出る時は出る!

 クロアカヤイロチョウの興奮さめやらぬ中さらに先に進むが、今日はもうこれで十分目的達成って感じだ。

 しかしその先ちょっと開けた所に出たとき再びワンコンが足を止めた。キヌバネドリがいるらしい。
 前のほうにいたRICKさんには姿が見えているようですでにカメラを構えているが、うちの場所からは木に阻まれて全然見えない。 まあジャンケンに負けたのが運のつき、しょうがないな、と諦めていたら、ワンコンが見える場所を見つけて手招きしてくれた。ありがとう〜

ワンコンの所まで行くと、ほんとだ、木々の隙間からコシアカキヌバネドリ(Rusty-neped Trogon)のメスが見えた。
ちょうど雲が切れ、その姿にスポットで夕日が当たってとても綺麗だった。

 さっきのクロアカヤイロチョウだけでも大満足なのに、コシアカキヌバネドリまで出てきてくれるなんてすごい収穫だ。
惜しむらくはメスだって事。RICKさんと、「オスが見たかったねえ」と話していたのだが、それは贅沢というものか。

 しかしこのあとしばらく行った先にオスもいた!ボルネオでキヌバネドリといえばこのコシアカキヌバネドリのオスが代表だろう。あのコバルトブルーの眉毛、昔図鑑でみて、いつかは撮ってみたいと思っていたんだ。

 ここはちょっと木が多い場所で、コシアカキヌバネドリが止まっているのは葉っぱの隙間からかろうじて見えるポジション。抜ける場所を必死で探してなんとか撮影するが、ISO400でシャッタースピード1/10。またもや連写でしのいだが、顔に葉っぱが少しかぶってしまう。そこで少し位置をずらすと今度はボディーが葉っぱかぶりで緑がかってしまう。

一番被害が少ない場所を探しなんとか撮影。これもちょっと嘴がかぶってしまったが限界だろう。

しかしヤイロに続きキヌバネドリとは、出るときは出るもんだ。今朝からの成果を考えたら今日はすごい充実度(^^)
こんなに見れたらもうあとはカザリだけだけど、それは明日の朝に期待しよう。

コシアカキヌバネドリをあとにして、足取りも軽くしばらく歩くとつり橋の所まで戻ってきた。
橋を渡った所でワンコンは近道で宿舎に帰るそうだ。なんだかとっても疲れてるようだ。

 でも今日はついているみたいなので、僕としてはもうちょっと鳥撮りがしたいんだよな。
 いまなら初日に通ったトレイルでセアカミツユビに会えそうな気がする。RICKさんとにゃっちさんは広い道から帰るというので、僕だけトレイル経由でロッジに戻ろうと思いワンコンに聞くと、ここならいいよ、とお許しが出たのでみんなと別れ森に分け入った。

 初めての一人歩き、ちょっと緊張するが両側は大通りに挟まれているし、この川沿いに歩いていけば迷うこともないだろう。なんともミツユビカワセミがすきそうな雰囲気の流れ、このどこかにセグロが止まっているかもしれない。
一歩一歩周りに目を配りながら、ヒルにも警戒しつつ進んでゆく。

 しかし今日はセグロの声は全然聞こえない。というか鳥の姿がほとんどない。この状況じゃもしセグロがいたとしても
ワンコンの目がなくてはとっても探すのは無理だろう。
 
 それにさっきまでのトレッキングでかなり疲れたようで三脚が肩に食い込み痛みが出てきた。こうなると集中力も途切れてくる。

 結局トレックの出口近くの薄暗い藪でシラガシキチョウを撮っただけでメインロードにでてしまった。

まあそう何でもかんでも上手くはいかないよな。無事にロッジに戻れただけでも良しとしよう。

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