バンコク タイスキ
 バンプーの公園から出ると、車は国道に入った。ここからバンコクまではどれくらいだろう。もう日も沈んでしまったので、ホテルに着くころには真っ暗かな。

 前の席ではナンさんと奥さんがなんかもめている。どうしたんだろうか?

 国道をしばらく走るとナンさんは車を路肩によせて停車した。これはもしやいやな予感・・・

 すると案の定「ここでタクシーを拾うから」と言ってナンさんは車を降りてしまった。やっぱなあ。バンコクのホテルまで送って行ってくれるっていう話は無しになったようだ。きっと奥さんが気を回してくれたけどナンさんは都会の大混雑の中に入るのはいやだったんだろう。 まあしょうがない。取り合えずタクシーは拾ってくれるようだから問題はない。

 しかし最初に止めたタクシーの運転手さんは、ナンさんに向けてえらい剣幕で怒っている。なんかバンコクに行くのを嫌がってるみたいだ。 ナンさんも嫌がってるようだし、ここからバンコクまで行くのって、そんなにおお事なんだろうか・・・
 それにしてもこのヒステリックな怒りよう、たとえ乗せてくれたとしても、この運転手さんのタクシーに乗るのはいやだなあ・・・

 ちなみにバンコクまではいくらくらいかかるの?とナンさんに聞くと「2〜300バーツくらいじゃないか?よくわからんけど」となんか投げやりな答え。ちょっと不安・・・

 そして2台目に止まってくれたタクシーはバンコクへいってくれる事になったので荷物を移し変え、ナンさんに今日のお礼をわたすと、申し訳なさそうな、そして神妙な顔で受け取ってくれた。なんだかんだあったけど、4日間ありがとうね。

 このタクシーの運転手さんは英語がじゃべれないようなので、奥さんがうちらの泊まるホテルの場所について念入りに説明してくれていた。そしてナンさんたちに手を振って別れバンコクへ向けて出発した。

 この直後、大渋滞に突入。どうも帰宅ラッシュの真っ只中に入ってしまったようだ。
 こうなると持ち金の残高が心配になってきた。いまの手持ちは1000バーツ。バンコクからカオヤイまでは2000バーツだったのだが、ここからバンコクまでどれくらいかかるのかわからない。このまま渋滞がずっと続いたら1000バーツじゃ足りなくなる可能性もあるよなあ・・・

 手に汗握りながら渋滞をくぐり抜け高速道路に乗ると車の量が一気に減り、かなりスムーズに走れるようになったのでちょっと安心する。 バンコク市内に入り高速を降りると再び車の量が増えてきたが、この時点で料金メーターは200バーツちょっと?えらい安いなあ・・・まあこれなら足りなくなる事はないだろう。

 そして混沌とした都会の大渋滞の中をくぐりぬけ、ノボテル バンコクに到着。ここまでの料金は270バーツ。運転手さんにチップ込みで300バーツ渡してタクシーを降りた。メータータクシーってこんなに安いんだ。

 これから2泊するノボテルバンコクは結構高級なホテル。カオヤイのホテルと違ってインターナショナルな感じだ。
 サービスも行き届いていて、タクシーから降りるか降りないかのうちにドアボーイがさっとやってきて、荷物をカートに積み替えてくれた。

 フロントでチェックインの手続きをするが、係りのお姉さんの英語もカオヤイの人と比べると断然わかりやすい。

 ルームキーをもらって部屋に向かう途中のエレベーターホールも高級感が漂っていてたいきもご機嫌だ。

そしてこれが今回うちらが泊まる部屋。

清潔感があって居心地がよさそうだ。トイレも広いし、久しぶりのバスタブもある。うれしいねえ。
今日はお湯をためてゆっくり肩までつかりたいなあ。

窓の外にはSFの未来都市のようなバンコクの夜景が広がっていた。

荷物を置いて、一日動き回った汗を軽くシャワーで洗い流してさっぱりした服に着替えたら、
シンハビールを飲みながら晩御飯を食べに行く店をガイドブックで物色する。

 今いるノボテルバンコクは、バンコクのど真ん中、日本で言ったら渋谷みたいなサーヤムスクエアと言う場所にあり、昨日までと違って食事ができる店はよりどりみどりだ。これもうれしいねえ。

 バンコクまで戻ってきたから久しぶりに和風居酒屋なんかもいいけど、でもせっかくタイまで来たんだ、タイスキなんかかどうかね?と言う事になり、ここいら近辺の店を探すとMKという人気チェーン店があるらしい。
 地図を見るとすぐそこなので窓まで行って見下ろすと右下に見える赤い建物みたいだ。こりゃ近いねえ。それじゃここに行ってみよう。

 クーラーの効いたホテルから出ると、外はモワっとした夏の空気だった。これに比べるとやっぱりカオヤイは爽やかだったなあ。目指すMKはホテルの隣の通りを入ったところだ。

 雑然とした生暖かい町の中を歩いていると、東南アジアに来ている幸せを実感できる。明日帰らなくてもいいのだと思うとさらに幸せだ。そして1分ほどでMKの前に到着。やっぱ近かった(^^)

 しかしお店は満員だったようだ。明後日はチャイニーズニューイヤーだから、街に遊びに来てる人も多いのだろう。
 店員さんは「10分くらい待ってもらえますか?」というのでひーこに待機していてもらい、僕とたいきはプチバンコク探検に行ってみた。 MKのすぐ裏はラマ一世通りという大通りでさらににぎやかだ。チャイニーズニューイヤの飾りつけで忙しそうにしている人をいろんなところで見かける。

10分ほど散歩してからMKに戻ると、ちょうど呼ばれたところだったらしい。
階段を登って3階の席に案内され、まずはシンハとコーラを頼んだ。

メニューを開くとタイ語、英語、おまけに日本語まで書いてあり、タイ人の日本語好きが伺える。
まずはやっぱりり看板メニューのタイスキだね、ということで肉と野菜セットを注文する。

 すぐに飲み物が運ばれてきたのだが、このコースターにびっくり。撮りたかったけど撮れなかったセグロミツユビカワセミが載っている。他にもコルリうやカワウの図柄があったがタイ人は野鳥に興味深々なのかな・・・

 一本目のビールが空くころタイスキが運ばれてきた。
スープで茹でた具を甘酸っぱいタレにつけて食べるのだが、辛さはそれほどでもなくすごく美味しい。
今日はほぼ昼抜きなのでお腹もぺこぺこ。必死になって食べてしまった。

 ある程度お腹が落ち着いたところで改めてじっくりメニューを見ると、タイスキいがいにもにもいろいろ料理がある。特にカモの照り焼き見たいなのがめっちゃ美味しそうだったので、これも追加で注文。

ビールも3本目に突入、運ばれてきたカモの照り焼きもいい意味で想像通り甘辛くって美味しくて幸せだ。

 いい気分で料理を平らげ、シメには鍋に麺を投入。あらかじめスープにタレを溶いたものをおわんに作っておき、茹で上がった中華麺をここに入れて食べる。これがまた美味い。

 さらに調子付いてきて、カモの照り焼きが乗っている「ヒスイ麺」と言うのも食べたくなってしまいこれも注文。
 タレをかけて食べる冷麺で冷やし中華のような味だった。これも美味しく完食。いつもにも増してかなりくるじい〜

 ヒスイ麺を食べ終わる頃、店も閉店時間になったのでお会計をしてもらう。これだけ食べてお会計は1000バーツ。安いよなあ。

 そしてあまりの満腹とシンハビールにやられ、ふらふらになってホテルに戻り就寝。しまった、風呂入るの忘れた・・・

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