コウモリ洞窟を見に行く

 午後4時。待ち合わせ時間通りにフロントに行ったのだが、ナンさんとドライバーさんはまた15分ほど遅刻して登場。
 これはなんか事情があるとかじゃなくてただ時間にルーズなだけみたいだ、まあ人の事はいえないけど(^^;

   車は宿のエントランスを出ると、ゆっくりとしたスピードでカオヤイ国立公園とは反対の方向へ向かった。気温は高いが、ピックアップトラックの荷台は風が吹き抜けて気持ちいい。たいきもこれなら酔わないみたいだ。

 コウモリ洞窟までどれ位かかるのか聞くと、30分ほどとの事。でもその前にダルマインコを見せてくれるらしい。楽しみだ。ついでにインドブッポウソウもいたら宜しくね、と頼んでおく。

 15分ほどいったところで国道からわき道に入る。道沿いにはまばらではあるが集落が続き、子供たちが走り回っている。本当にこんなところにコウモリ洞窟があるんだろうか?イメージとしてはもうちょっとこう、ジャングルの奥深くわけいったところにぽっかり穴を開けた神秘的な洞窟、って感じなんだけどなあ・・・

 30分も走るとさすがに集落藻まばらになり、周りは草原と畑が目立つようになってきた。つうか30分じゃぜんぜん着かないじゃん!車はカタツムリのようにゆっくり走っているから無理もないか。これは鳥を探すためなのか、荷台にうちらが乗っているから気を使っているのか、それともガソリン節約のためなのか・・・

そのうち草原に赤い花をつけた木がはえている場所に到着、ナンさんは車を止めた。
この木にはナントカスターリングというムクドリの仲間がいるらしい。

 車から降りてナンさんに付いて行くと、木には確かにたくさんのムクドリ系の鳥が群がっていた。

 ここでナンさんは自分のカメラをセットし撮影開始。
 僕としては、お世辞にも派手とはいえないムクドリより早くダルマインコのところに行きたいのだが、ナンさんが夢中になって撮影しているのでちょっと付き合う事にする。が、これが吉と出た。

 ムクドリを撮っていると、この木にもうちょっと大きめの鳥が飛んできたのだ。これが目的のダルマインコだった。ナンさんは「parakeet!」と興奮気味だ。最初やってきたのはオスらしく、「きっとそのうちメスも飛んでくるよ」と言いながら夢中で撮影している。ぼくも負けじとファインダーに捉えシャッターを切っていると視野の中にメスも飛び込んできた!やった〜、ツーショットゲット!

 一方隣で撮っていたナンさんの所からはまたも葉っぱカブリで良く見えいようで焦りまくり。それってもしわざとやってるんだったらお客さんを喜ばせる術を心得ているすばらしいガイドだと思うよ・・・

 ダルマインコのつがいはその後すぐに飛んで行ってしまったので、ここの撮影はこれで終わりにして車へ戻る。

それではコウモリ洞窟を目指して再び出発!

 車が走り出してすぐ、道端の草にクロノビタキが止っているのを見つけたが、ロクヨンを構える間もなく飛ばれてしまう。

 そこから先、周囲は平坦な農耕地が広がっていて、あいかわらずとても洞窟があるようには思えない。道の舗装は途切れがちになってきた。

 道路沿いの木のてっぺんにインドブッポウソウがいたので車を止めてもらう。おお〜綺麗だ〜!
 たいきは何処に居るのかわからないらしく、「何処〜〜??」聞いてくるが、こっちはそれどころじゃない。適当にあしらいながら撮影を続けていると「どこにいるのかわかんないよ〜」と泣きだした。お〜、なかなか気合はいってるじゃん。
 でもやっぱりこっちはそれどころじゃないんだよ。自分で探しなさい!

 インドブッポウソウが飛んでしまい我に返ると太陽も大分西に傾いてきていた。ナンさんによるとコウモリは5時半頃飛び立つらしい。時刻はもう5時20分。ちょっとここまでで時間を食いすぎたようだ。急がなくっちゃ。

 すると前方の木に黒い小鳥が止っているのが目に入った。さっき撮り損ねたクロノビタキだ。コウモリも気になるけど、ここはやっぱり撮りたいよなあ。

 ということで再び車を止めてもらうと、今度はたいきにもどこにいるかわかったようなので一緒に撮影する。

 たいきの撮ったのも中々良く撮れていて、すっかり機嫌もよくなった。気持ちはわかるぞ。

クロノビタキの先に見える石灰岩でできた岩山、あそこが今日の最終目的地らしい。
岩山を目指しピックアップトラックはスピードを上げた。

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