どこもかしこも大混雑

 出発の日がやってきた。今日のフライトは午後7時50分の便なので6時前には家を出た。
 いまさら節約してもただの悪あがきだけど、一応羽田空港までは電車を乗り継いで行く事にする。

 京浜急行はちょうど帰宅ラッシュの真っ只中らしく、かなりの混雑だ。ひーことたいきはなんとか座れたので、たいきの前にカメラリュックを、ひーこの前に小さい方のスーツケースを置かせてもらい、僕は大きなスーツケースと一緒に隅っこのほうで立っていた。

 品川駅を過ぎると混雑はさらに激しくなってきて車内はギチギチ。もう動く事もできないくらいの状態だ。
 たいきの前には小さい女の子を連れたお母さんが立っていて、女の子がお母さんに「抱っこ抱っこ!」とせがんでいる。たいきもあんな頃があったなあ。かわいいねえ、と微笑ましい気分で眺めていたのだが、何を思ったかお母さん、その子を抱きかかえると「ちょっとすみません」といってたいきの前のロクヨン入りカメラリュックの上に座らせてるぢゃないか・・・・

 一瞬何が起こってるのかわからなかったが、これは ええ〜!?だよな。
 気を取り直し「すみません、この中撮影機材なので・・・」と降りてもらう。カメラ大丈夫かなあ・・・(泣)

 しかしふつう赤の他人の荷物の上に子供座らせるか!?しかもお母さんはなんだかムッとしてる。こっちが怒られる筋合いはないぞ〜

 結局大混雑のまま羽田について電車を降りると急いでカメラをチェックしたが、ロクヨンは縮んだ様子もなく一応大丈夫そう。しかし最初からこんなじゃ先が思いやられるよ・・・

 気を取り直し出発ロビーに上がり搭乗手続きを済ませると、続く保安検査場がまたえらい行列。GWはどこも混むねえ。

 機内持込手荷物のサイズ制限が強化されて以来今回が初の国内線だったので、果たしてこのカメラリュックがどうなることかとかなり心配だったが、こちらはなんとかクリア。混んでたからいちいち測ってられなかったのかもしれない。

 金属探知機も通りぬけ、これで後は出発を待つだけだ。さて晩ご飯のヒコ弁でも買うかな。

 しかし、こちらも大盛況で普通のお弁当は全て売り切れ・・・しかたないので売れのこっていた助六寿司、焼き鯖寿司、ニシンの棒寿司、あと明太ちくわ、サキイカなどを購入。なんだかツマミっぽい取り合わせになってしまった。

 滑走路も混んでいるようで、搭乗してから30分ほど待たされ、やっと飛行機は羽田を飛び立った。

 いつもながら沖縄本島まではあっという間だ。寿司をつまんでビールを飲んで、ちょっと本を読んでウトウトしていたらもう到着。

 今日泊まるホテルはおもろまちの方にある「スーパーホテル那覇」。ルームチャージに朝食が付いて6800円とえらく安い。
 那覇空港からゆいレールで行くと言う手もあるが、部屋代が安く済んだ分、荷物も多いし夜も遅いのでタクシーで行っちゃおうかということになる。

 しかし荷物を受け取り空港の外に出ると、タクシー乗り場にはまたも長蛇の列が・・・行列嫌いの僕としてはあまりの混みっぷりにもうあきらめて家に帰りたくなる。

 それでも頑張って並びつつける事15分、やっと僕らの番がやってきたのでトランクに荷物を乗せて出発。やれやれだ。

 しかしこのタクシーの運転手さんがまた曲者だった。

 かなり濃い沖縄人でなかなか話好きなのだが、レンタカーや内地の人に対しては批判的なようで「沖縄の人間はずっと米軍にいじめられてきたが、最近は観光客にいじめられている。観光客のレンタカーはマナー最悪、運転も下手。駐車する時もレンタカーのそばには絶対止めないようにしてる。沖縄人はみんなレンタカーを嫌ってる。」と鼻息が荒い。あの〜僕らも観光客で明日からレンタカー乗るんですが〜(^^;
 でもこういう風に考えている沖縄の人も少なからずいるんだろう。気楽に「移住したいなあ」なんて思っててもそんなに甘くはないのかな・・・

 ひとしきり観光客批判を聞かされ肩身が狭い思いをしたあとはレンタカーの恐ろしさについて講義を受ける。

 「レンタカーで事故でも起こしてみな、一度内地に帰ってからまた事情聴取のために沖縄に来なくちゃいけないんだよ。観光客はそんな事まで考えてない!」それに関しちゃ、それをきっかけに移住って手もあるなあ・・・

 つぎに「レンタカー屋なんていい加減だから、キャンセルを見越して自分の所にある車の台数以上のお客の予約を取るもんだから、いざ店に行ってみると車がないってことが多いんだ。あんたらも明日は車借りれないかもしれんよ」とおどされた。なんだか心配になってきたぞ・・・

 そして追討ちをかけるように「連休はレンタカーが多いから道もすごく渋滞する。今日ちゅら海水族館までお客を乗せてったら片道4時間かかった。」という。そ、そんな混んでたんですか〜(−−;

 ちなみに4日後にやんばるから那覇まで戻って1時の高速船に乗らなきゃならないんだけど、どれ位かかると思います?」と聞くと「そんなのどれだけかかるか想像も付かん!」ひぇ〜〜〜聞かなきゃよかった〜〜〜(T T)


 そして良い感じに凹まされたあと、後半は飲みの話になって「飲みに行って夜2時に帰るようじゃ付き合い悪いと文句を言われる。5時まで飲んでれば付き合いいいやつだ」とか・・・そこら辺も付いて行くのが大変そうだ・・・

 「次の日二日酔いで苦しむのがわかっていても、それを覚悟して飲むのが男ってもんだ。そして二日酔いになってフラフラでもその日が仕事だったらちゃんと搭乗する!」それは酒気帯びで捕まるんじゃなかろうか・・・(^^;

 といろいろためになるお話を聞いている間にスーパーホテルに到着。疲れた・・・

 
 ホテルに入るとフロントには「普通の」お兄さんがいて、「夜遅くでお疲れになったでしょう」と「普通の」気遣いを見せてくれ、なんだか涙が出そうになった(^^;

 部屋は安いだけあってかなりコンパクトだが、2段ベッドのロフトになっていてちょっと楽しそう。荷物を置くと足の踏み場がなくなるが、テレビも冷蔵庫もあるし風呂もトイレも付いている。一泊くらいならこれで十分だ。

 荷物を広げ短パンとクロックスにはきかえたら近くのコンビニヘ買出しへ。
沖縄とはいえ夜はちょっと肌寒いけど、やっと那覇に着いたな〜って感じで開放的な気分だなあ。

 機内での食事が中途半端だったので、夜食を含め色々買い込んだ。ビールはもちろんオリオンだ。

 そして部屋に戻り、唐揚げ丼とともにオリオンで沖縄無事帰還を祝し幹杯。ん〜、やっぱ沖縄で飲むオリオンはうまい!

そのあと一風呂浴びてからもう一本オリオンを頂いていたらいつの間にか寝ていたようだ。

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