渡嘉敷からの帰還 |
さあ、いよいよGW沖縄遠征最終日の朝だ。 今日は9時15分に送迎バスがでるので早めに朝ご飯を食べておかなければ行けないのだが、まだ時間がある。 最初はホテルの裏の空き地で蝶でもいないかと探していたのだが、折角だから裏山に昇って高い所からとかしくビーチの全景を撮っておこうと思い立ち、一昨日マイクロバスで降りてきた道をのんびり登ってみた。 時折雨がぱらつく中、道端の花を撮影しつつ、見晴らしのいい場所を探しながら歩いていく。 するといつのまにか県道まで出てしまっていた。ずいぶん登ってきたなあ。 県道から先に行くと帰ってくるのが大変そうだし、そろそろ朝ごはんの時間も近づいてきたので、ここから来た道を引き返すことにする。途中とかしくビーチから上がってきたスクールバスとすれ違った。そういえば今日はもうGW終わってるんだなあ。それにもう学校に行く時間か。急いで戻らなくちゃ。 坂を折りきってホテルの裏の空き地に差し掛かった時、道路わきのガジュマルの木陰からアカ様の声が聞こえてきた。かなり近いぞ。これはチャンスかも!と臨戦態勢になりカメラを構えてアカ様の声のするあたりに全神経を集中する。・・・と同時に空から大粒の雨が落ちてきて、あっという間に土砂降り土砂降りになってしまった。アカ様の事を別名雨乞鳥っていうけどまさにその通りだったなあ。 カメラが濡れないように庇いながらホテルにかけ込み、そのままレストランへ直行するとテラス席に座るひーことたいき発見。二人はもうあらかた食事は済ませてしまったようなので、僕も急いで料理を取ってきて掻き込んだ。この朝もメニューは豊富で、できることなら心行くまでいろんなものを食べておきたかった・・・ 食後はダイブセンターに干しておいたウェットスーツを回収して部屋に戻り、最終パッキングをする。なんか来る時より確実に重くなってるけど、やっぱウエットの湿り気の分かなあ。 そのあとフロントでビールやダイビング代の清算を済ませるとそのまま送迎バスに乗り込み、まだ降り続く雨の中あわただしくホテルを後にした。 バスに揺られる事10分ほどで到着した渡嘉敷港は雨の気配はなく、曇り空の中に青空が顔をのぞかせているところもある。同じ島でもひと山超えると天気はずいぶん違うもんだ。 やがて高速船がやってきた。なんだか疲れてしまったので早々に船に乗り込み、今回は船内のキャビンに入る。 定刻になり船が岸壁を離れるとすぐ、お疲れ気味のたいきはウトウトしだした。僕も連日の早起きが効いているのか座席をリクライニングさせて背もたれに体重を預けるとなんだかまぶたが重くなってきた・・・ そして気がついたときにはもう那覇港に到着。ほんと快適だったなあ。 ここから空港まで、この大荷物を抱えて移動となるとタクシーしかないよなあ。しかし桟橋のタクシー乗り場は今高速船から降りたお客さんで大混雑。 空港への道すがら、オジイといろいろおしゃべりをする。前半は東村の先に行ってたんだというと、オジイの出身地だという事で話が盛り上がる。もとは海人でタコ漁が得意だったそうだが、最近はあまり採れなくなってしまったのでタクシーの運転手に職換えしたそうだ。 なんだか凄く素朴な人で、「どこからきたの?」と聞かれ東京からと答えると、「あきびしょ〜!東京なんて行ったことないさ。東京じゃ地面の下に電車が走ってるらしいね。沖縄にいては想像もできんさ〜」と妙に感心してくれた。 そしてタクシーは那覇空港に到着。「また沖縄に来なさいね〜」とにこやかに手を振ってるれるオジイといい気分で別れたのだった。 |