釣人魂 全開!

 集合時間の15分前になったのでホテルを出ると、どんよりした空の下、携帯で教えてもらった桟橋へ向かった。
しかしそこに停泊していたのはこのとき話題の渦中にいた海上保安庁の巡視艇。釣り船なんてどこにもいない。

 こりゃ間違えたかな?と思い再び携帯で連絡してみたら、隣の桟橋だった。
 指定された所に車を止めると岸壁にはすでに2隻の釣り船が出港準備を整えていた。

一艘のボートに乗るのは4家族12〜3名といったところだろうか。
結構値段が高かったのでうちらで貸切だと思っていたのだが・・・ちとイメージが違う。
でもちゃんとトイレがついてるから許そう。

 クルーは船長がQちゃん、そしてお手伝いのちょっとギャルっぽい女の子の二人。
携帯でしゃべってた相手が男性だったので、スタッフは海の男と思っていたから
こちらもちょっとイメージと違う。男性スタッフはみんなもう一艘の大きなほうの船に乗っているみたいだ。

うちらが最後だったようで他のお客さんにあやまりつつギャル子に案内されたのは船の左舷後方。

それじゃ出航だ!

本当ならエメラルドグリーンの海のはずが、あいにくの曇り空で鉛色になってしまっっているのがちと残念。
港からゆっくりと外洋に出たボートは竹富方面を目指す。
普段乗りなれた高速船と比べると小さな釣り船はかなり波に翻弄されそうなので、酔わないかちょっと心配だ。

時折曇り空の隙間から太陽が顔を出したりするが基本的には曇りなのでいまいち南国の釣りって感じではないが、
前方に見えるのは竹富島と西表島。ここは確かに八重山の海だ。果たしてどんなのが釣れるんだろう。

やがて最初のポイントに付くとQちゃんが釣り方のレクチャーをしてくれた。
 ここで使うのはかなり太い竿と両軸受けリール。仕掛けはサビキでその針にそれぞれサンマの切り身を付けるというものだ。仕掛けが着底したらすぐに2〜3回巻く、それとこまめに上げ下げして常に海底殻の距離をとること。
そのまま放置しておくと急に浅くなった時に根がかりする可能性があるとの事だった。
それにいっぱい釣りたかったら餌はこまめに交換しなくちゃだめだそうだ。それじゃ餌をつけて釣り開始!

 いわれたとおり仕掛けを下ろし、錘が底に着くと糸にたるみが出るのですぐに巻き上げ。その場でしばらく仕掛けを止めておく。あまりあおったりはしないほうがいいらしい。

 船はシーアンカーでちょっとづつ流れされながら、石垣島と竹富島中間くらいの海のど真ん中を漂っている。いざ船が止まってみると海は意外と穏やかで、これなら酔わずに済みそうだ。

 釣りを始めてしばらくすると、船内のあちこちで「釣れた!」という声が聞こえ始めた。
そしてorat家での初ヒットはたいき!「なんかかかってる気がする」といいながら巻き上げた仕掛けの先に
ぶら下がっていたのは20cm位のキツネウオだった。くそ〜いいな〜

Qちゃんがやってきて、「これが一番よく釣れるやつなんです。石垣島の海人は「高校生」って呼んでるんですよ。
これはキープしましょうね〜」と魚を針からはずしてくれた。至れり尽くせりだなあ。
このショップは釣った魚を居酒屋で料理して出してくれるのが売りなのでこれで今晩のつまみ一品ゲットだ(^^)

 Qちゃんとギャル子はお客さんの世話で船内を賭け釣り回って忙しそう。

そのうち僕の竿にもかすかなあたりが・・・ただ竿とリールがごついので水の抵抗だか引きだか良くわからない。
上げてみると記念すべき初獲物はこちらもキツネウオだった。ここらへんに群れが居ついているのかな。

残るボウズはひーこだけ、がんばれよ〜。一匹釣れると気持ちに余裕が出るのだ。

隣は中国人の父子なのだが、こちらも中々釣れないようで焦っているのがひしひしと伝わってくる。

そしてやっとひーこもキツネウオゲット!

だたこの頃になると僕もたいきもすでに何匹かキツネウオを上げていたので「また高校生か・・・」って感じ(^^;

 そのうちたいきの竿に結構強いあたりが来た。これは高校生じゃないかも!と興奮しながら上げてみるとモンガラカワハキの仲間のクマドリという魚、それにオジサンという魚の2種類が一度に釣れて来た。クマドリが結構大きかったので中々良く引いたようだ。ただこの魚は内臓が臭いので食べられないとの事。残念ながらリリースとなってしまった。
でもオジサンはおいしいのでキープ対象だ。高校生尽くしにならなくてよかったよ。

そしてさっきから全然釣れていなかった隣の中国人親子にもクマドリがヒット!でも食べられないクマドリ!
Qちゃんがリリースしましょうね、というと「何デ逃ガスデスカ!?タベラレナイデスカ!?」と必至だった(^^;

お天気は相変わらず曇り、時折太陽が顔を出すがいまいち南国で釣りしている感はない。

 その後根掛かりで仕掛けを交換する羽目になったり場所を移動したりしながらも高校生はかなりの数をゲッできたので、晩御飯の時食べるものがなくて寂しい思いをすることは免れた。

あとは大きいのがつれた時だけ入れ替える。あまりにも高校生ばっかりなので感動はもうなくなってきたが、時々他の魚が釣れたりすると大騒ぎ。だだ高校生以外を釣るのはたいきばかり。

そのうち僕の竿にもついに高校生以外の魚がヒット!しかも今までにないしっかりした引きだ。
バレないように慎重に巻き、あがってきたのは30cmオーバーのホウセキハタ!

この魚が今回この船一番の大物だったので、お世話になったこのお店のBLOGにたいき共々載せて貰った。
どうじゃいたいき!orat家一番の釣り好きとしての面目躍如ってもんだ。どんな料理になってくるか楽しみ〜

このあと再び船は移動開始。満足感に浸りながら空を見ていると1羽の鳥が付いて来るのが見えた。
釣りのおこぼれを狙っているのだろう。アジサシのようだがかなり大きい。

こんな事もあろうかとレンズをかばんに忍ばせてきたサンヨンに付け替え覗いてみると、オオアジサシっぽい。

昨日コンドイ浜で見たやつだろうか。かなり近くまで来てくれたので細かいところまでよく見えた。
尾羽がとってもきれいな形をしているなあ。

そして次に停泊したのが今回の最終ポイント。

 みんな最後のチャンスに気合を入れて仕掛けを投入しているが、僕はさっきミーバイを釣っちゃったからもういいや、
って気分になっていたので、一人自前の竿とリールにエギを付けてアオリイカを狙う。
しかしここにもそう簡単に釣れてくれるアオリはいなかった。

 結局船中で高校生がポツポツ釣れただけで今回の釣りは終了。
まあこれだけ釣れたらそこそこのツマミにはなるだろう。ボウズじゃなくてよかったよ。
みんな仕掛けを上げて片付けると、だいぶ薄暗くなった中、船は石垣港を目指し走り出した。

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