海を目指せ! 地獄の川下り

さあ、それじゃ今度は川下り開始だ。帰りは水の中を歩いても、流れに後ろから押される形になるのでわりと楽。

とはいえ大岩の間を降りたりするのは登るより怖い。慎重に行かないとね。

見た目怖そうな落ち込みは手で体重を支えながら足元を確かめ少しずつ進み、ひとつづつクリアしていく。

下流に行くにつれ水量が増えてくると進むのはかなり楽になってきた。

岸辺にはキノボリトカゲ再登場

広いプールは飛び込んでそのまま流されていく。気持ちいいねえ

そしてわりと余力を残したまま車を止めている橋の下の到着。これで一応ゴールだけど
この調子ならもうちょっと行けそうだな。滝から海まで全制覇ってのも魅力的だ。このまま海まで出てみようか。

なんて気軽に先に進んでみたが、ここから先は水の量が激減。地面にしみこんじゃうのだろうか?
それに大岩だらけになって、一つ一つその岩を乗り越えるようにして進まなくちゃならないのでめちゃくちゃハード。

これはやめといたほうが良かったかも・・・と弱気になってくるが、必死で進んでゆくとさっきまで上空を覆っていた木々が姿を消し空が開けてきた。周りはアダンの茂みになり、海岸の雰囲気が漂っている。きっと海もそう遠くはないだろう。
ここまで来たんだからもうちょっとがんばろう。

全身を使って岩を這うようにしてすすんでいくと筋肉痛や打ち身で全身が痛くなってくるが、
たいきとひーこも文句も言わずがんばっている。えらいぞ〜

そしてしばらくすると、アダンと岩の向こうに海が見えた!

こうなると海岸まで一気に駆けてゆきたいところだが、岩に阻まれなかなか先に進めずもどかしい。

それでも海岸線は少しづつ近づいてくる。

そしてやっと海に到着!やった〜!ちょっと感動だ

いや〜しんどかった〜。さっきまで寒かったのがもう全身汗まみれだ。みんなよくがんばったもんだ。

疲れたので寝転がりたいところだが、海岸線は岩だらけで平らなところはどこにもない。
なので海に浮かんでで疲れた手や足を伸ばす。海の水はさっきの滝壺の水と比べるとあったかくて優しい感じがする。
こうやって空を眺めながら浮いているのはとっても気持ちいい。


あいにくの曇り空でいまいち南国感が薄い上、この岩ごろごろの海岸線のせいで伊豆にいる様な気分にもなるが、
たいきのゴーグルを借りて水中を覗いてみると岩の間をルリスズメやオヤビッチャの子供が泳ぎまわっていて、
ここが熱帯の海だってのを思い出させる。

しばらく海に浮かんでくつろいでいると、ここから帰らなくちゃいけない現実を思い出した。
そうなんだよな、さっきの大岩の川をまた登んなきゃなんないんだよなあ・・・もうクタクタだよ

どこか直接国道に出られる近道でもないかと周りを眺めてみたが、背後は一面アダンが壁のように密生している。
遠くのほうに砂浜が見えるので、もしかしたら国道へ出れる道がついているかも、とも思ったが、あそこまで行って道がなかったらもう今来た川を遡る体力までも使い果たしてしまいそうだ。

 沖にはダイビングボートが浮かんでいるのでいっそあそこまで泳いでいって救出してもらおうか
なんて話にもなり、もう半分遭難したような気分だ(^^;

まあしょうがない、ここから橋の所までほんの数百メートル。がんばって帰るしかないだろう。

あまり長いことだらだらしていても帰る気力がどんどん萎えてゆきそうなので、
うんざりしつつも行動開始。再び大岩の転がる川筋まで戻った。

 でも帰りは後どれくらいか見当がついているせいか思っていたよりは楽だった。
アダンの茂みはいつの間にかジャングルになり、再び頭上を木々が覆いはじめた。

やがて想像していたよりは大分早く橋が見えてきた。あとちょっと、がんばろう!

そしてついに橋をくぐりぬけ、いつものプールに到着!ひゃ〜疲れた〜
ここでちょっと一休み、冷たい水も気持ちいい〜 ついでに頭までもぐってさっきの海の水もよく荒い流しておいた。

こうして遭難することもなくなんとか渓流完全制覇完了。しかし疲れたねえ
早くホテルに戻ってビールが飲みたいぞ〜

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