1月13日 久しぶりの文明社会

 
 再びタクシーに乗り込み、マナド市内を目指す。
 来た時と違って安心して乗っていられるので、なんだかほっとしてみんな放心気味だ。
 運転手さんも心なしかさっきより全然良い人に見えるから不思議だ(^^;

 今の状況、着ている服はそこはかとなく悪臭を放っているし髪はごわごわで、なんかホームレスみたいだよな。
 しかしそれも後ちょっと、ホテルに入れば温水シャワーが待っているはず、楽しみだ〜。
ついでにホテルの隣に大きなショッピングセンターでもあってくれれば言う事ないんだけどねえ。

 再び一方通行だらけの市内に戻り、いったいどこに行くのかワクワクしながら外を眺める。
たまに見える海は防波堤に波がぶつかって飛沫が高く舞い上がっていて、まるで台風の中継を見ているみたいだ。これじゃ無理して出航しなくてよかったよ。

 ショッピングセンターが現れるたびに、この近くのホテルなんじゃないかと期待するが、結局たどり着いたのは中心街からちょっと離れたホテルだった。
 それでも今までの暮らしと比べると格段の豪華さだ。ボサボサ頭に異臭を放ちながらビーサンをペタペタ言わせロビーに入っていくのはちょっと勇気がいるが、ここは「観光客だからしょうがないのだ」と開き直るしかない。

 運転手さんと明日のピックアップ時間の確認をして別れると、意を決してフロントヘ向かう。
 チェックインの手続きをしていると、ウェルカムドリンクこそ出してくれたが、ソファーは勧めてもらえなかった・・・
やっぱうちらが小汚いからだろうなあ(^^;

 立ったままジュースを飲みほすと、鍵をもらって部屋に向かう。
 なんだか周りは野外と完全に隔離されてるし、エレベーターなんかもあるので軽くカルチャーショックだ。

 そして部屋に着き、カードキーでドアを開け中に入ると、そこは別天地〜
 まあ普通の部屋なのだが、4日間プリサンで過ごした後だとインペリアルスウィートに見えてくる。

 そしてこの四角い箱・・・これは久しぶりに見るテレビじゃないか〜。
ハイテクだよなあ・・・ひーこはリモコンを眺めてしばし涙を浮かべていた(爆)

 さあ、それじゃお楽しみのお風呂タイム。バスルームにはバスタブこそないものの、シャワーブースと水洗トイレが完備されている。どちらもプリサンにはないものだ。スイッチひとつで流れるトイレ・・・・なんて便利なんだ。そういえば洗面台も久しぶりに見るなあ。

 まずはひーこがバスルームに入り、しばらくすると歓声が聞こえてきた。お湯って気持ちいいんだろうな。う〜早く入りて〜

 さっぱりしたひーこにかわって次はたいき。またまたバスルームから「ひゃ〜きもちいい〜」という声が聞こえてきた。

 そして次にとうとう僕の番。蛇口をひねって出てきたのは熱いお湯だ〜、しかも何にもしなくてもお湯が出続ける!こんなにお湯を使っていいのだろうか。ちょっともったいない気もしちゃう。
 さらにシャンプーが泡立つぞ!ボディーソープもある!なんだかいちいち感動だなあ・・・ここ4日の垢と塩気と脂を綺麗に洗い流してすっきりさっぱりだ。
 心行くまで熱いお湯を浴び続け、バスローブを着て風呂を出ると、冷蔵庫に入っていた久しぶりにキンキンに冷えたビンタンを飲む。ん〜〜〜〜〜〜〜〜っ マジ幸せ・・・

 しかし問題は着替え。生乾きのまま仕舞っちゃったのを取り出すが、なんかやっぱ臭いんだよなあ。
と言うわけでひーこが洗濯をはじめた。ここはクーラーがあるから乾くかもしれない。

 僕はいきなり在庫切れになってしまったミニバーのビールとたいき用のエクストラベッドをルームサービスで注文した。

 窓から外を眺めると、宿の周りはトタン屋根の町並みが広がっている。近くに晩御飯を食べられる所はあるかなあ。

 しばらくするとお兄さんが折りたたみベッドとビールを持ってやってきた。
 ベッドを組み立てている間に、ここらへんにショッピングセンターがないかたずねると、車で10分ほど行けば大きなのがあるという。でもわざわざタクシー頼んでまで行きたいほどでもないんだよねえ。
歩きだったらどれくらいかかる?と聞くと、歩きじゃ遠くて無理らしい。
それじゃレストランは?と聞くと、やっぱり歩いていける範囲にはないみたいだ。

 こうなったらもう出かけるのはやめて部屋でノンビリして、晩御飯も1階のレストランですませちゃおう。買い物外食大好きひーこも今日はそれでナットクのようだ。やっぱ疲れてるんだろうなあ。

 ベッドメーキングも終わりお兄さんが帰ったので洗濯物干しを開始。クーラーの風が当たる所と、熱がでる電気スタンドの上を狙っておいてみた。裸電球一個のプリサンと違ってスタンドだけでも何箇所もあるのでとっても便利。って、普通電気スタンドを乾燥用に使っちゃいけない。

 しかしその作戦が功を奏し、晩御飯までには乾燥パンツがいっぱい出来た。これで一安心だ。

 後はしばらくゲームをやりながらゴロゴロしていたが、5時を過ぎるとお腹が減ってきた。
 あっ、そういえば今日は昼ご飯食べてないじゃないか!すっかり忘れてた〜
 それじゃちょっと早いけど晩ご飯にしようかね。


 臭くない服に着替えて1階のレストランに行き、まずはビンタンを頼む。
 さて何を注文しようかね。久しぶりに好きなものを食べれるのでみんな興奮気味だ。
まずはつまみにシェフのオススメピザを行っちゃおう。西洋料理も久しぶりだ。そしてつまみといえばやっぱりサテの盛り合わせは頼まないわけには行かないよなあ。

 ビンタンを飲みながら待っているとピザ登場。かなり辛かったのだが、みんな飢えたピラニアのようにあっという間に平らげてしまい、写真撮る間もなかった。

 これでちょっと落ち着いたのでサテをつまみながらメインディシュを物色する。たいきはナシチャンプルーが食べたいと言うのだが、メニューにはないようだ。ボーイさんを呼んで、なんかそれっぽいものはないかなあと頼むと、ローストチキンにご飯と野菜盛り合わせみたいなのがでてきた。確かにナシチャンプルーっぽいけどおかずが少ないぞ。まあサテも残ってるからいいか。ひーこは大好きな汁ソバのミークヮを食べれて幸せそうだ。

 冷えたビールが嬉しくて、ビンタン大瓶3本を空けた上、料理もタップリ食べてお腹が破裂しそうだ。
フラフラになって部屋に戻ると、ふわふわのベッドに寝転がって衛星放送のNHKニュースを見る。幸せじゃ〜

 外は再び大雨が降っているようだが、この9階のこの部屋ではそんなの全然わからない。
しかも今夜は10時になっても電気は消えないんだ。感動だよ。こうなったら贅沢に電気点けっぱで寝ちゃおうかな〜

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