再会!セアカミツユビ

 今回の一番のターゲットはセアカミツユビカワセミといっても良いだろう。
前回まともに撮れたのは幼鳥だったので、今回は成鳥のくっきりショットを狙いたいところだ。

 ヤイロチョウポイントを後にしたうちらは前回と同じセアカポイントへ向かった。その途中、Yudiさんは路肩に車を寄せて駐車。カメラを持って付いてくるようにうながされる。

 木の生い茂る道路わきの森の中に入ってゆくと、そこに小さな水溜りがあった。Yudiさんはこのまえここでセアカミツユビが水浴びしている所を見たそうだ。

 あたりを慎重に見渡し、そのあとipodで軽く一回コールバック。するとどこからか甲高いカワセミ系の声が!と思ったら、それもipodからの音だった(^^;

 中々よさそうな場所だったが、残念ながら反応はなく、車に戻って先に進む。

 そして前回のポイントに到着。早速機材をセットして川沿いの道を歩きはじめるとすぐ、山側の斜面からセアカミツユビカワセミの鳴き交わす声が聞こえてきた。2羽いるようだ!背後からはヒメアオカワセミの声が聞こえてきて紛らわしいが、ヒメアオの「チチチッチチ〜」というせわしない声に対してセアカは「チー」と一声しか鳴なない事で区別するそうだ。

 その場で立ち止まり様子を伺うが、葉っぱが多くて森の中を見通すのは難しい。
ここで再びipod登場。コールバックをしてみるが、こちらに寄ってくる気配はない。

 それじゃここは後で改めて攻めようと言う事にして、もうちょっと先に行ってみる。
 覆いかぶさるように茂る木々を避けるのに苦労しながらを進んでいくと、またセアカの声が・・・再び様子を伺いコールバック。 でもYudiさんの目を持ってしても姿を見つけることはできなかった。

 うそのうち道は川に突き当たった。ここは前回来た時は水の流れていなかった、いわゆる「乾いた河床」だった所だと思が、今回普通に川だった。やっぱ全然乾季じゃないや・・・

 しばらくここで待機してみるものの、セアカの気配はなかったので、最初に鳴き交わしていたポイントへ戻る事にした。

 Yudiさんの後ろについて再び木々を掻き分けながら森の中を歩いていくと、トレイルに沿って流れている小川の対岸に止まっている赤い鳥が目に入った。おおっ!あれはセアカミツユビカワセミじゃないか!しかも成鳥だ!

 Yudiさんは気づかずにどんどん先に進んでいく。ここは撮影に専念すべきか、それともせっかく一生懸命探してくれているYudiさんに知らせるべきか・・・

 しばし悩んだ結果Yudiさんを小声で呼びとめ手招きした。慌てて戻ってくるYudiさんの姿を見て安心した所でファインダーに入れると・・・う〜む、体の真ん中に思いっきり枝かぶり・・・

 もうちょっとマシな場所はないかとガサゴソやっているうちにセアカミツユビは少し移動し、さらに見づらいところへ・・・折り重なる葉っぱの隙間を縫ってピンポイントでファインダーに入れるが、後ろ半分は緑かぶりしてしまい厳しい状況だ。

 Yudiさんが到着したところで、もうちょっといいポジションを取るために手伝ってもらって2mほどの土手を降りようとしたら、足を滑らせて尻餅をついてしまった。幸いロクヨンはYudiさんが持っていてくれたので助かったけど、肩から提げていた7Dが土手に激突。

 やばい、今の音で飛んじゃったかも・・・と焦ったが、セアカミツユビはまだそこに止まっていてくれた。
 Yudiさんからロクヨンを受け取りドロドロになりながら川床に下りると、ヘドロ状の泥に足首まで埋まりながらも、枝被りのないポジションを探して必至で川の中を移動していく。
 果たしてこの靴、帰国までに乾いてくれるかちょっと気になるが、今はそんな事言ってる場合じゃないか・・・

 セアカミツユビは餌を捕っているのか水浴びをしているのか、何度も川の中へのダイビングを繰り返している。
そのたびに戻る位置が少しずつ変わるが、土手の上のYudiさんがフォローしてくれて、ジェスチャーでどこにいるか教えてくれた。

 姿勢を低くして数枚撮っては一歩近づき、また数枚撮っては一歩近づき・・・これを繰り返し、なんとかソコソコの大きさでセアカミツユビカワセミ成鳥ゲット!

 自分としては後頭部の紫の蛍光も出ていないし今ひとつ納得が行かなかったが、まだ初日の午前中だ。このあと午後もあるし明日の午後もあるからまずは肩慣らしってとこだな。

 結局このあとはセアカミツユビの声を何度か聞いただけで時間切れ、正午を過ぎてしまったので、とりあえず一度ミンピに戻ることにする。

前へ目次次へ

鳥見旅行記トップへ

inserted by FC2 system