ロッジの前でワニ探しの午後

  食後一度部屋に戻るとロクヨンと三脚を持ってすぐに出撃。
 部屋の横の木には実がなっていてメグロハタオリがそれを食べにきていた。

 そのあと裏の川をチェックすると、昨日カンムリカワセミが居た辺りにハジロハクセキレイが止まっていた。

 対岸のバンクでは相変わらずヒメハチクイが飛び回っているが、いかんせん距離がありすぎなのが悔しいところだ。

川辺にいたのはシュモクドリ。バリンゴについで2度目の遭遇だ。

 そのあと今日も電線を潜り抜けて河原に下りてみるが、下流にササゴイが居たくらいだった。
しかしこの鳥、世界中どこにでもいるなあ。

 上空を旋回しているのはおなじみのアフリカハゲコウ。飛んでいる姿は止まっている姿よりはまだマシに見えるかな。

 あとはたいしたものも居なかったので、上に上がってレストランの横のテラスへ向かった。
 テラスの横の木にいたヒムネタイヨウチョウを撮っていると、何度か見かけたことのあるセキュリティーのおじさんが声をかけてきた。

 何を撮っているのか聞くので鳥だというと、この前の川にもキングフィッシャーが居るという。カンムリカワセミのことかな?なんとなくその流れで一緒に川を見に行くと、下の芝生には今日も元気にナイルオオトカゲが歩いている。

 昨日カバらしきものののいた下流のバンクには昨日よりさらにはっきりとカバらしき姿が見えた。というかここまで来るともうカバ意外言い逃れが出来ないよな(^^;カバですっ、カバがいましたっ

 そんなカバを眺めていると、対岸に大き目の青い鳥が飛んできた。ライラックニシブッポウソウかと思ったのだが、ロクヨン越しに覗くとセネガルショウビンだ! セネガルショウビンは岸で何か虫の様なものを食べたと思ったら、すぐに下流に飛んでいってしまった。こいつもここにも居たのか〜

 セネガルショウビンを追いかけて下流に行こうとすると、なんとなくセキュリティーのおじさんも付いてきた、暇なのかな。

 おじさんとしゃべりながら歩いていくと、マサイの格好をした若者に出会う。
ここのスタッフみたいだがどうやら彼もヒマなようで、うちらのパーティーに加わった。なんか桃太郎みたいだな(^^;
もしかしてまた例の観光マサイ野郎かと思ったが、ここのスタッフはしつけがしっかりしているから大丈夫かな。

そして3人で歩き出すと、道路脇の木にアフリカサンコウチョウの姿が!しかもとっても近い!

 僕が必至に撮っている姿を見て、セキュリティーおじさんもマサイ君もこれは一大事と思ったようで、こっちへきたぞ!あの木の陰だ!とアフリカサンコウチョウの飛んでいった先をフォローしてくれたので、ファインダーに集中していてもその姿を見失わずに済んだ。しかし動きが早い上距離が近すぎて全部尻尾切れ、さらにマサイマラの真昼間の日差しは強烈で、露出もうまくいかず苦労した。

 それでも一応撮影成功。おかげで助かったよ!とお礼言うと、俄然張り切りだしたセキュリティーおじさん。この川にはワニも居るから探してくれるという。さっきのトカゲのことじゃない?と聞くと、ちゃんとした大きなワニだという。ほんとかな?

 おじさんは先導切ってコテージの裏側に回ると、そこには川沿いに有刺鉄線を張った小道が続いていた。このコテージは新婚旅行のとき泊まった建物だ。懐かしいなあ。

 道はコテージの軒先に沿って続いているのでここを歩いていると部屋の中が丸見えなのだが、果たしてセキュリティーが率先してこんなことしていいのかねえ?マサイ君は後ろからおとなしく付いてくる。

 川沿いの道は結構アップダウンがありすぐ汗だくになってしまう。さっき飲んだビールはすでに汗で全部出てしまっただろう。 かなり下流まで来たものの、ワニの姿は見えない。川に張り出した木にさっきのセネガルショウビンが止まっていたが、うちらの姿に驚いてまた上流に飛んでいった。

 とうとう道の突き当たりと言うあたりまで来たとき、川面に何かが浮かんでいるのが目に入った。おお〜ワニだ。水面から目と鼻を出してじっとしていたのは体調1.5mほどのナイルワニだった。ほんとにいたんだねえ。

 実際にワニを見せられてほっとしているセキュリティーのおじさん。マサイ君も喜んでいる。でも「Somethi〜ng」とか言わないところがえらいなあ。

 そのあとみんなで下流に向けて歩いていくと、中州から何か大きなものが川の中に入っていくのが見えた。こ、これは・・・ 5mはある巨大ワニじゃないか!下流に向かって泳いでいくその背中はまるで恐竜のようだった。まさかこんなでかいワ二がいたなんて〜 おじさんを見ると「そう、こんなのがいるんだよ」と言ってうなずいている。

 しかしこれじゃ岸伝いに電線はがってあるのもうなづけるな。これからは河原に下りるのはやめとこう(汗)

 みんなして汗だくになってレストランに戻ってくると、おじさんは自分の職務に戻っていった。ちょっと物足りない、というか何は欲しそうな顔をしていたような気もするが、見なかったことにしておこう(^^;

 マサイ君は別れ際に腰に差していた棍棒を取り出し、これを買ってくれない?と恥ずかしそうに聞いてきた。いちおう値段を聞くと10$だという。でも別に欲しくなかったし、持ち合わせもなかったので断ると、「じゃあいいです」とはにかみながら棍棒を引っ込めて、それじゃね。と言って彼は彼の持ち場に戻っていった。

 それじゃ、ここらへんでもう一撮りしようかね。

 さっきのヒムネタイヨウチョウは同じ木の中を飛び回っていた。

 カバのバンクの上に生えている大きな木には木の実が成っていて、キタシロズキンヤブモズがそれをついばんでいる。

 その木の川側に青い影が見えた。もしかしてセネガルショウビン!?良く見える場所に回りこむと、やっぱりセネガルショウビンだ!バリンゴで見たのもより首の後ろあたりが青い気がする。綺麗だ。

 しかし残念ながらここで時間切れ。イブニングサファリに行かなければならない。最後に他の木に飛び移ったセネガルショウビンを撮って、午後の鳥撮りは終了となった。

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