あっという間に最後の晩

 ロッジに戻りエントランスで足元の泥を落とすと部屋に戻る。今日はフルに歩き回ったから疲れたけど楽しかったな。

 長靴を脱ぐとすごい開放感。相変わらず水量の乏しいシャワーで汗をなんとか洗い流していると、二の腕に内出血しているところを発見した。これはヒルにやられたかな。まあいいや、今日は成果たっぷりだったからこれくらいの代償はしょうがないだろう。

 風呂から上がりビールを持ってベランダに出るともう外は薄暗くなっていた。 ソファーにゆったりと座って、暮れ行くダナンバレーのジャングルを眺めながら飲むタイガー、たまらないねえ・・・
 しかしこの日暮れを過ごせるのもこれが最後。明日の今頃はKLだろうか。そう思うとちょっと切なくなる。 

 晩ご飯の時間になったのでRICKさんたちと一緒にレストランに行くと、今日はなんとビュッフェだ!
お客さんが増えたかららしいけど、食べたいものを食べたいだけ食べられるなんてすごく幸せだ〜

 しかもバーベキューコーナーではステーキを焼いてるじゃないか!
RICKさんと二人テンション上がりまくりで飛んでゆき、各自2枚づつ焼いてもらう。

 おかずもいっぱい取ってきてご飯も山盛り。昼までのスタイルのほうがビジュアル的に綺麗だけど、
胃袋的にはこっちの圧勝だ。それじゃダナンバレー最後の夜と見れた鳥達に乾杯!うめえ〜〜〜

  昼ごはんまではマレーシア風の味付けだったが、ステーキはしっかり洋風味、それがまたとっても美味しい。
初日からバイキングだったら良かったのにねえ、と話しながら、気になるラーメンもRICKさんと一緒にもらいに行った。

 そしてこちらがそのラーメン。味はちょっと薄めかな。醤油がほしかった・・・

 そんな風に盛り上がりまくって食事をしていると、最後の晩にふさわしく老夫婦や初日に僕らのカメラを見て爆笑していた陽気なおばちゃんとかもやってきて、なんだかんだ言いながら楽しくすごす。

 デザートも今までのフルーツ尽くしがどうなっちゃったんだってくらいの色々なケーキが並んだ。もちほぼコンプリート。

 ビールも2杯だか3杯だか飲んでいつもにも増してぐるじい〜〜〜

でもこれが最後の晩、食後このままゴロゴロして過ごしてしまってはもったいない。
部屋でひと休みするというRICKさん達には何かいたら知らせに来るね、と約束して、一人で夜の生き物探しに出撃!

ヘッドランプと小さな懐中電灯だけでちょっと心もとないが、とりあえずメインロードを歩き始めた。
ちょっと歩いた池の所まで来た時、向こうから何かがバラバラバラっと飛んできて体にぶつかった。ひえ〜なんだ〜!?

 大慌てで振り払うとそいつはふたたびバラバラバラと飛んで行き、近くの枝に止まった。でかい!長さ15cmはありそうな巨大なキリギリスの仲間だ。あんなのがぶつかってきたなんて・・・考えると鳥肌が立つ。
ライトの明かりに引かれて飛んできたのかな。でもこのでかさはさすがボルネオって感じだ。
また飛んでくるんじゃないかとビビリながらも撮影した。

 そのあと職員宿舎のある広場まで行くと、置いてあったサッカーゴールの上に何かが止まっていた。小さなライトの光量じゃぼんやりとしか分からないので近寄っていくと、その影はふわっと飛び立った。しまった!フクロウだったか・・・

影が飛んでいった先を見ると電柱が立っているのが宿舎からの照明で見える。その上がなんだか不自然な感じだ。
もしかしてあそこに止まってるのかな?今度は逃げられないようにそっと近寄って行く。足元が水浸しで歩きにくいが、何とか電柱まで10mほどの所まで接近、そっとライトを当てると電柱の上にマレーウオミミズクの姿が浮かび上がった。

やったー!歩きでも見れるじゃないか。ワンコン夜は鳥がいないなんて言ってたけどちゃんといるじゃん!
これはRICKさんに知らせに行かなきゃ。と思い急いでロッジに戻って歩いていると、途中でガイドさんと一緒にナイトウォークをしている老夫婦に遭遇。大興奮しながら「今職員宿舎のとこにマレーウオミミズクがいたよ!」と教えると、みんな笑いながら「ここにもいるよ」と真上を指差す。???
ガイドさんがライトで照らしてくれると、そこにいたのはオオフクロウ!おお〜っこんなとこにもいたんだ〜

ついでなのでガイドさんにライトで照らしてもらいながら撮影させてもらう。

ガイドさんによるとこのオオフクロウとマレーウオミミズクはここらへんにいつもいるそうだ。
RICKさんを案内する所がもう一箇所増えたぞ〜

老夫婦チームにお礼を言っていそいそとロッジへ戻り、RICKさんを呼びに行く。
にゃっちさんは待っているそうなので、RICKさんを引っ張って再び出発!

・・・したものの、途中のオオフクロウもグランドのマレーウオミミズクもすでにその姿はなく、
芝生の中の水溜りにはまってRICKさんの靴がびしょぬれになっただけだった。
フクロウ見せてあげたかったんだけど、かえって悪いことしちゃったな。

結局第2ラウンドで撮ったのは日本にいるのとそう変わらないコガネムシだけだった。

これでダナンバレーの夜撮りはおしまい。部屋に戻るとシャワーを浴びて、
最後の一本のタイガービールを握り締めていつものお座敷スペースへ。

ここでRICKさんたちとダナンバレー最後の飲み会。今日は色々見れたし充実してたよねえ。
途中ビールが足りなくなったので、バーでもう一杯タイガーを頼む。

そしてレストランの営業が終わる10時過ぎ、追い出されるようにして部屋に戻った。すでにかなり眠たい。
しかしこの快適な部屋も今晩で最後だと思うと寝るのが勿体無い気もする。
といいつつベッドにひっくり返ったとたん意識はなくなっていた(^^;

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