MAS遅れまくり

  やがて車はラハダトゥ空港に到着。ドライバー君ごくろうさま。とお礼を言って車から降りると、スーツケースを引きずってなんだか町の食堂のような待合室に入り、窓際の空いてるテーブル席を見つけて腰を落ち着けた。

 しばらくすると搭乗手続きが始まったのでRICKさんに留守番していてもらい、にゃっちさんとチェックインに行ってスーツケースを預けてしまう。これでずいぶん身軽になったぞ。

 それじゃ昼ごはんにしよう。飲み物がないので売店に買いに行ったが、残念ながらビールは売っていなかった(やっぱイスラム圏だから?)ので、お気に入りの100+にする。

 売店ではショーケースの中におかずが並んでいて頼むとごはんの横に好きなのをよそってくれるナシチャンプルースタイルの食事ができるが、うちらの昼ご飯はホテルで用意してくれたサンドウィッチ弁当。中身はチキンサンドとケーキとフルーツだけと結構味気ない。こうして比べると日本のお弁当ってのはすごくバラエティーに富んでいて楽しいよなあ。

 窓の外はピーカン。そんな真夏の風景を眺めながらサンドウィッチをかじる。これが初日だったらどれだけ幸せだったか
帰る時ってのはいつも寂しい。とくに暑いところから寒い所に行かなきゃならないってのは哀しささえ感じてしまう。

 とはいえここはまじで暑い。待合室の窓にはスモークシートが張ってあるものの、クーラーがないので温室の中にいるようだ。ダナンバレーは森の中だったからかそれほど暑さを感じなかったけどやっぱり南の国だよ。

 食後、RICKさんと空港の外に散歩に行くと、タビンワイルドライフリゾートのオフィスがあった。涼しそうなので入ってみたら、中はクーラーが効いていてきもちいい。
 折角なので次回に備えいくつかパンフレットをもらい、受付のお姉さんにツアー価格を教えてもらうと3泊4日で4万円くらいだった。ダナンバレーよりは安いし移動時間も1時間ほどらしいので、もし今度ひーこ達と来てシバタンやマブールと絡めるならタビンもいいかもしれないな。

 軽く涼んでしまったからか、待合室に戻ってくるとさらに暑さが身にしみる。いい加減我慢できなくなったのでみんなで奥の日陰になっている席に避難すると、近くのベンチに例の爆笑おばちゃんを再び発見。
ハーイ!とやるとおばちゃんもまた満面の笑顔で手を振りかえしてくれた(^^)

しかしそろそろ搭乗時間だと思うのだが一向に飛行機が飛ぶ気配がない。どうしたんだろう?

しばらくしてアナウンスが流れると待合室がざわついて、多くのお客さんが外へ出て行ってしまった。
なんて言ってたかわからなかったのでにゃっちさんに聞くとどうも出発時間が遅くなったらしい・・・

 予約した当初乗り継ぐ予定だったコタキナバル〜羽田直行便だったらコタキナバルでの待ち合わせ時間が1時間程しかなかったので、この時点で間に合わなくなっていただろう。危なかった〜
幸いKL行きの便はコタキナバルでの待ち合わせが3時間ほどあるので問題ないだろう。

 しかたない、もうちょっと暑い中我慢するか、とみんなでおしゃべりしていると、外からジェット機のすごい轟音が聞こえてきた。あの音は戦闘機に違いない。姿を確認しようと急いで外に出て見ると、はるか上空を旋回しながら遠ざかって
いくF18らしき飛行機のシルエットが見えた。かなり低空で通過して行ったみたいだが、何があったんだろうか?

こいつのせいなのか知らないが、しばらくすると再びアナウンスが流れ待合室にどよめきが広がった。
 今回もなんて言っているか聞き取れなかったのでキョロキョロしていると爆笑おばさん目が合ったので「今なんていってたの?」と聞くと「またフライトが1時間遅れるんだって」と教えてくれた。何言ってたのか全然ワカンナカッタヨというと、「マレーシアの英語だから分かりにくいのよ」と慰めてくれた。

しかしこれでトータル2時間遅れだよ。MASWings、いったい何があったんだ?
これ以上遅れるとKL行きの便も乗り遅れかねないぞ・・・

と心配していたら、それから30分ほどで搭乗案内が流れ一安心。案内に従い奥の待合室に移動すると、
そこは今までの食堂待合室と比べてかなり近代的な場所でクーラーもばっちり効いていた。

 近くを歩いていた爆笑おばちゃん、実はマレー語(?)ベラベラで空港職員に文句を言っているようだ。
ただの観光客だと思ってたのに、この人ただの観光おばちゃんじゃないな・・・

やがて滑走路のかなたに飛行機の影があらわれた。どうやらうちらはこの飛行機で折返しコタキナバルに行くらしい。

着陸した飛行機から乗客と荷物が降りると入れ替わりに待合室のドアが開き、搭乗が始まる。
これでラハダトゥともお別れだ。寂しいな。そしてこれから日本まで長いフライトが続くんだと思うとウンザリする。

 タラップを上り混雑する狭い通路を通って席までたどり着くが、機体は来た時と一緒なので、今度も機材は頭の上のコンパートメントには入らない。
 また預かってくれるかな?と期待していたのだが、愛想の悪いCAは足の下に入れとけという。遅刻したってのにエラそうだな。まあ確かに入らないことはないのだが、これだとカメラリュックの上に足を乗っけ、体育の姿勢みたいな状態で過ごさなきゃならない。狭いよ〜

そんな僕の苦痛などお構いなしに飛行機は滑走路へ向けてタキシングをはじめてしまった。
もうこうなったらあと50分、コタキナバルまでこの体勢で我慢するしかないか・・・

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