夕陽を見に

それじゃ目指せ底地ビーチ!ってことで宿を出ると日没に間に合わすべく前の坂道を川平ロータリーに向けて登っていく。
この暑さにこの登りは結構きついぞ。ビールも飲んじゃったし、さっきまでダイビングやって足も疲れてるしなあ。

 ロータリーまで上りきって右に曲がり、山沿いの畑の中の道を進んでしばらく行くと周りにお墓が目立つようになってきた。この先底地ビーチで夕陽を見たら、帰りは真っ暗な中このお墓団地を通るのか・・・案の定たいきは早くもビビリ始めて「もう帰ろうよ〜」と言い出した。 僕もかなりしんどかったので異存はなかったのだが、そうはひーこが許してくれない。
 うちらの事は完全に無視してどんどん先に進んでいくので「も〜まったくよ〜」とブータレながら、僕とたいきもしかたなく付いていった。

 そして歩く事15分ほど、左側に迫っていた山が切れると、サトウキビ畑の向こうに夕日に照らされた海が見えた!

 そして道のずーっと先にはシーマンズクラブリゾートらしき建物が見える。あそこまで歩くのはちょっときついよなあ。
 それに浜まで降りたらまた登って来なくちゃならない。
 とりあえずここからでも海に沈む夕日は見えるんだから、今日のところはここらへんにしとこうか・・・ということで満場一致。わき道をちょっと畑に入った所で日没を待つことにする。

 しかし夕日を眺めているといつもなんだかじんわりしてしまうな。家族そろって見るからまたなおさらなんだ。そのせいかさっきまで険悪だっひーこともいつの間にか仲直りしていた。このケンカも後になって思い出すと良い思い出なんだよな。

雲の向こうに沈んでいく大きな夕日にしばし見とれる。

ふと空を見上げると、入道雲も夕日の色に染まっていた。それじゃ真っ暗になる前に戻ろうか。

と思ったら、カンムリワシが電線に止まってるじゃないか!
相変わらず全然警戒心がないカンムリワシ。サンヨンででっかく撮って、これが今回初の鳥撮りとなった。

さあ、それじゃ今度こそ急いで戻ろう。急ぎ足で歩いてまだ明るいうちに何とかお墓団地は通過できたが、
宿の前に戻る頃にはもう夜がそこまでせまっていた。危機一髪だったなあ。

時間はもう7時半を過ぎている。部屋に荷物だけ置いて急いで食堂に向かうと、
今日の晩御飯はお刺身がメインだった。たいきはウハウハだ。

 今日もまたオリオンを注文して食事をしていると、オーナーのおじさんが何か言いたそうな感じでこっちを見ている。
なんだろ?と思っていたのだが、そういえばこのお父さん、旅行関係の仕事をしている友達のこうれっちが担当してた人だったんだ!来る前に聞いていたけどすっかり忘れていたよ。
 その旨話すと、おじさんもそうなんですよ〜と喉の骨のつかえが取れた様子だった(^^;

 そのあと色々話を聞かせてもらったが、このおじさんの訥々とした喋りはなんだかとってもいい感じだ。
おじさん出身は熊本で、奥さんは千葉なんだって。地元の人だと思ってたよ。歳は僕と同じくらいかな。
 いつか石垣島で民宿でもやりたいと思っている僕としては、こういう職業にすごく興味があるのだが、話によるとこの宿も1月2月はお客が来なくて、いっそバイトにでも行こうかな、って気分になるらしい。うちの本業もいっそ転職したくらい景気が悪いけど、何処も大変なんだな。

 おじさんと喋っていたら調子に乗ってオリオン3本も飲んでしまっ て結構フラフラになってしまった。
やっぱりまだ本調子じゃないんだろう。でも楽しかった〜

部屋に戻るとすぐシャワーを浴びて横になり、みんながテレビを見ている声をBGMに眠ってしまった。
明日はきっと完全回復だ!

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