夕日とアカシアの楽園 |
夕方からは今回の遠征最後のイブニングサファリ。なんか早い気がするけど、 車に乗りエンジンをかける、と、エンジンがかからない。カチカチ言うだけでセルが回っていないようだ。これと同じ経験、何度かあるぞ・・・アンドリューにバッテリーがダメだね。と言うと、シート横のメンテナンスハッチを明けた。中のバッテリーの端子を外し、ゴシゴシしてまた取り付けるが相変わらずダメダメ。こういう場合はもうバッテリーが上がっちゃってるだろうから、ブースターケーブルで他の車に繋いでもらわないとダメじゃない? しかしアンドリューはあきらめない。今度はバッテリーのキャップを空けて、そこにさっきまで飲んでいたと思われるミネラルウォーターを注ぎ込んだ。そんなんじゃ無理だろう、と思ったら、なんとこれで見事にエンジンが掛かってしまったのだ。すげ〜!車ってこんな簡単に治るんだなあ・・・ それではゲームドライブに出発! サバンナの中の一本道を飛ばしていくと、早速サファリカーが固まっている場所に遭遇。 車は一本の木に周りに集まっている。その木の上にヒョウがいるっていうんだけど、なんだか良くわからない。 でもこれでマサイマラの肉食大猫は全種クリアだな。 もうあまり珍し感はなくなっているが、アンドリューの話だと土の出ている所に塩をなめに来ているらしい。 空はどんどん表情を変えていく。動物は何度も見ると飽きてくるが、空は全然飽きないな。 ちょっと背の高い木に囲まれた藪の中に何か動物がいた。アンドリューは車を止めてじっくり観察モードになっている。 でも僕はやっばり鳥がいいかな。ヒメハチクイがいいところに止まってくれたので必死でシャッターを切った。 もう十分撮った所でアンドリューに「OK!Let's
go!」と言うと、こういうときはスワヒリ語で「サワサワ、トゥウェンディっていうんだよ」と教えてくれた。「サワサワ」はもう十分。「トゥウェンディ」は行こうって意味だそうだ。 地面の上を歩いているタヒバリっぽいのはキムネツメナガタヒバリ(Yellow-throated
Longclaw) セネガルショウノガンのオスも見つけることが出来た。地味なメスと比べると化粧をしているようだ。 遠くを眺めると、サバンナの変化にとんだ天候を目の当たりにすることができた。 上空を流れる雲の動きはとても早く、まるで高山のそれのようだ。 いくつかの丘を越えると、そこには彼方まで見渡す限りの彼方まで、 そしてそんなヌーの群れの中に立った一本の枯れ木にライラックニシブッポウソウが!何でいいシーンだろう。 鳥の他、アカシアの木からも目を離せない。アカシアはサバンナのシンボルだし、なぜか画になる所に立っているのだ。 ゾウもアカシアの木に寄り添っている。こういうシーンも撮りたかったんだ。 やがて太陽が地平線に近づくと、ハッピーアワーがはじまる。 雲と光は刻々と表情を変えて行き、やがて周囲は朱に染まった。 遠くの山々は朱のグラデーションに変わり、アカシアのシルエットを浮かび上がらせた。 夕日の手前ではトムソンガゼルが、今日最後の食事にいそしんでいる。 そしてサバンナから見る今回最後の夕日が沈んでいった・・・ まさに夕陽の楽園・・・・ これでイブニングサファリは終了。 真っ暗になった中宿に戻ると、暖炉に火が入っていた。そういえば今夜はちょっと冷え込むかも。 アンドリューと明日の朝6時にモーニングサファリ出発の約束をして分かれると、一度部屋に戻りシャワーを浴びた。 そしてさっぱりした気分でレストランへ向かい、ビュッフェの晩御飯。 食後にマサイのショーが始まったがなんか眠くなってきた。そういえば今朝は4時起きだったんだ・・・ と言うわけで、ダンスが終わるのを待って部屋に戻ると、 |