レダン島へ

外の雨はいつの間にか止み再び青空が顔を出していた。熱帯の天気はころころ変わる。

10分ほどの移動の後到着したバジェットターミナルは、チャンギの本空港と比べるとすごくオープンな雰囲気。
一昔前の那覇空港のような感じだった。

中は大きなホールになっていて、見慣れないマイナーな航空会社のカウンターが並んでいる。
ベルジャヤのカウンターを見つけ、いよいよ運命の機内預け荷物計量だ。緊張するなあ・・・

 ドキドキしながら列に並んでいると、職員と思われるおじさんが僕の機材リュックに目をつけたようで「これも機内預けにするのかい?」と聞いて来た。やばいなあ・・・「これは機内持ち込みなんだけど・・・」と言ったら。「そう、分かったよ、問題ないよ」とニコニコしながら離れて行ってくれた。焦った〜

うちらの順番になりスーツケースをカウンターの秤に載せる。計量の結果は29kg!問題なしだ。よかったよ〜
まさに肩の荷が下りた気分で手荷物検査を抜け出発ラウンジに入る。

 中は登場待ちの人がいっぱい。ベンチも少なくてゆっくりできるところもないので、
そこら辺のおもちゃ屋など眺めながら暇をつぶしていたらいつの間にかボーディングタイムになっていた。

さあ、それじゃレダン島へ向かって出発だ。今回乗るのは2月のボルネオに引き続いてのATR72。
1年に2回もこいつに乗るなんて、今後の人生でもそうそうないんじゃなかろうか。

機内は明るい色で統一されているせいか、それとも隣がたいきだからかMASAIRの時より広く感じる。
ひーこの隣が空席だったのでカメラリュックはそこに置かせてもらい丸く収まった。

  窓から飛行機のエンジンを眺めているたいきは「こんなプロペラでほんとに飛べるの?」と少々ビビリ気味だ。
 気持ちは分かるよ。僕も2月のボルネオの時は心配だったから。でも意外と加速がいいんだぜ、と誰かに聞いたようなことを話しているうちにATR72は「ブーン」という扇風機のような音をさせながらさらっと離陸。

眼下にシンガポール北部の森林地帯を見下ろしながら旋回を繰り返し高度を上げていった。
ここらへんがスンゲイブロウあたりなんだろうか?

やがて飛行機はマレー半島の海岸線に沿って北上を開始。

レダン島までは1時間ちょっとのフライトだそうだ。
こんな小さな飛行機なので、当然パーソナルモニターみたいなものは付いていない。こういうときはやっぱDSだ。
機内サービスにはミネラルウォーターとソーセージパンが出た。

前の席の欧米人カップルは、日本でも品薄になっているというウワサのD800をゲットしたらしく、説明書を読みながら
嬉しそうにいじり倒していてちょっと羨ましい。レンズは24-70mmのようだ。シンガポールで買ったのかな?

 マレー半島はほとんど碁盤の目のようなプランテーションばかりなのかと思ったが、意外と自然林らしき所も残っている。そんなジャングルの中を蛇行して流れる泥川を見ていると、この前のボルネオを思い出すなあ。あの時はこれから訪れる秘境にどんな出会いが待っているのかと期待で胸いっぱいだったけど、今回この先に待ち受けているのは多分普通の南国リゾート。あんまり鳥は期待できないと思うと多少盛り上がりに欠ける感がなくもない。

やがて飛行機は比較的大きな街の上空に到達した。多分クアラトレンガヌだろう。

ここからマレー半島を離れ海上を進むと、眼下にエメラルドグリーンの浅瀬に囲まれた島々が見えてきた。
そして程なくレダン島に到着!

ただうちらの席はかなり前方。この飛行機の昇降口は一番後ろだけなので、降りる順番は最後になってしまった。

しかしまさかこのせいで後々苦労する羽目になるとは思いもせず、
飛行機をバックにのんきに記念写真を撮っていたORAT家であった。

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