Pittaを探して

 次に狙うのは前回見ることもできなかったキマユシマヤイロチョウ。
 前回は雨季真っ只中で森の木々の葉っぱが多かったため見つけるのが難しいということだった。
 前にも書いたが、5月は一応乾季ということで期待をしてきたのだが、2010年以降、雨季と乾季の境があいまいになってきているそうで、森の状況は前回2008年2月の時とあまり変わらないみたい。
ちなみにベストシーズンは乾季終盤の9.10.11.12月頃だそうだ。


 国道をそれて椰子のプランテーションの中の道を走り、さらにわき道に車を入れる。
あたりは潅木の林が広がっていた。

その林に分け入ってヤイロチョウを探すようだが、下生えがボーボーで確かにこれじゃ見つけるのは難しそうだ。

 ここで登場したのがYudiさんの新兵器、ipod!
 ちょっと森の中に入り。これで早速一声ピイーィ、というキマユシマの声を流してみると、いきなり近くの藪から「グルル〜」という反応があった。これがキマユシマのオスの声だそうだ。

 しばらくそこでじっとしていると、下草を踏むカサカサという音が聞こえてきた。
そして藪の中を黒い影が横切る!Yudiさんか興奮して「あそこ!ヤイロチョウだ!」と指差すあたりを良く見ると、白っぽいものが見えた。
それをファインダーに入れピントを合わせると・・・おおっ確かにヤイロチョウ!しかもかなりの近距離だ!でも葉っぱかぶりの枝かぶり、おまけに真っ暗で撮影した画像でようやくその姿が判別できる程度。きびしい

 そのあともう一回、藪の中を動く影を見かけたが、そのままキマユシマヤイロチョウは遠くへ行ってしまったようだ。
 まあ、ヤイロチョウなんだからそう簡単にはいかないだろうとは思っていた。この場所はあきらめて奥に進もう。

 Yudiさんはここぞというポイントでipodを使うが、時折声の反応はあるものの姿を見ることは出来ない。

 背の低い林の中を移動するためには三脚を担いで中腰になって動かなくてはならないのできつさ倍増だ。

 もうへばりそうになった頃、林を抜けて向こう側に出た。するとそこには広大な放牧地が広がっていた。
なんだかヤイロチョウとはそぐわない環境だ・・・

 しかしこの環境がここをキマユシマヤイロチョウのいいポイントにしているらしい。
 ここのキマユシマヤイロチョウは放牧されている牛の糞に湧く虫が好物なだそうだ。
 なので運がよければ開けた草地を歩く姿も見れるかもしれないらしい。

 もちろんそんな幸運訪れるわけもなく時間だけがどんどん過ぎてゆき、結局まともに姿を見ることが出来たのは最初のワンチャンスだけ、という結果となってしまった。ヤイロチョウ系を撮るのがいかに難しいか、身をもって思い知らされた結果となった。

 ここはまた午後にでも来て見よう、ということで、次のセアカミツユビカワセミめざし車に乗り込んだ。

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