いきなり雨だ・・・

 外の豪雨は相変わらずではあったが待ち合わせの時間が近づいてきた。

 トレッキングがどうなるかわからないが、ロクヨンにレインカバーを2重がけにしてレンズキャップ代わりにシャワーキャップを被せて完全防備。首からはこちらもシャワーキャップを被せたキスデジNとフィッシュアイズームをぶら下げる。

 自分も合羽と長靴のフル装備で外にでると・・・やっぱり激しい雨が降っていた。結局止んでくれなかったなあ。

ボードウォークも雨に濡れ、熱帯雨林には濃い靄がかかっていてダメダメな雰囲気だ。
しかし今日からが鳥撮り本番ってのにいきなりこの天気、先行きかなり不安だ・・・
 

 そんな雨の中でも朝は生き物の気配が濃厚だ。ボードウォークの階段を動くものがいたので近寄ってみると黒いリスだった。朝はこんな低い所にも降りてくるんだ。

 6時半にエントランスに行くと誰も居ないので一度部屋まで戻ったが誰にも会わない。みんなどこ行っちゃったんだ?
もう一度エントランスに行ったらワンコンとRICKさん達が待っていた。レストランにいたみたいだ。

 ワンコンにどう?行けそう?と聞くがこの雨じゃ鳥も居ないだろうとかなりやる気なさそう。もうちょっと様子を見ようって雰囲気だ。

 ワンコンはずっとここらへんで待っているから出かけるときは来てくれればいつでも行くと言っている。それじゃそれじゃとりあえず1時間くらい様子を見ようか。

 部屋に戻ってくると網戸に昨夜の葉っぱ虫が止まっているのが見えた。横から見てもボリュームたっぷり。
はたして飛ぶことはできるんだろうか?

 恐怖のベランダにはもうあの死にかけのセミはいなくなっていた。ヨナクニサンもどこかへ行ってしまったようだ。
 すぐそばの木では今日もムナフオウギビタキがひらひらと飛び回っていた。ここからなら濡ないのでしばらく遊んでもらう。でもここから撮れるのはこれだけなんだよな。う〜ん、物足りない・・・

 というわけで再び雨対策を万全にして出撃。なんせ今回ここに居れるのは今日を入れてあと2日+最終日の朝だけ。
その貴重な午前中が雨で完全に行動不能って言うのは痛すぎる・・・できる範囲で動いておきたい。

でも見上げるジャングルは相変わらず濃い霧の中だ。やっぱり雨季はずっとこんな感じが続くのだろうか。
 

 とりあえずエントランスに行ってみるが、まだトレッキングに行くような雰囲気ではない。それじゃここらへんで撮影しとこうと思いレストラン前の広場に行ってみると、前を流れるダナン川はめちゃくちゃ増水中。河原は完全に水没して、茶色い濁流が渦巻いている。これが昨日だったら川を車で渡るなんて無理だったろう。こっちに来れただけでも幸運だったかも。

 広場の木にはコシラヒゲカンムリアマツバメが止まっていたので、雨にぬれながらシャッターを切る。
D3とロクヨンもびしょ濡れだけど、コシラヒゲカンムリアマツバメもかなりびしょ濡れだ。

サメビタキも近くでフライキャッチを繰り返している。雨は鳥の警戒心を薄くするのだろうか、
かなり近寄っても平然と餌を採り続けていた。

 広場の端にある木の中をチョコチョコ動き回っている小さい鳥はタイヨウチョウの仲間かな?

上空を群れで飛んでいくのは「ただの」サイチョウだった。ただのサイチョウを見たのははじめてだ。

こうして雨に濡れながら広場で撮影しているうちにちょっと空が明るくなってきた。雨も多少小降りになってきたかも。
昨日ラハダトゥで会った老夫婦が傘を差してトレッキングに出かけていくのが見える。

これなら何とかいけるんじゃない?と思いRICKさんを呼びに行く。うちらもそろそろ出発しよう!

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