョウが飛んできた。フランツさんがそれに気付き、良く見える位置を探してくれた。
 そのあとキゴシヒヨドリも登場、今回初撮りだ。

キバラタイヨウチョウ
キゴシヒヨドリ

 「どうだい、ウチの庭にはほんとに色々鳥が来るだろう」と得意げなフランツさん。確かになかなかいいところだったよ。どうもありがとう。でもあんまりノンビリしていると、約束の12時半に間に合わなくなっちゃうのでそろそろ行かなくちゃ。フランツ一家にお別れを言って出発すると、あとはマナド目指してノンストップで直行だ。

 のつもりだったのだが、すっかりバードウォッチングモードに入ってしまったフランツさん。
鳥を見つけるたびに徐行して教えてくれてすっかりガイドさんのようだ。
 前方の電線にナンヨウショウビンを見つけた時には車を止めてくれたので、外に出でそっと近づいて撮影できた。でも逆光で色が出ないなあ。
 その横の湿地は元牧場のようだが、雨水がたまって池のようになっていて、アマサギの群れが降りていた。

 しかしこのペースじゃ絶対12時半には間に合わないよな。フランツさんはあんまり気にしていないみたいだけど、うちらが着くのが遅すぎてボートが帰っちゃったらえらいことだ。ここから先は出来るだけ鳥は見ないようにして、フランツさんにインドネシア語を教えてもらったり、ミナハサ料理について教えてもらったしながらドライブを続ける。
 ちなみにさよならは見送る方はスラマッ ジャラン、見送られる方はスラマッ ティンガルというそうだ。
さらにミナハサ料理では犬でも虫でも何でも食べちゃうらしい。中国人の血が濃いらしいのでなんかうなづけるかも。
フランツさんもミナハサ人?と聞くと、彼のご先祖はフィリピン系だから違うんだそうだ。

 ナンヨウショウビンから1時間ほど走った頃、やっと空港が見えてきた。こんなに遠かったかなあ
 ここからマナドの街まではあと30分くらいだそうだ。でも時間は結構押している。両替や買い物の時間はあるのかなあ。とにかく急いでもらうしかないが、しばらくすると渋滞に引っかかってしまった。フランツさんは首をかしげているが、しばらく行くと渋滞の原因箇所にたどり着いた。大雨で道路が半分水没してしまっていたのだ。さっきアマサギがいた牧場も水没していたし、実は昨夜の雨はかなり激しかったのかなあ?

 そのうちトタン屋根の町並みが見えてきた、これが市街地のようだ。結構家がいっぱいあるなあ。
街中は車も多く家もゴチャゴチャしていてアジアの混沌って感じだ。牛車も走っている。
道路は一方通行が多いというかほぼ一方通行なので、どこをどう走っているのか全然わからない。

 車の間を縫って飛ばしまくり丘を下ると、いきなり町並みがきれいになった。ここらへんは政府関係の施設とビジネスセンターを集めた新興地域らしい。
 ここの銀行の前でフランツさんは車を止めてくれた。時刻はもう1時を回っている。30分の遅刻だ、急がなくちゃ。そかし銀行の中では窓口の前にスーツを着た人たちが列を作っている。プリサンの村人達と比べるとここが同じスラウェシ?って感じだ。この後ろに並んでたらいつ両替できるかわからないなあと思っていたら、フランツさんが外国人用の窓口を教えてくれたので、うちらは並ぶ事もなく両替をする事が出来た。

 さあ、次はビーチサンダルを買わなくちゃ。ジョッピングセンターは銀行から道路を挟んで向かい側だ。みんなで信号のない道を横断して店に入る。なんか沖縄のスーパーっぽい感じだなあ。目的のビーチサンダルは2階のようだ。
フランツさんは奥さんから買い物を頼まれていると言って食料品売り場に行ってしまった。

 お客さんを見渡すと、東南アジア系より中国系の人のほうが多く感じる。ビーサンコーナーを見つけ、たいきとひーこが試着していると、知らないおばさんが「これくらいがいいんじゃない?」と言ってたいきのサイズのビーサンを持ってきてくれた。親切だなあ。履いてみたらぴったり。おばさんありがとう。

 ひーこもとっととサイズを決めて大急ぎでレジで支払いを済ませ一階に下りたが、フランツさんはまだ買い物中のようで姿が見えない。外はいきなり土砂降りの雨になっていた。今さっきまでは道路が乾いていたのに、ほんと天気の変化が激しいなあ。他のお客さんも店先で雨宿りをしている。

 フランツさんはもしかして先に車に行っているかも、と思いみんなで道路を渡り車に向かったが、鍵は閉まったままだ。 しょうがないので近くの料金所のようなところの軒下を借りてたいきとひーこには雨宿りしててもらい、僕だけ再び道を渡ってスーパーに戻ると、フランツさんはちょうどレジに並んだところだった。
 なんだかノンビリしてるけど、これがスラウェシペースなのかもね。まあこれでビーサンも手に入ったしルピアも手に入ったし、あとは港に向かうだけだ。船が待っていてくれると良いんだけど・・・

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