第3ラウンド ナクル湖へ |
ひーこ達と一緒に朝ご飯を食べに行くと、レストランはガラガラだった。うちらの出発は9時半と遅めのため、他のお客さんはもう出かけちゃったのだろう。ここで鳥を眺めながらご飯を食べるのも最後だな。パンは相変わらずかび臭かったけど、今となってはいい思い出だ。 食後、部屋に戻って機材を片付けていると、開け放った窓からはカンムリカワセミの声が聞こえてくる。 片付いた荷物のピックアップを頼み、フロントでチェックアウト。 そして駐車場で待っていたアンドリューと合流し、レイクバリンゴサファリクラブを後にした。 さあ、ここからは気分を切り替えてナクルを目指そう。まだ日程は半分も終わっていないんだもんな。 バリンゴを離れる前に一箇所撮っておきたいところがあった。 女性の就業を支援する施設みたいなのだが、ここは日本のODAで建てられたそうなのだ。 その後、来る時通った公園事務所を通過するとバリンゴ湖とも本当にお別れ。 来る時通った冠水道路はさらにちょっと増水気味。一歩間違えば大穴に落っこちて川の中に間ッ逆さま、 そしてさらっと赤道通過。 高原の穀倉地帯を抜けるとき、はるか彼方まで整然と並んだ扇形の作物が気になったのでアンドリューに尋ねると、サイザルという植物だそうだ。なんか耳なじみのない名前だが、食べれるのか聞くと、これから繊維を取ってロープとかを作るとのこと。と言う事は麻の仲間かな。※帰国してから調べた所、サイザル麻という植物だった。 やがて車はナクルの街に入ってきた。道路の脇に見える紫の花が咲く木はアフリカ名物のジャカランダ。 アンドリューがあれを見ろ、と上の方を指差すのでなんか珍しい花でも咲いてるのかと思ったら、街灯のことだった。 しかしこの活気にあふれた街のあちこちを見るに付け、こんな大きな街のすぐ隣に ナクルの街を抜けしばらく行くと、いよいよナクル国立公園のゲートが見えてきた。 車を駐車場に止めアンドリューが入場の手続きに行っている間、うちらはトイレタイム。
こいつがその猿。なんだか不敵な面構えに見える。 そのあとひーこが近づいてもお猿はおとなしく座っていたので、たいきは完全に舐められていたようだ。 しばらくして入場手続きが済んだアンドリューが戻ってきたので車に戻って出発。 ここでアンドリューは車を止め、天井を上げてくれた。今回初めて目にする、サファリカーの本当の姿だ。 道はいかにもアフリカっぽいダートを進んでいく。 右手に湖が見えてきた所でアンドリューは車を止めて、窓の外を指差した。そして「Rino!」ええ〜いきなりっすか!? カバ以来の大型哺乳類にたいきとひーこも大興奮。しかしこんなに簡単にサイが見えるとは思わなかったなあ。 そっと車に近づき、みんなが注視しているほうを眺めると、藪の中に何か茶色いものがいる。なんだろう。 するとその茶色いものが頭を上げた。ほんとにライオンだ!しかもオス!こちらもこんなに簡単に見られるとは・・・ 鳥ではないとはいえ、やはり大型哺乳類を目の前にすると萌えてくる。これから先が楽しみだ〜 バッファローはアフリカに住む野生動物の中でもかなり危険なやつらしい。時にはライオンを襲う事もあるとか。 それにしてもナクル湖は動物が豊富だなあ。今までの鳥中心のサファリと比べると大分おもむきがちがうようだ。 陸の上を歩いているカバにも遭遇。今回何度もカバは見かけているが、こんな風に全身を見るのは初めてだ。 そのうち車は湖畔を離れ、小高い丘への道に入った。アカシアの林の向こうにはわずかにナクル湖が見える。 その先に今日の宿、ライオン・ヒル・ロッジのゲートが見えてきた。ゲートには頑丈そうな柵があり、そこから先は夜になると電気が通るであろうワイヤーがホテルを取り囲むように張りめくらされている。これなら野生動物も簡単には入ってこれないだろう。ライオンとかいたもんなあ・・・ 綺麗に整備された芝生の中の道をちょっと登るとカーポートがあり、ここで車を降りる。 11年前泊まったナクルのホテルはあまり快適な所ではなかった印象がある。 いまはそういうのにも大分なれてきたけど、正直ナクルのホテルだとおもうとそれほど期待はしていなかった。 しかしふたを開けてみると、いい意味で予想は裏切られた。 フロントで宿帳を記入しながら、もはや儀式と化しつつあるアンドリューのホテルの説明を聞く。とりあえずこれから昼ごはんを食べて一休みしたら、夕方4時からサファリに行くということで約束をして一時解散。 荷物を運んでくれるスタッフについて部屋に向かうが、敷地内も綺麗に整備されていて、暖かな日差しと相まってとても気持ちいい。途中の木にはアフリカサンコウチョウらしき姿も見えた。あとでじっくり探してみよう。 そして案内された部屋は、バリンゴと比べると雲泥の差。広々としていてとっても明るく、居心地良さそう。 出窓の下にはソファーベッドが置かれていて、ここがエキストラベッドになるようだ。秘密基地っぽくて楽しいかも。 それじゃ昼ごはんでも食べに行こうか。と外に出ると、バリンゴと比べて空気が爽やかなのを感じる。 庭の木にはアゲハチョウのような形でシロチョウ系のような色のチョウが止まっていた。 レストランは部屋からフロントを挟んで渡り廊下を進んだ先にある。 礼儀正しくもフレンドリーなウェイターに気持ちのよいテラス席に案内され、まずはタスカーを注文。 テラスの向こうには綺麗なプールが見える。周りには熱帯の植物が生い茂り、南国の楽園の様相を呈していた。 ここも食事はビュッフェ形式なので、ビールが来るまでの間に料理を取りに行くと、その品数の多さに圧倒された。 パスタのコーナーでは目の前で茹で上げた麺をソースに絡めて炒めてくれる。シェフもとっても人懐っこくて「写真を撮ってくれ!」とポーズを取ってくれた。もちろんその後の「Somethi〜ng」は無し。なんて平和なんだ。 調子に乗って山盛り取ってきてしまったが、どれも美味しいし、タスカーも美味しくて幸せ〜 そして食後のデザートがまたすごい。ガラスケースの中には綺麗なケーキやムースなどがずらっと並んでいる。 正直料理とビールでお腹は一杯だったのだが、この品揃えを見たら食べないわけにはいかないだろう。 これでもうほんとにお腹一杯。苦しくて死にそうだ〜 |