自給自足と生エーサー

 港に戻るとうちらは車を置きに一度ホテルに戻った。この日はちょうど旧盆の当日で、ホテルのホールを開放してアンガマーとエイサーをやってたため駐車場は地元ナンバーの車で満杯だった。
しょうがないのでちょっと離れた臨時駐車場に車を止めてホテルに戻り、そのままタクシーで出発。

指定されたお店の近くまでくると路上でエーサーをやっているところに遭遇。
運転手さんが「お店はすぐそこだからここで降りて見て行くかい?」と気を利かせてくれた。

まさに地元の生エイサーだな。でもお店の前でやってるってことは、この店の従業員なのかな?

うちらの店はそこから歩いて20mほど先にあった。中に入り店員さんに名前を告げると席に案内された。
船に乗っていた人たちと一緒かと思ったのだが、別船だったと思われる初対面のカップルと相席だった。
まったく面識のない若者といきなり差し向かいでちょっと気まずいが、とりあえずお通しとビールで乾杯

だまってるのもなんなので、今日の釣果をうかがうと、向こうの船は大物も結構釣れたらしい。
ボツボツと世間話をしていると、先に来ていたカップルの分の高校生の煮付けがやってきた。なかなかおいしそうだ。
よかったらどうぞ、とのお言葉に甘えて一口いただいたが癖もなくて美味しかった。

そのうち店の外がにぎやかになってきたと思ったら店員さんが「エイサーが来てますからよろしければ外へどうぞ!」と言いにきた。この店にもエイサーきたんか!そりゃ行かなきゃ。

店の前に出てみると青ハッピのエイサー軍団がずらっと並び、音楽とともに踊りはじめた。

 エイサーダンサーズは結構現代的な曲にのって踊りまくる。とっても迫力があってすばらしい。
みんなこの日のために一生懸命練習してきたんだろう。そしてそれがエイサーってもんなんだろうな。
中でも目の前で太鼓をたたきながら熱い踊りを見せてくれたこのお兄ちゃん、
とてもかっこよかったので集中的に撮らせてもらった。

踊りは地元民揺っぽい曲も含め数曲にもおよび、踊り手はみんな汗だくになっていた。

そして最後に「ヒューイッ ヒュイ」っていう指笛の音と共に観客も巻き込んで踊りまくりとなった。
僕も輪の中に引っ張り込まれ、さっきのお兄ちゃんの横で照れつつも手をひらひらさせて踊り、
沖縄人気分を堪能させてもらった。あの指笛、吹けるようになりたいものだ。(ちなみに僕の顔はバチで隠れてる^^;)

 こうして大盛り上がりで生エイサーも終わり居酒屋に戻るとき、さっきの兄ちゃんがいたので「とっても格好よかったね〜」と言うと、すごく素朴に照れまくっていた。石垣の若者はまだまだ素朴だねえ。うれしくなっちゃうよ(^^)

店に戻ると魚料理が次々と出来あがってきた。いっぱい釣れた高校生は醤油ベースの煮付け。

高校生以外のオジサン、ちびミーバイ、フエダイっぽいやつは塩で煮たマース煮

そして僕が釣った大物ミーバイは姿作りに!身がしまっていて最高だ。自分で釣っただけになおさら美味い。

 向かいのカップルの所にはフエダイの刺身が来たのでうちらのミーバイと一口交換してみたが、
そちらもあっさりしていてとってもおいしかった。

 このカップルはジュースしか飲んでいなかったのでお酒はだめなの?と聞いたら、レンタカーでイバルマから来てるから飲めないんだそうだ。イバルマといったらここから車で40分はかかる北の果てだ。よくここまで出てきたねえ。
宿の名前を聞くと、前半泊まろうかと思っていた所だった。宿の話もいろいろ聞けたので、相席も悪くなかったな。

魚料理を食べ終わるとカップルは「それじゃ遠いんでここら辺で帰ります」と言って店を出て行った。
うちらも今晩は自給自足+ビールで済ませようかとも思ったが、なんか物足りないのでタコライスと堅焼きそばを注文。

料理が来るのを待っていると船長のQちゃんがもう帰るからと挨拶に来てくれた。
今日は朝からスノーケルだったそうで、そりゃ一日大変だったろう。お疲れ様。
おまけに酔っ払いの相手までさせられて南の島で働くのも楽じゃないな。

しばらくして運ばれてきた今日の〆は両方ともすごい大盛り

全部食べたらお腹いっぱいで苦しかった〜

さらに調子に乗ってビールを飲みすぎたせいか、半分自給自足だってのにお支払いは昨日よか高かった。どういう事?
まあ楽しかったからいいか。

店を出る時にはこの居酒屋と釣り船のオーナーらしいヨコケンのようなおじさんに、「いつもありがとうございます!」っとがっしり握手をされたのだが、このおじさんどこかで会ったことあったっけ?記憶にないなあ。

ともあれいい気分でタクシーに乗ってホテルへ戻った。もう風邪は完全に治ったようだ。

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