スンゲイブロウの日 |
今日はひーことたいきとは別行動。みんなはユニバーサルスタジオに行きたいそうなので、僕は一人で鳥撮りに行かせてもらう事になっている。今回の旅行で実質まともに鳥撮りができる唯一の日なのだ。 日本にいるときから何処に行こうか考えていたのだが、僕の海外鳥撮りのバイブルである「Where to watch the Birds in Asia」を見る限りではブキッティマかスンゲイブロウがよさそうだった。 スンゲイブロウは鳥友のRICKさんはじめ色々な人が行っていて情報は多い。対してブキッティマはあまり行っている人もいないようだ。ここはフロンティア精神でブキッティマかな、とも思ったのだが、どうやら時期が悪いらしい。ブキッティマのメインターゲットは山の鳥。これらのベストシーズンは秋から冬らしいのだ。 となると湿地帯のスンゲイブロウの方が有望かな。でもこのシーズンヤマショウビンはいないだろう。コウハシショウビンはもしかしたら居るかもしれない位?アオショウビンについては不明。セグロミツユビやルリカワセミの可能性はまずないだろうけど最悪ナンヨウショウビン位はいるであろう。 というわけで行き先はスンゲイブロウに決定。出発前にRICKさんの旅行記を熟読し、さらに色々教えてもらってイメージトレーニングをしておいた。 そしてまだ明けやらぬ朝6時30分。一人タクシーに乗りホテルを出発したのであった。 しかし今回は人が話す英語が聞き取りにくくてしょうがない。何でだろ?今日のタクシーの老運転手さんとも会話はちぐはぐ。そんな話の中でも今日はレイバーデイで休日だから、朝のこの時間でも道が空いているんだってのは分かった。 かみ合わない話を続けながらもなんだかんだとおしゃべりを続け、30分ほどでスンゲイブロウに到着。降り際に運転手さんが「帰りのタクシーなんてきっと捕まらないから、ここに電話しなさい」と、電話番号を書いたメモをくれた。親切だねえ、どうもありがとう。でもRICKさんはスンゲイブロウの受付の人に頼んでタクシーを呼んでもらったらしいから、僕もその作戦を使うつもりだ。 さあ、ここがうわさのスンゲイブロウか。シンガポールの中だってのにずいぶん森が深い感じがする。ロクヨンの入ったリュックを背負いなおし駐車場に入っていくと、いきなり真っ赤なキゴシタイヨウチョウ発見。クルマのバックミラーに映る自分の姿をしきりに攻撃している。幸先いいな!これは面白い所が撮れそうだ!慌てて三脚を立てリュックからロクヨンを引っ張り出してフードをつけるのももどかしくファインダーを覗くと・・・真っ白。タクシーの中が冷房ギンギンだったから思いっきり結露してるんだorz 急いでタオルで拭ったものの、再び視線を戻した時にはキゴシタイヨウチョウはいなくなっていた・・・そんなもんだ(TT) それじゃ気をとりなおしてスンゲイブロウに突入だ。でも何処に受付があるんだろうか?朝早いからか人の気配も全然なくて何処から入ればいいのかさえ分からないぞ・・・ とりあえずボードウォークがあったので進んでいくと、途中の小屋からお兄さんが出てきて「受付は向こうだよ」と教えてくれた。どうも僕はスタッフ用の駐車場に降ろされていたようだ。 職員宿舎のよう建物の脇を通っていくと、ちゃんとした自然保護区のビジターセンター的建物が現れた。 ここは日曜祝日以外は無料なので、受付にいた人に「おはよう!」といって通り過ぎようとすると、入場料を請求された。何でだろ?と思ったが、そういえば今日はレイバーデイか。となるとここも結構混雑するかも。来る日を間違えたかな。 入場料、と言ってもほんの1$なのだが、それを払うとスンゲイブロウの地図が載ったパンフレットをもらって歩き出す。 川面にナンヨウショウビンの「ギャギャギャギャギャ」というやかましい声が響き渡っていた。 ボードウォークを渡り終えると広い池を望むハイドがあり、上空を猛禽が飛んでいた。シロガシラトビではなさそうだ。 さすがスンゲイブロウ、やっとちゃんとした鳥撮りスポットに来れた感じだな。 ハイドには先客がすでに2人ほど。挨拶をして窓を覗くと、池の中にある島の水際をオオトカゲが泳いでいた。 池の周りを見渡した感じでは他に鳥の姿は見えないようなので先に進むことにする。 歩き始めてすぐ、水辺の木の中を動き回る影を見つけた。なんだろうとしばらく粘っていると、出てきたのはアカガオサイホウチョウ。ふたたび曇ってしまったレンズを拭いて撮影しようとするが、じっとしていてくれないので結局まともに撮れずじまい。 そのあとしばらく行くと、左側のクリークからけたたましい「ギャギャギャギャ」が聞こえてきた。目標のナンヨウショウビンだ! しかし川岸には木が生い茂っていて中々姿が見つけられず、そのあと無造作に近寄ったものだからナンヨウショウビンは飛んでしまったようだ。残念。 しかしもうちょっと行った所で再び「ギャギャギャギャ」 今度は慎重に姿を探すと、やっと出会えた。今回初のカワセミ系、ナンヨウショウビンだ!普段あまり眼中にないナンヨウショウビンも、こうカワセミ系が見られないとありがたく感じてしまう。再びレンズの曇りを拭いてじっくり撮影する事ができた。ちょっと逆光だったけど何とか撮れてよかったよ〜 |