黒い龍 |
ピックアップトラックは岩山の麓のお寺にたどり着いたが、うちらの目的地はここではないらしい。 すると畑の真ん中に何台もの車が止っているのがみえてきた。その周りにはコウモリ観察が目的と思われる、スコープを担いだガイドとお客さんらしき人々が佇んでいる。 コウモリの動きを見たナンさんは「場所を移動するからすぐに車に乗って!」という。ポジションが良くないのかな・・・ コウモリの帯は少しづつ形を変え、コースや高度を変えながらも途切れることなく続く。時には僕らのほんの数十メートルほどの真上を通過することもあり、そんなときは「パラララララ・・・・」という何千というコウモリの羽音、そして「キーキー」という鳴き声も聞こえてくる。 テレビの中でしか見たことのないような光景を目の前にしてすっかり圧倒されていたひーことたいきだったが、いつまでも続く黒い帯を前にしてだんだん余裕が出てきたのでコウモリと一緒に記念撮影。 いつの間にか周りには最初のポイントにいた人たちが移動してきていた。やっぱりここがベストポジションだったようだ。ナンさんもやるときはやるね(^^) 群れにロクヨンを向けアップで狙うと、コウモリ一匹一匹の姿も良く見える。 これだけの数のコウモリがいるとなると、捕食者放っておくわけがない。
そして時折黒い帯に突っ込んでいくと、その足にはかなりの確率でコウモリが・・・
その猛禽を狙って、EOS−1DMk3の連写音が響く・・・
ん?・・・ 太陽はすっかり西に傾き、コウモリの列は夕陽の地平線の彼方へと延々と続いてゆく。
しかしこんなにすごい数のコウモリ達、いったいどこへ行くのだろう・・・ そして太陽が地平線の向こうに沈む頃、さすがに最初の頃より密度は薄くなったものの、 夕闇せまる帰り道、ピックアップトラックの荷台に座って走っていると、顔にバンバン虫がぶつかってくる。 すっかり日もも暮れたころ、途中の村で再びコウモリの大群に遭遇。 宿に戻るともうすっかり夜。明日の朝は6時集合で、と約束をして(きっとまた遅刻だろう・・・)ナンさん達と分かれる。 帰りの車中では、晩ご飯はお昼を食べたジャングルハウスまで行って見ようか、とか言っていたのだが、いざホテルに戻るとなんだか疲れてしまったので、やっぱりいつものレストランで済ませることにした。 部屋でシャワーを浴びてさっぱりしてからレストランへ行き、まずはシンハで黒い龍に乾杯。 昼ごはんが遅かったせいか、そんなにお腹も減っていなかったので、僕はフライドライス、ひーこは牛肉炒めの野菜包み、たいきはカオヤイ牛のステーキを注文。フランスパンもサービスしてくれたので、お腹いっぱいだ。 今晩はトイレットペーパーの予備もあるからトイレも安心だね。それじゃみんな、明日に備えて早く寝よう。 |