ついに遭遇!

 たっぷり休憩したので元気もすっかり回復。さ、午後のトレッキングに出発だ。

 集合場所のエントランスでみんなと合流し、気合を入れて恒例順番ジャンケン、ジャンケンポン!!

 またビリだ〜(TT)ほんと嫌になるくらいジャンケン弱いよなあ。

今回の順番は先頭がにゃっちさん、2番目がRICKさん、そして最後が僕。この場所もはや固定ポジションだ・・・

まあしょうがない、気を取り直して出発だ。
今回は再び橋を渡って昨日セグロミツユビを見たほうへ行くみたいだ。

橋まではもはや通いなれた道。ハイムネクモカリドリやルリノドハチクイなどおなじみの鳥を眺めながら歩いてゆく。

 橋のたもとまで来た時ワンコンが立ち止まり地面を指差す。
するとそこには体長2cmはありそうな大きなアリの群れがいた。このサイズ、ボルネオっぽいぞ。

こいつら中々危険らしい。確かに顔も凶暴そうだ。

つり橋を渡り川の向こう側へ行くと、昨日と同じ道を登ってゆく。しかし今日は鳥の気配が少ない。

ワンコンはなんだか消化試合みたいな雰囲気でさっさと歩いてゆく。やっぱり朝じゃないときびしいのだろうか。
昨日のセアカポイントも今日は静まり返っている。なんだか早くも諦めムードが漂ってきた・・・

 しかしその先、昨日ハムシを撮った辺りで聞こえた鳥の声にワンコンが反応した!待望のカザリショウビンらしい!
周りは鬱蒼とした森が迫っていて姿を見つけるのは難しそうだ。でもワンコンならやってくれるかも!と期待が高まる。

 口寄せを続けるワンコン。すると別の方向からちょっとカザリとはちょっと違う声が聞こえてきた。何の声?と聞くと、こちらはアオヒゲショウビンだって!アオヒゲとカザリが鳴き交わしてるのか!すごい!でもどこに居るんだ?

 しばらくその場で様子を伺っていたが、鳴き交わしを続けていた未見のカワセミ2羽の声は少しづつ遠くなって行った。どうも決着が着いてしまったようだ。そしてまた静けさが戻ってきた。こうなるともう見つけるのは無理みたいだ。絶好のチャンスだったかもしれないのに残念・・・

そのあとは何も出ないまま昨日のジャグジープールまで着いてしまった。
ここで折り返しか・・・もう今日はだめかもしれないな。

とがっかりしていたら、今日は水量が少ないから川を渡れるので向こう側へ行くそうだ。
まだ未知の地域、希望は残っているって事か!やる気が出てきた。

川向こうに渡って斜面を登ると川沿いに下って行く。トレックは鬱蒼としていて期待が持てそうだ。

そんな環境のせいか、ふと気がつくと・・・うわ〜〜指にヒルがついてる〜〜どっから来たんじゃ〜〜〜!
もしかして三脚に着いたのが登ってきたのかも〜〜〜

 きもちわりいよ〜(TT)でも吸われる前に落とさなきゃ、と思って木にこすり付けるが全然取れない。
 とりあえず前を行くRICKさんに助けを求めてみたものの当然助けてくれるわけがない。なんせヒルを一番怖がってるのはRICKさんなんだから(^^; 
 結局大声で前を行くにゃっちさんに助けを求め必殺首絞め攻撃で取ってもらった。やっぱにゃっちさんは頼りになるなあ。このなかで一番の男前だよ。

 そんな騒ぎの後、ワンコンが立ち止まった。どうやらPittaのようだ。 いつものようにトレックに出て来るからスタンバイしろ、と指示が飛ぶ。今回はなんだかすごく自身ありげだ。こりゃいけるかも!

 みんなで散開すると、息を殺してじっとその時が来るのを待つ。道の横の森の奥からはワンコンの口笛に反応してPittaの声がだんだん近くなってきた。今度こそ、今度こそ・・・

 上を木々で覆われた薄暗いトレック、D3の露出をマニュアル、チョイアンダー気味にしてISOは1000にセット。SSは1/10だ。はたして止まってくれるだろうか・・・

 そして・・・・

来た!

藪の中から飛び出した鳥影がトレックの真ん中で止まった!Black-crowned Pitta!クロアカヤイロチョウだ!

いつ飛び去るか分からないクロアカヤイロチョウを必死でファインダーに入れると
「止まれっ!」
と念じつつひたすら連写する。暗闇に浮かび上がる眉班と羽のの蛍光ブルー、なんて綺麗なんだろう。
ワンコンの口笛に反応して道の真ん中で鳴き返すクロアカヤイロチョウ。こういう格好で鳴いてるんだ!

  はたしてどれくらいそこにいてくれたのだろうか。クロアカヤイロチョウは大興奮の僕らを残し、来た時とは反対側の森の中に消えていった・・・

ヤッタ〜〜〜ッ

ついにヤイロチョウゲットだ!大喜びでワンコンのところに飛んで行きがっしり握手する。
ワンコンもとってもうれしそうだ。この瞬間がたまらないんだよな!

ありがとうワンコン、やっぱ名ガイドだよ!

これでダナンバレーに来た目的の半分位は達成されたようなもんだ。めちゃくちゃうれしいぞ〜!

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