プールで遊んでジャワショウ
 カメラがぶっ壊れたおかげで今日は時間通りにホテルに戻ってくることが出来たよ。なんだかなあ

 うなだれて部屋に戻ると、ひーことたいきはがお腹をすかして待っていた。とりあえずボロボロになったカメラとレンズを見せひとしきり泣き言を言わせてもらう。案の定反応は薄いが・・・ それじゃ朝ごはん食べに行こうか。

 ここの朝ごはんは今回の旅行初のバイキング。でもカメラのショックのせいかいまいち食欲がない。
そのわりにたっぷり食べてしまったが・・・

 レストランからはライスフィールドが見渡せて気持ちいい。
今日はこの後特に予定もないので、今まで忙しかった分を取り戻すようにコーヒーをお代わりしてゆっくりした。
そんな時、ふとさっきの惨劇が頭の中によみがえってくる・・・
まあ悩んだ所で壊れたカメラは直らないんだから、気を取り直してがんばろう。

 朝食の後、部屋に戻る途中の小さなハス池に釣竿が立てかけてあるのが目に入った。
針と糸までついている。これはここのアトラクション用と考えても問題ないかな。
それじゃ気分転換に釣りでもするか。

 一応近くに庭の手入れをしている坂口健二似のお兄ちゃんがいたので釣りをしても良いか聞くとOKとのこと。

 となると餌がいるな。さっきのレストランにとって返し、食パンを一切れもらってきて水で練って練り餌を作る。
 それじゃまずはたいきさんどうぞ。しかし小魚は寄ってくるものの針がでかすぎて食いつかない。

 結局小魚に餌をつつきまくられて取られてしまった。それじゃ選手交代だ。
 大物は底の方にいるんじゃないかと思い、固めに練って沈みやすくしたパンの餌を投入するといきなりヒット!

 釣れてきたのは15cmほどのナマズみたいな魚だった。なんだ、楽勝じゃん!

 一応ここで飼っているであろう魚なので、体に触らないように針だけ外そうと苦労していると、ブンブンと暴れまくる。
やっとのことで針を外し、魚を池に放してやってからびっくり。手が血まみれになっていた。
最初魚の血かとおもったが、胸鰭が僕の指に刺さって切れたようだ。
これが たいきじゃなくて良かったよ。しかし今日は本当に厄日だなあ・・・

 そこへさっきの坂口君が「釣れたかい?」と言ってやってきた。「釣れたけど手を切られたよ」というと、「ちょっと貸して」と僕の手を取りギュウギュウと傷口から血を絞り出してくれた。そのあと「アルコールがあったら消毒しておいた方がいいよ」といってにこやかに去っていった坂口君。いい男だ。

 部屋に戻ってジンをストレートで傷口に振りかけ、バンドエイドをはってこちらは問題解決。

 次の問題は明日の朝撮りの機材をどうするかだ。
 あまりじっくり見たくはなかったのだが、現実から目を背けてばかりもいられない。
見た所ロクヨン自体はそれほどトラブルもないようだがテレコンはもう救いようがないほどバラバラなので選手交代。幸いもう一つテレプラスを持ってきていたのでこれで行けるだろう。

 さて一番見たないMk4だが、気を取り直してファインダーを覗いてみるとやっぱり割れている。それじゃライブビューはどうだろう?と思って試してみると、こちらは大丈夫みたいだ。ただAFはちょっと怪しい感じ。それじゃ明日はMFライブビューで頑張ってみるか。

 その時テーブルに転がっていた7Dが目に入った。このMk4よかErr30の7Dの方がまだマシかも・・・
 試しにロクヨンにつけてみると普通に動く。
 
 そこでレンズをタムロンの18−270mmに付け替え庭の花撮りでテスト撮影。Err30は出ないようだ。なんか復活したみたい(^^;

 Mk4が壊れたのは痛いけど、とりあえず明日の朝撮りは7Dでいける目処が立ったので一安心。それじゃプールで遊ぼうか。

 プールは部屋のすぐ前だ。早速海パンに履き替えたたいきはプールへ突入!水が冷たいようだが気持ちよさそう。

 天気も最高で絶好のリゾート日和だ。

 プールサイドのパラソル下に陣地をつくると、僕も水の中に入ってみる。たいきの言うとおりメチャ冷たいね〜
水がしょっぱいのは何でだろう。消毒効果とかがあるのかな。

 しばらくたいきと遊んでいたが、身体が冷えてきたので一度プールから上がり一休み。

 プールサイドの木を見上げるとハタオリドリ系の巣がぶらさがっている。それをしばらく眺めていると頭の黄色い鳥がやってきた。キムネコウヨウジャクだ。

 コシグロキンパラの姿も見える。

 田んぼの方を見に行くと、アヒルの群れが有機農法のお手伝いの真っ最中。

稲穂をついばんでいるのはヘキチョウだ。

 田んぼの向こうの林から「ギャギャギャギャ」というジャワショウビンっぽい声も聞こえてきたが、まさかこんな所にはいないだろう。

 ひーこはちょっとマッサージに行ってきたいというので、僕とたいきは午前中いっぱいはプールで遊ぶことにする。
 一度部屋に戻って冷蔵庫から冷えたビンタンと小説を取ってきて、本格的にサマーベッドに腰を落ち着けた。

 日が高くなるにつれ、周りの気温もどんどん高くなってきて、プール冷たさも気持ちよくなってきた。
 たいきとバシャバシャ遊んでいると再び「ギャギャギャギャ」という聞きおぼえのある声が聞こえてきた。
あれってやっぱりジャワショウビンだよなあ・・・
半信半疑で声のする方に行ってみると、ホテルの裏に木に止まってるじゃないか!


 とりあえずサンヨンで証拠写真を撮ってから、慌てて部屋に戻りロクヨンを取って来るが、その時にはすでにジャワショウはいなくなっていた。でもさっきも声が聞こえていたし、きっとまた来るに違いない。

 以降ロクヨンセットはそのまま置いておいてプールで遊ぶことにする。

 キムネコウヨウジャクも頻繁に巣作りにやってくるのでこちらもロクヨンで撮影。

 レンズ越しに眺めていると、椰子の葉っぱを器用に裂いて細い糸のような巣材をつくり編みこんでいくようだ。

 キムネコウヨウジャクを撮影していると僕らの斜め向かいに座っていた白人の老夫婦が興味を持ったようで「あの木の上にも巣があるんだよ。私達の部屋は2階だから、目の前に巣が見えるんだ」と話しかけてきた。

 キムネコウヨウジャクをファインダーに入れて覗いてもらうととても喜んでくれて、「さっき拾ったんだがたぶんあの鳥の卵だろう」といって小指の先ほどの卵の殻をくれた。

 そのまたたいきとプールの中で遊んでいると、思ったとおりシャワショウビンの声が聞こえてきた。とりあえず場所をチェックするとさっきと同じ木だ。急いで身体を拭いてロクヨンを担ぐと、その木に一番近いと思われるこのホテルのお寺の所へ急行した。

 そしてお寺の影から木を見上げると、ジャワショウビンはまだ同じ場所に止まっている。
 焦っているので中々ファインダーに入らないが、なんとかピントを合わせてシャッターを切った。
やった!撮影成功ちょっと逆光気味だがここ数年では一番の近さだ!

 しかしまさかこんな所でジャワショウが撮れるとはねえ。灯台下暗しってやつだな。
 これでマク4がぶっ壊れたショックからちょっと立ち直れたかも・・・

その後しばらくしてひーこがマッサージから帰ってきた。こちらもすごく気持ちよかったそうだ。
たいきもプールを存分に楽しめたみたいだし、みんな幸せになれてよかったよ(^^)

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