何処まで行ってもサバンナばかり
 部屋に戻るとベッドに寝転んでノビノビゴロゴロして疲れを癒してから改めてピクニックサファリへ出発。

 ロッジの前でサファリカーに乗ったら、いきなり目の前をシママングースの群れが通り過ぎていった。あのレストランの下にいた奴だな。

 それじゃ再びサファリに出撃だ!今回の目的地はマラ川だ。

 アンドリューは前にマサイマラに行けばヒメショウビンがいるかもしれない、なんて事を言っていたので、今日はその可能性があるのか問い詰めてみると、マラ川に行けば見れるかも・・・それかマラ川の周辺にはクリークがあるから、その周りでに行けばもしかして・・・と自信なさげ。はたしてどうだろう。

 それともうひとつ不満だったのが、マサイマラに来てから今までまだハイガシラショウビンとタテフコショウビンを見られていないこと。この2種は今回のアフリカ遠征では一番難易度が低いだろうと思っていたのだが、一体どこにいるんだよ。アンドリューはポイントとかは知らないのかなあ・・・
 この2種を見られるのはこれが最後のチャンスになるだろう。アンドリュー、気合を入れて探してね!と念を押しておく。

 しかし昼間のサバンナはすごく明るい。そしてすっごく暑い。風は気持ちいいけど、こんなほぼ砂漠の中、クーラーもない車で一日過ごせるかちょっと心配だ。

 しばらく走るとカタグロトビ(Black-Sholdered Kite)の姿を見つけ、車を止めてもらう。この鳥も東南アジアからオーストラリアまで分布は広い。
 トビという名前は付いているが、スマートで綺麗な鳥だ。

 ライラックニシブッポウソウもすっかり普通種になってしまったが、やっぱりいると撮りたくなってしまう。綺麗だからね。

 キリンはマサイの木彫りの彫刻のように佇んでいた。昨日教えてもらった「サワサワ トゥウェンディ」で先に進む。

 前後にはサファリカーが何台も走っている。ピクニックサファリに行く車とモーニングサファリから帰ってくる車が一緒になったラッシュの時間のようだ。
 そんな中、向こうからやってきたサファリカーが隣に止まり、アンドリューはドライバーと何かしゃべっている。

 ルーフから顔を出したお客さんたちがこっちを見て何か言いながら手を振っているが、どこかで見た顔だなあ・・・と思ったら、夕方のバリンゴの丘の上で出会ったあのグループだ!マサイマラに来るって言ってたけどほんとに会えたねえ!
 アンドリューも「あのグループだね!」と言ってニコニコしていた。この広いサバンナの中で知っている人に会えたと思うとなんだか嬉しくなってしまう(^^)

 そのドライバーから情報をもらったらしく、アンドリューはサファリカーの向き変えた。
そして着いたのはまたしてもサファリカーが集まっている一本の木だった。

果たしてこんどは何が居るんだろう?ワクワクしながら近づいてゆく。
するとその木陰で寝転んでいたのは3頭のチーターだった。

  この3頭は若オスだそうで、一人前になるまでこうやってグループで暮らすそうだ。
やっぱり暑いから昼間は木陰でダレ切ってるんだな。 

 眠そうな時はかわいい顔をしたチーターだが、目を明けるとそこはやっぱり肉食大猫。なかなか鋭い目つきをしている。

 さらにアクビをすると、その鋭い牙があらわになった。やっぱ闘ったら確実に負けるな(汗)

 チーターもたっぷり撮れたので、ポイントを後にして、再び移動開始。だだっ広いサバンナをひたすら進む。

 アンドリューとしては移動中は危ないから座っていて欲しいようだが、立っているほうが風に当たれて気持ちがいいし、地面からの振動を足で吸収できて快適なので誰も座ろうとしない。それにこのほうが運動にもなっていいんじゃない?

そんなうちらのサファリカーを、トピが眺めていた。

 潅木に止まっていたのはハグロオナガモズ(Grey-backed Fiscal

 道の上にたむろっていたグラントシマウマたちが車に驚いて逃げてゆく。
とはいえ大慌てと言うよりしぶしぶ移動って感じだ。それをかき分けるように進むサファリカー。

 こうしてたまに訪れる動物との出会い以外は、ひたすら大草原が続き開放感たっぷり。
ずっと風に煽られ続けているとなんか顔がジンジンしてくるが、これもサファリならではの感覚だ。

はるか彼方まで見渡せるサバンナは、雲の陰が良く分かる。
雲も大きいけれどその影を大地の一部に落とし、なお広がるサバンナはさらに大きい。

 そんな風景のすぐ横で、たいきはいつの間にか眠っていた。

 しかしどこまで行ってもサバンナだ。一体いつになったらマラ川に着くんだろう、と思い始めたころ、アカシアの木陰に止まっているサファリカーが目に付くようになってきた。あれはみんなランチピクニックをしている車だそうだ。
うちらもそろそろ昼ごはんの場所を探すのかな。

 しかしここらへん一帯の、道から近すぎず遠すぎず、程よい場所にあるアカシアの木陰にはことごとくサファリカーが止まっていた。どこかに空いてる木陰はないだろうか・・・

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