目指せカオヤイ

 旅行に来ると各自一つのベッドで眠れるので、寝相最悪ヤロウのたいきに蹴っ飛ばされないからありがたい。
 おかげでぐっすり眠れ、目が覚めたら8時過ぎだった。気分爽快だ。

 ベランダに出てみると多少雲があるもののいい天気、空気は少しひんやりしていて過ごしやすそう。
 目の前は倉庫街で、その向こうに空き地も見えるが、あまり鳥はいそうもないなあ。

 みんなしゃっきり目覚めたところで熱帯装備のTシャツ短パンに着替え、朝ごはんを食べに行く。

 予定だと明日から3日間は早朝に宿を出るので朝飯抜き、もしくはバナナ1本とかになる可能性大だ。今日はせいぜい楽しんでおかなきゃ。というわけで、みんな大好き朝ビュッフェを時間をかけてたっぷり頂く。
 タイ料理等もあり、とても美味しかったので、ついつい昼抜きでもいけそうな勢いでお代わりを重ねてしまった(^^;
 

 シメのコーヒーもお代わりしてお腹がはちきれそう。食後は腹ごなしにちょっとホテルを探検してみよう。

 スーベニアショップやマッサージコーナーなどを覗きながら裏手に廻ると気持ちよさそうなプールがあった。
 

 プールを見ると入らずにいられなくなってしまうたいきは、早速裸足になってジャボジャボやり始めた。
 日差しも強くなってきたし気持ちいいねえ。

 そんな強い日差しに照らされているプールサイドの熱帯の花を見ていると、なんか幸せな気分になってくる。

 ひと回りしたあとは部屋に戻って荷物の整理。
 今回たいきには4日ほど学校を休ませてしまったのだが、担任の先生が「旅行の間にやっておいてね」と出してくれた宿題があったので、うちらが片付けをしている間にたいきは自主的に勉強タイム。なんかえらいぞ。

 11時前にフロントからお迎えのタクシーが来ているとの連絡があったので、荷物をまとめてチェックアウトした。

 今回カオヤイまで送ってくれるのは、リアスポイラーがついてて速そうなピンクのタクシー。
荷物をスーツケースと助手席に積み込んで、3人で後ろの席に乗った。
たいきもでかくなってきたからちょっと狭いけど、ワンボックスに比べたらかなり安いんだからこれくらい我慢しなくちゃ。
それじゃカオヤイに向けて出発だ! 

 運転手さんに聞くと、ここからカオヤイまでは2時間半から3時間くらいかかるらしい。
すぐに高速道路に入ったタクシーは結構なスピードで先行車を追い抜いていく。
ちなみに高速料金はタクシー代には入っていないので、別に支払う。

 空を見上げると、スキハシコウの群れが飛んでいた。あの下は水田地帯だろうか。

 30分ほど走ると道路標識に「RANSIT」の字が見えてきた。トイレの友「Where to watch the bird in Asia」に「水鳥を見るにはいい場所」って書いてあった所でヤマショウビンも見れるらしい。
 行って見たいと思っていたので、運転手さんに、「明々後日、バンコクへ帰る途中にちょっと寄れないかな?」と聞くとOKだという。それじゃ帰りの送迎も頼んでおこうかな、と思ったのだが、ひーこに「そんなの今から決めなくてもいいんじゃない?」と文句を言われ、話はそのままうやむやになってしまった。

 この後しばらくして高速を降りたが、道路は片道3車線の広いバイパスが続き、渋滞もなくて快適だ。。
道路の周りは、所々に小さな丘があるものの、ほかはずっと平野が続いている。カオヤイはタイの軽井沢に例えられるらしいが、それならここらへんはタイの本庄児玉あたりだろうか。

 たいきはいつの間にか気持ち良さそうに寝入っている。いつもの事だが、車に弱いたいきは酔いそうになると防御スイッチが入って寝てしまうのだ。これでうちらもひと安心。

 そのうち道は登りが続くようになってきた。平野部を抜けたのかな。そうするとカオヤイももうすぐなんじゃないかと思い始めた頃、ウワサに聞いていたアウトレットモールが見えてきた。ここでバイパスからそれて横道に入る。ホテルももうすぐだろうから、着く前にビールを仕入れとかなきゃと思い、運転手さんにセブンイレブンがあったら寄ってほしいと頼む。

 そこからさらに20分ほど進み、もしかしてセブンの事忘れちゃったんだろうか?と心配になってきた頃、運転手さんはこちらの気持ちを察したように「セブンイレブンは宿のすぐ前にあるから大丈夫!」といって、前方を指差すと、確かにそこには日本でも見慣れた看板が。

 宿もここからすぐそこだっていうけどそれらしいところないよなあ・・・と思いながらもセブンの前に車を止め中に入る、がなんてこった!ここにはアルコール売ってないじゃん!

 でも折角寄ってくれたんだから、何も買わないのも申し訳ないと思い、ミネラルウォーター4Lとコーラ、それに運転手さん用にコーラをもう一本買って店を出た。

 運転手さんにコーラをあげるとニコニコ喜んでくれた。宿もすぐそばだというし、いまからまたビールを売っている店まで連れて行ってもらうのも悪いので、あとでなんとかする事にしよう。

 タクシーはガソリンスタンドを出ると、すぐ向かいの地元の食堂っぽい店の前に車を止めた。何処にリゾートがあるんだ?と悩んでいると「ちょっと待ってて」といって運転手さんは車を下り、食堂の奥へ入っていった。

 しばらく待っていたけど中々戻ってこないので、車から降りてみた。ふと看板を見ると「Green Reef Guesthouse」って書いてある。ここってガイドや送迎の手配をお願いした所じゃないか。運転手さん間違えたな・・・

 しばらくして運転手さんと連れ立って出てきたオーナーらしき人が話しかけてきた。かれがメールでやり取りをしていた人物のようだ。やぱっぱり運転手さんが間違えてたらしい。

 握手をして自己紹介したついでに明日のバードウォッチングのスケジュールの確認すると、朝5時45分にナンさんというガイドが迎えに来るそうだ。

 運転手さんはグリーナリーリゾートには行ったことがないようで、オーナーから道筋を何度も教えてもらってから再び出発。大丈夫かなあ・・・

 さっきあげたコーラを飲んで、盛大なゲップをしつつも自信なさそうに車を走らせる運転手さんは、途中やっぱり何度も道に迷い、急ブレーキをかけ、タイヤを鳴らしてUターンをし、ヤンキーの兄ちゃんや屋台のおばちゃんに道を聞きまくってやっとの事でグリーナリーリゾートに到着。帰りの予定が決まったら連絡してね、と言ってバンコクへ戻っていった。

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