ビールがない!

 ポケットに水中用で使っているコンデジ、FinepixF30だけ忍ばせてショッピングセンターに向かったが、こちらはさっきのデンジャラスな印象とはちがって普通に近代的な場所だった。

 ただたいきはまだビビリモードから抜け出せないようで、いつもよりなつき気味(^^;

 ショッピングセンターは小奇麗で、中を歩いている人たちも普通におしゃれな人たちばかり。もちろん物売りも物乞いもいない。
 まあ東京だって場所によってはホームレスだらけのところがあったり危険な場所があったりするんだから、さっきの高速の高架下がジャカルタの本来の姿って決め付けちゃいけないんだろうな。

 この建物、よく見ると吹き抜けの空間を通路がらせん状に取り巻いて上まで繋がっている。こんなつくりはじめて見たな。面白い。

 まだ旅の初日なのでお土産を買う感じでもないのだが、色々冷やかしながらブラブラと見て回ると、スニーカーとかTシャツとかの値段は日本とあまり変わらない。こういうブランド物は、もう東南アジアだから安いって感じじゃなくなってしまってるのだろうか。

 歩いていると、インドネシア語でクレジットカードの勧誘を何度もうけたのだけど、こっちの人に見えるんか??
それともあまり外国人がいないのかな?

 突然の嬌声に吹き抜けの下を見下ろすと、インドネシアの歌手がライブをはじめたらしく、すごい人だかりができていた。なんかサンシャインのアルパのとこみたい。

 立派な本屋があったので鳥の図鑑でもないかと入ってみたが、並んでいる本はほとんどインドネシア語でなんだかよくわからない。日本の漫画は銀魂からドラえもんまでたっぷり並んでいるが、これもみんなインドネシア語。
 もうちょっと英語の本でもあるんじゃないかと思ったのだが、やっぱりインドネシアはインドネシア語が標準語なんだってのを再認識した。

 フロアの上の方はシネコンになっていて、その周りには食べ物屋があつまり、いい匂いが立ち込めている。
なんだかお腹が減ってきたなあ。それじゃうちらもそろそろ晩ご飯にしようかね。

 というわけでお店の物色を始める。ここでも日本食ブームはすごいようで、寿司やらラ−メンやら定食屋など和風の店がたくさんあった。ちなみに「ほかほか弁当」はお弁当じゃなくて普通の定食を出している。
 

 さらにケンタッキーっぽい店もあったが、カーネルおじさんの顔が微妙に違う気がするのは僕だけだろうか?なんかChikinじゃなくてAyamとか書いてあるし(^^;

 でもまだ日本から来たばっかりで日本食に飢えているってわけでもないうちらとしてはそれほど魅力を感じない。せっかくインドネシアにいるんだからとインドネシア料理の美味しそうな店を探すとこれまたよりどりみどり。
メニューも豊富で値段もめちゃくちゃ安い。
しかしなんか違和感が・・・そう!ビールがないのだ。

 何件か見て回ったがどこにもメニューにビールが載っていない。呼び込みをしている店員の女の子に「ビールはある?」と聞くと、不思議そうな顔をして「ノー」といわれてしまった。

  もしかしてここってイスラム国家だから?でもビンタンってインドネシアのビールじゃないの?・・・

 とにかくこのショッピングセンターを見る限り、どこにもビールを置いている店がない!こんな南の国まで来てビール無しの晩ご飯なんて考えられない僕としては軽くパニック状態だ。

 こうなったらホテルのレストランで食べるしかないっ!と戻ってみたものの、バーはあるが食事のできそうな所がない。困った・・・

 しょうがないので再びショッピングセンターへ戻り、とりあえず食事をしてからビールを買って部屋で飲む作戦に変更したものの、このショッピングセンター、食品は売っていないようだ。それにこの状況じゃきっと食料品売り場があってもビールなんて売ってないだろう。う〜、のどかわいたしお腹も減ったよ〜

 ええい!もうこうなったら危険を覚悟で街の市場とかに行くしかないか!と逆上気味でショッピングセンターを出ようとしたとき、出口近くに「Sizzlar」の看板発見。ここはアメリカ資本だろうからもしかしてビールがあるかも・・・

 最後の希望を託し、店の前においてあったメニューを見ると・・・あった〜!BINTANの文字!

 ほかの店に比べると料理の値段はバカ高いけど、もうそんな事言ってる場合じゃない。とにかく店に入りビンタンラージを注文!やっとありつけたビール、冷え方はいまいちだったが、それでもやっぱビンタンはうまかった〜

 一息付いた所でメニューを見るとセット物ばかり。しかも1セット1000円以上とやっぱり高い。まあこのジャカルタでビールを飲もうと思ったら、これ位の投資はしょうがないのだろう。それにサラダバーも食べ放題だしね。
ステーキやシーフードフライ、フライドチキンなど頼んだが、どれにもフレンチフライが山盛り付いてきてお腹いっぱいになった。

 それにここでビールを飲まなかったら次はきっとバリ島までお預けになってしまうと思い、ビンタンラージを3本ほど追加。ちょっと無理やり気味にかたずけてすっかりいい気分で部屋に戻ると、一風呂浴びてすぐ就寝・・・しようと思ったら、こんな時間にチャイムが鳴り、エキストラベッドを持ってきやがった。
冗談じゃないよ もう眠たいから帰ってくれ、とスタッフを追い返してそのまま気絶。まったく・・・

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