ヤンバルクイナ観察小屋 |
風車を後にしてさらに南下。安田の集落の入り口に差し掛かったところに「ヤンバルクイナ観察小屋」の看板があった。 看板に沿って坂道を下っていくと、畜産試験場に突き当たった。口蹄疫の影響だろう、ゲートが閉まっている上に路面には石灰がまいてあり、関係者以外立ち入り禁止になっている。 ここから左に曲がるとやがて牧場のような芝生の広場が見えてきた。こんなとこにヤンバルクイナ居るか? 駐車場に車を止め事務所のような建物に行ってみると「ヤンバルクイナ観察小屋」と言う看板ある。 中に入ってみるとヤンバルクイナの剥製の展示があり、モニターが置かれていて、森の中の画像が映っていた。ここはどこかに設置されているカメラの映像をモニターで観察する観察小屋だった。やっぱ生では見れなかったか、残念。 中におじさんが居たのでお話をうかがうと、ここの隣にあるフェンスに囲まれた森の中に十数羽のヤンバルクイナが生息していて、それをモニターしているそうだ。フェンスはマングースや猫などからヤンバルクイナを保護するためのもので、孵化のサポートなどもしているようだ。 ヤンバルクイナを保護しているフェンスはかなり広範囲にわたって張り巡らされていて、フェンス沿いに続く道も立ち入り禁止になっていた。遠くのゲージにはスワロフスキーの文字が見える。スポンサーになっているのだろうか。 一昨日見かけた「ヤンバルクイナに餌付けしないで」の看板のことを話すと、一時そういう人が増えたそうだが、それが問題になって、もう今は餌付けをしている人はいないらしい。それは良かった。やっぱり野性の生き物は野生に生きるのが一番だもんね。 ついでにアカヒゲについて聞いてみると、今が一番いいシーズンだけど、声は聞こえるが姿を見るのはなかなか難しいとのこと。ちなみにここの裏のフェンスの所にも居るよ、と言うので行ってみるが、確かにさえずりが聞こえるもののこの状況じゃ姿を見つけるのはかなり厳しいだろう。でも折角間近でアカヒゲが鳴いているんだ。ほっとくわけにも行かないよな、と思い、カメラと三脚を引っ張り出ししばらくここで粘ってみる事にする。 このヤンバルクイナ観察小屋、なんか場違いなのだが隣にグランドゴルフ場が併設されている。鳥撮りなんかに付き合う気なんてさらさらないたいきとひーこはとっととそっちに行ってしまった。まあいいや、これで落ち着いて鳥撮りができるってもんだ。 しかしやはり声はするものの、アカヒゲが見える所に出てくる気配はない。10分ほど待ってみたが見込みはなさそうなので、鳥撮りはあきらめてグラウンドゴルフ場のほうに行ってみた。 ここは9ホールのコースが4つもあるので、全部回るとかなりの距離になる。 僕は撮影に専念する、というかこの鳥撮りの貧果じゃゴルフなんかしてはしゃぐ気になれないのだ。 9ホールを終えた結果、おとな気なく必死になったひーこの勝ち。でもたいきもいい線行ってたよ。 それじゃそろそろ宿に戻ろうかね。でもその前に共同売店に寄って炭と着火剤を買ってかなきゃ。 宿に向かって車を走らせていると、道路を走って横切る撮りの影が!もしかしてヤンバルクイナ!? 共同売店で予定通り炭と着火剤、念のためビール、それにシメのラーメンと花火を購入してから宿に戻る。 お姉さんは夕食の用意で忙しそうだったが、いやな顔ひとつせずバーベキューコンロを貸してくれた。 ヘッドライトと懐中電灯、バーベキュー道具一式、そして飲みものと食料を持って浜に下りると橋の周りは既に沖縄人のビーチパーティーで大賑わいだったので、わりとひと気の少ない波打ち際に近い岩の影に陣取ってコンロを設置しベースキャンプを作る。 フランクフルトから鶏肉、牛肉と焼いていくにつれ、周りはどんどん暗くなってゆき、風もどんどん強くなっていった。 部屋に戻ると外の風はうそのようだ。明るい部屋のちゃぶ台でシメのラーメンを食べたあと、シャワーを浴びてたっぷり温まってから柔らかい布団に寝転ぶ。やっぱキャンプじゃなくて幸せだなあ・・・ そして今日もノートPCでDVDを眺めながらたいきと一緒に寝入っていた。 |