ゾウにライオン 朝から絶好調


なんだかあっという間にマサイマラもあと1日になってしまった。
明日は朝からナイロビへ移動しなくてはならないので、モーニングサファリもこれが最初で最後だ。

朝6時、まだ太陽は昇っていない。薄暗い中ゲームドライブ開始。

 朝のこの時間は動物の動きも活発になるのだろうか。昨日はあまり動物の姿を見かけなかったロッジの近くにもヌーの小群が来ていた。その群れの中にヌーの子供が混じっていたのだが、身体は小さいのに見た目は大人のヌーと変わらないケムジャラの姿なので、なんかミニチュアのおっさんを連想させる。ちょっと変だ、と言うかあんまりかわいくない。

それに比べてキリンの赤ちゃんのかわいいこと・・・
2mほどの華奢な身体、つぶらな瞳にまつげが長くて一頭持って帰りたくなってしまう(^^)

今日はこのあとピクニックサファリがあるので、どちらかと言うと肩慣らしの感があるが、
朝日をじっくり撮れるチャンスも今回これが最後になると思うので、そこら辺は気合を入れないと。

昨日は姿を見せてくれなかった朝日、今日は雲間からちょっとだけ顔を出してくれた。

そのあと再び雲に隠れてしまったが、輝く雲のエッジと大地のグラデーションもなかなか美しいものだ。

朝焼けの空をカモの群れが飛んでいく

そんな景色を眺めながら走っていくと、道路際に佇むカップルライオンに遭遇!

ライオンたちはこちらに気付くとうっとうしがってブッシュの中に入っていってしまったが、
朝からいきなりライオンなんて幸先良いな。

今日は昨日とは別ルートを回るようで、見覚えのない丘の麓を進んでいくと、そこに現れたのはアフリカゾウの親子。
2頭でよりそって草を食べながら歩いていた。

 そのゾウを望遠レンズで眺めると、コメカミから汗のような筋が一本流れていた。これは成獣のオスに盛りがついて、「マスト」と呼ばれる凶暴化した状態にあるときに出る液体とのこと。子供一緒にいるからおとなしそうだけど、これはあまり近づかない方が良いのかも・・・

道路に目をやると、轍のあとに混じって土の上にいろんな動物の足跡が付いている。
その中でもひときわ強大なのがゾウの足跡。中くらいのフライパンぐらいの大きさがあった。

 地面に注目していたら足元にシャコの仲間がひょっこり顔をだした。アカノドシャコ(Red-necked Francolin)だ。

グラントシマウマはそこら中にいるのであまり撮っていなかったが、密集していると中々面白い。

シマウマの上に乗っているのはキバシウシツツキ(Yellow−billed Oxpecker)。なんか変な顔の鳥だ。

丘を回りこんだ先にはサファリカーが集まっていた。狙いは何かの屍骸にたかるハゲワシたちか?

と思ったら、実はその近くのブッシュにいた親子ライオンだった。

親子ライオンは草むらに隠れるように少しずつ前に進んでいく。もしや狩が始まるのか!?
周りのサファリカーの間にも緊張が走る。

果たして何を狙っているのだろうか!?

そして母ライオンがついに走り出した!やはり狩りか!?
その先にいたのはバッファローの群れだった!

しかし母さんライオンはすぐに追いかけるのをやめてしまった。どうしたんだろう。

少し離れた位置で立ち止まり、こちらの様子を伺うバッファローの群れ。その中には子供のバッファローの姿が見える。
群れは子供を取り囲むようにして警戒している。どうやらこの狩りは終わったようだ。

 アンドリューの話だと、実際ライオンはバッファローの子供が好物らしい。しかしバッファローもライオンの子供を積極的に殺すそうだ。それは天敵をまだ弱い子供のうちに始末しておこうという魂胆だという。

 今回ライオンは子供連れだった。あまり深追いすると、たとえ子供バッファローをしとめられても反撃してきたバッファローに自分の子供を殺されるかもしれない。だからあまり深追いをしなかった、もしくは子供ライオンを守るためバッファローを追い払おうとしたのかもしれないとのこと。なるほど、動物界もいろいろあるんだなあ・・・

でも中々エキサイティングなシーンが見られて良かったよ。

さあ、それじゃこのあとピクニックサファリもあることだし、そろそろロッジにもどろうか。

来た道を引き返していると、道路わきの草むらから首だけ出したダチョウ(ostrich)がいた。
あれは抱卵中なんだそうだが、目だってしょうがないんじゃないだろうか(^^;

その後はひたすらロッジを目指しサファリカーはひた走った。
その揺れに身を任せていたらいつの間にか眠ってしまっていたようで、
気がついたらもう見覚えのあるロッジ近くの道まで戻ってきていた。

アカシアの木に止まったキマユカナリアを撮ったところでモーニングサファリは終了。

この後はとりあえず朝ごはん。ピクニックサファリの出発は10時半からだと言うので結構余裕がある。
こんなスケジュールもゆったりしていてありがたい。

朝ごはんをたっぷり頂いたら、部屋に戻ってひと休みしよう。

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