ひょうたん島見物
 ボートサファリ後半はバリンゴ湖の真ん中に浮かぶ島の見物だ。
 横から見るとひょうたんのような格好をしているのでひょうたん島って言われてるらしい。
 そこでのメインイベントはまたもやサンショクウミワシの餌付けだそうだ。それよかカンムリカワセミの方がいいんだけどねえ・・・

 この島には一家族だけが住んでいて、一夫多妻のハーレム状態らしい。ハーレムって言っても、アフリカ人のでっかいおばちゃんがいっぱいだと思うとなんだかめちゃくちゃやかましそうでダンナがかわいそうな気がしてくる(^^;

 島に向かう途中、枯れ木を束ねただけで半分水没しかかっている小舟に乗った漁師さんが近づいてきた。またここで餌付け用の餌をもらうのかな?

 漁師さん達はカメラを見ると「写真を撮ってくれ」という。そういえばスラウェシのブナケンでも小学生の女の子に写真を撮って、って言われたな。ここの漁師さんたちも、あの子らと同じように、撮ってもらうこと自体が嬉しいんだろう。素朴な人たちだ(^^)

 魚をもって得意げにポーズをとる漁師さんたちを撮影し、こんな風に撮れたよ、と液晶画面を見せようとすると、漁師さんはいきなり片手でうちらのボートをガシっと掴み、反対の手の親指と人差し指をこすり合わせ「Somethi〜ng」・・・

 なんだよオマエラ小遣い稼ぎだったのかよ!素朴な心を持った人たちだと思って損したよ!
 まあ撮ってしまったもんはしょうがない。確かにアフリカっぽい画像ではあるし・・・とシブシブ1$札を渡すと、「なんだこれは?どこのお金だ?アフリカの金はないのか?」・・・なんでヘンなとこだけ素朴なんですかオマエラ。

 不振そうに1$札を太陽に透かして眺めてる漁師たちをその場に残し、うちらのボートは再びひょうたん島を目指した。

 ボートが本格的に走り出すと舟の揺れ具合も変わってくる。それに伴いたいきの具合もちょっとよくなってきたようで、風が気持ち良いね〜と喜んでいた。
 土色の水の上をボートはエンジン回転高め(きっと全開にすると壊れちゃう)で突き進む。

 ひょうたん島に近づいたボートはスピードを緩め、島の周囲をゆっくりと回っていく。
 さっきまで風を切って走っていたので、スピードを落とすといきなり暑さがまとわり付いてきた。
 

 島周りでは岩場でウが羽根を休めていたり、デザートローズの花を教えてもらったりするが、あまり面白いものはない。

 そしてサンショクウミワシ餌付けポイントに到着。よく見ると島の上の方の木にサンショクウミワシが止まっていた。

 また捕食の瞬間を狙うべく、サンヨンに幕4をセット。カメラの用意ができたところで、船頭さんが鋭く口笛を吹き、頭の上で魚を振り回す。そしてそれを放り投げると・・・
 サンショクウミワシは動かない・・・

 船頭さんは「こっちに気付いてないみたいだ」と言ってさらに口笛を吹き続けるがこっちを向きさえしないサンショクウミワシ。もう一匹残っていた魚で再チャレンジするも、サンショクウミワシは無視を決め込んでいる。

 もう良いんじゃない?今日のところはこれくらいで勘弁しといてやろうよ、って気分だか、船頭さんはなんか意地になってきたみたいだ。

 ボートを動かすと、さっき放り投げたまま水面に浮いていた魚を回収し、再び口笛を吹いて魚を投げ・・・ 
 これを数回繰り返したが、結局サンショクウミワシは相手にしてくれなかった。

 たいきは長い事止まったボートで揺られていたためまた船酔いがぶり返してしまったらしい。元気がなくなってきた。それじゃ今日のところはあきらめて岸のほうに戻るとしよう。

 岸に向かってボートを走らせていると、湖面の向こうに昨日車から見た断崖が真正面に見えた。
 まるで森か何かのように均一に、そして途切れることなく繋がっている。これってグレートリフトバレーの断層の一部なんだろうか。雄大な風景だ。

 湖面のパピルスの手前にある岩みたいなのはなんだろ?

 と近づいてみるとカバだった。こう暑いと水のに浸かっているカバがとっても気持ち良さそうに見える。

その向こうに止まっていたオニアオサギ(Goliath Heron)がボートに驚いて飛び立った、でかい。
このサギ、体重がアオサギの2倍以上もあるという世界最大のサギだそうだ。

カバポイントの近くにはパピルスでできた浮島があり、船頭さんがそこにワニがいるよ、と教えてくれた。
ひっくり返っていたたいきも「ワニ」には反応し起き上がった。
みんなでどこどこどこ?と探したが、どこにいるのかぜんぜん判らない。

 そこで船頭さんがワニのすぐそばに船を移動して指差して教えてくれた。おお〜ほんとにワニだ。顔だけを浮島に乗っけて身体は水の中に浸かったままボーっとしている。大きさは1メートルちょっと位だろうか。泥水と同じような保護色なんでぜんぜんわからなかったよ。それにしてもワニの目は凶暴そうだな。

 ワニのあとは再び餌付けタイム。ほんとはそんなのよりもうちょっとカンムリカワセミを撮りたいんだけど、普通の観光客は餌付けショーのほうが喜ぶんだろう。ひーことたいきも餌付けショーのほうがいいんだよね。

 アンドリューが指差す先にはまたまたサンショクウミワシ。

こいつは来るかどうかちょっとわからないけどやってみよう、という言葉とは裏腹にやる気満々の船頭さん。
再びピィ〜、っと鋭い口笛を吹いて魚を投げる。
すると彼方のサンショクウミワシが羽ばたいた!そしてこっちに向かって飛んできたのだ!おめでとう!船頭さん!

 サンショクウミワシはそのまま水面の魚をゲット!しかしちょうどこのときピントが大はずれし、結局この後撮れたのは魚をつかんで飛び去っていく後姿だけだった。でも船頭さんが納得してくれたんなら良かったよ(^^;

 さあ、これでみんなの気も済んだだろう。折角パピルスのとこまで来たんだから、もう一度カンムリカワセミを撮りたいと思うのだか、ひーことたいきはもう明らかに帰りたそうだ。どうしようかなあ・・・と思っているとカンムリカワセミ発見!ぼくが「Maracite!」と言うと船頭さんはそっちに船を回してくれた。ここまでやってくれてるのに撮らないのも悪いよな、というわけで再び撮影開始。でも天頂からの直射日光は目にキャッチライトが入らない。厳しいなあ。

 ボートはそのままどんどん岸に近づき、さっきのサンショクウミワシが止まった木の下まで来た。見上げるとサンショクウミワシはさっきの魚を食べてる最中だった。

 その木の下の岸辺ではまたもやワニが、流木の山に囲まれたわかりづら〜いところで日向ぼっこをしてしてた。

 ワニのいたところのちょっと先に再びカンムリカワセミ登場。かなり近くに止まってくれたが相変わらずキャッチライトが入らない。なんかすっきりしないなあ・・・

 しかしここらへんなんか見覚えがあるんだよなあ・・・と思ったら、今朝鳥撮りしていたホテルの庭じゃん!ワニがいたのはすぐ隣。カバだけだと思ってたらこんな近くにワニまでいたんか〜、やばかったなあ(汗)

 ボートはそのままホテルの前を通り過ぎ、岸沿いに進んでいく。水の中に立つ枯れ木に飛んできたのはアフリカアオゲラ(Nubian Woodpecker)

 その先の枯れ木に止まっていたハリオハチクイを見て、アンドリューはシロビタイハチクイだという。図鑑まで持ち出して力説してるが、そりゃシロビタイだったら嬉しいけど、どう見てもハリオでしょ。やっぱアンドリューあんま詳しくないんじゃないの?

 水面に垂れ下がった木にはカオグロウロコハタオリ?がコロニーを作っていた。

 この先の岬をまわると船着場が見えてきた。これでボートサファリも終わりだ。しかしそこからちょっと行った水中から生えている木に赤い鳥が止まっているのを見つけ、船頭さんはそちらに舟を向けた。赤いビショップ、キタキンランチョウ(Northan Red-Bishop)だ

 良く見える位置にボートを回り込ませてくれるが、数枚撮ったらその鳥は飛んでいってしまった。

 アンドリューが「今の撮ったか?」というので画像を見せると「おお、凄い」と興奮している。彼の話だと黄色のビショップ(オウゴンチョウ)はそこそこ見られるが、この赤いのは結構珍しいらしい。ならもうちょっとしっかり撮りたかった〜

 これを最後にボートサファリは終了。船着場で舟から下りると船頭さんにチップを渡す。カンムリカワセミをたっぷり撮らせてくれたからと5$あげたらとっても喜んでいた。
 しかしカンムリカワセミ、これだけいっぱい撮ったわりに、いまいち手ごたえがないなあ。もっとしっかり綺麗なオスが撮りたいよ・・・やはりこういうときは手持ちでいけるサンニッパとかが必要だな・・・

 それじゃまた今度があるかどうかはわからないけど、また会えたらその時はよろしくね。どうもありがとう!

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