2年ぶりのアカ様再会

市内に移って最初の朝が来た。それは今回初の朝撮りの時間だ。
そして2年ぶりにアカ様と再会できるチャンスでもある。

それで気合が入ったのかもしれないが、とにかくこの日は久しぶりに爽やかな気分で目覚めることができた。

 準備を終えると日の出前にホテルを出発。アカ様を撮るにはまだ暗すぎるので、その前にいつものパンナ岳の山頂の展望台に行って見る。そこから見下ろした石垣島はきれいな朝焼けに包まれていた。アンバルも赤く染まっている。
今日もいい天気になりそうだ。

そして東の空から日が昇る頃、満を持してアカ様探しに出発!

アカ様ポイントに着いてまず姿を見せたのはシロハラクイナ。まだ薄暗い中でのISO感度は8000まで上がっていた。

しかしそのあといままで実績のあったポイントをしらみつぶしに探してみたが、アカ様の姿は全然見られなかった。
どうしちゃったんだろう。やっぱり8月と言うのはちょっと遅すぎなんだろうか。
この調子だともしかして今回はスカかも!?と心に一抹の不安がよぎる。

しょうがないのでずっと前にアカ様を見かけたが近年はいまいちなポイントを周ってみると・・・

いた〜!道路端のヒカゲヘゴの枯れ木に止まっているあの燃えるような赤い姿!アカ様だ〜!
再会できてほんとにうれしいよ〜

そのままちょっと近寄らせてもらって再び撮影。いつもながら心臓はバクバクだ。幸せ〜♪

ここから木の影に移ったアカ様、直射日光と日陰では色の出方が全然違う。
この紫が見たかったんだよ。ほんとに綺麗だ・・・

これでとりあえずボウズは免れた、一安心だ。

しかしこの個体以外、ここでは見ることができなかったので、場所を変えることにする。

そして向かった先はこの前の台風の被害で通行止めだって!そんなに被害が大きかったんだ。

でも途中まではいけそうな感じなので、いけるとこまで行ってみよう。

この場所、雰囲気はバツグンなのだが森が深いので、アカ様を探すのは中々難しい。
この時期はキョロロ〜もほとんど聞こえないので声を頼りに姿を見つけることもできず、さらに難易度は高くなっている。

大体8月って言うのは世間一般に山の鳥的には鳥枯れシーズンなのだ。
ここもそんな感じのようで他の鳥の声もきこえやしない・・・

虫だってカマドウマっぽいのとかセミの抜け殻位しか目に入らない。どうもパッとしないなあ。

とがっくりしながらゆっくり車を走らせていると「グェグェ」というリュウキュサンコウチョウの声が聞こえてきた。
石垣島ではそう頻繁に会うこともないけれど、尾羽の長いオスにでも会えたらうれしいところだ。

その場で車を止めてそっと外に出て声の聞こえてくる場所をさがすが、意外と近いようなのに何処だか特定できない。
サンコウチョウはちょこまか動き回るので、一度ロックオンするまでが大変なのだが、このサンコウチョウはあまり動かないようだ。どこだどこだ?と山側の斜面を凝視するが動くものは目に入ってこない。でも声は近いんだよな。

そしてふと真上を見上げると、枝の先にパタパタする影が見えた。こんなところにいたか!

慌ててレンズを向けるとなんだか様子がおかしい・・・

あ〜あ、クモの巣に引っかかっちゃってるよ・・・
大体鳥がクモの巣ごときに引っかかるものなのだろうか?
でも昨日さうすぽいんとで見かけたでっかいクモが作った巣ならかなり丈夫なのかも。

このサンコウチョウ、羽根もぼろぼろになっちゃってるし声もなんだか弱弱しい。

 なんとか助けてやろうとおもい、クモの巣を破るべくそこら辺にあった木の枝などを投げまくってみたが手前の枝に阻まれて巣までは届かなかった、残念。これも生態系の一部なんだろう。あとは自力で頑張ってもらうしかないか、と後ろ髪を引かれる思いでサンコウチョウポイントを後にした。

そのあと小川があったので車を止めてみる。

しかし鳥の気配はなく、川原バッタがいたくらい

岸辺の花にセセリチョウが止まっていたので「もしや天然記念物のアサヒナキマダラセセリ!?」と思って激写。

しかし後で調べたら普通のチャバネセセリだったようだ。アサヒナキマダラセセリはもっと黄色っぽいらしい。

その先ちょっと行くと、工事中で本格的に通行止めになっていた。

時間的にもそろそろ戻った方がいいみたいだ。
朝ご飯を買って帰る約束をしているのであまり遅くなると怒られるからね。

まあ一応アカ様にも会えたし、まだ明日も明後日もあるから今日はここらへんで引き上げよう。

前へ目次次へ

鳥見旅行記トップへ

inserted by FC2 system