午後からぷらっと八丈島
 GW前半は大人しく近所での夏鳥撮りに費やし、出発の日も午前中は地元でキビオスを狙う。なんて余裕なんだろう。

 これも八丈島が近いおかげだ。昼ごはんを食べてからのんびりと羽田へ向かう。

 羽田についてもここからのフライトがほんの40分だと思うと気が楽だ。外は夏のような空が広がっているが、気温はまだ低め。三宅島の地震は今の所収まっているみたいで一安心だ。

 八丈島みたいな僻地に行くんだからきっとプロペラ機とかなんだろうと思っていたのだが、意外にも就航していたのはB737、那覇ー石垣便と同じような奴だ。ちゃんとジェット機が飛んでいるんだな。
 機内で飲む用のビールとたいき用の漫画を購入し準備万端。搭乗時間を待って機内に乗り込むと、GWで込み合う滑走路の離陸待ちを経て飛行機は羽田から離陸した。

 機内でのビールのお作法はやっぱシートベルトサインが消えてからプシュ!だよなあ、と思いながら我慢を続け「ポーン」の音と共にプルタブをあけてまずは東京脱出にカンパ〜イ!

 ツマミに持ってきた柿ピーなどつまみながら一本目を飲み干すころアナウンスがあり「当機は間もなく着陸態勢に入ります」だって。はやっ!上昇したと思ったらもう下降かよ・・・八丈島ってほんとに近いんだなあ。まあ40分と言えば家から羽田に行くより早いもんな。

 まもなく飛行機は八丈島空港に着陸。周りが山がちでちょっと変わった雰囲気の空港だ。そこここにフェニックスの木が生えていて南国情緒はたっぷり。とても同じ東京都とは思えないな。

 一報でこんなローカルな所なのにちゃんとボーディングブリッジがあるところなんかはさすが東京都という所だろうか。

 飛行機を降り小さなバゲッジクレイムで荷物が出てくるのを待つ間人々を観察してみると、釣りとダイビングのお客さんが多いようだ。やっぱ八丈島っていったらここらへんがメインなんだろう。ファッション的にはなんだか短パン+レギンスの山ガールっぽい男女が目立つが、八丈島ではこういうのがブームなのか?

 買ったばかりのオレンジに輝くスーツケースを受け取り到着ゲートを出るが、それらしいお迎えの人は見当たらない。どうしたのかな?と思っていたら入り口から小柄な女の人が駆け込んできた。手にしたボードには我が家の名前が書いてあった。

 こうして送迎のお姉さんとも無事合流し建物を出ると、多少太陽は傾きかけてきていたもののまだ十分明るい。
目の前には八丈富士がで〜んとそびえていた。

 風は強いが心なしか東京より暖かいような気もする。お姉さんに気候について聞いてみると、冬でも0度を切る事はほとんどないそうだ。やっぱりちょっとは南の島なんだ。

 送迎車に乗り込み走り出すと、空港下のトンネルをくぐりぬけて10分ほどで宿に到着。意外と綺麗な所だねえ。

 受付を済ませ施設の説明を受けたが、洗濯コーナーとウォシュレット付きのトイレは共用スペースにありますと言われ、内心かなりパニクりながら「あの〜〜部屋にトイレは・・・」と聞くと、それはそれでちゃんとあるそうで一安心。

 レンタカーは明日から借りる予定だったので何時から受付が出来るか聞いたら日付が変わればいつでも乗って行っていいらしい。車の鍵はつけっぱなしになっているとの事、さすがのどかな離島だ。手近な林道への道順も教えてもらい、これで明日の朝撮りもばっちりだろう。

 この宿、食事はついていないので周辺の飲食店やスーパーの場所なども詳しく説明してもらう。 

 その後案内された宿泊棟は、玄関を入ったところが普通の家のリビングをちょっと広めにしたような空間で、その周りに個室のドアがあると言う作り。大人数で貸切にしたらよさそうだ。共用の冷蔵庫や電子レンジ、食器、流しなども揃っている。

 うちらの部屋は一番奥、中はちょっと薄暗くて窓から見える景色は向かいのアパートとイマイチではあったが、2段ベッド2台にテーブルと椅子、一口コンロが付いたミニキッチン、テレビ、冷蔵庫、ユニットバスと必要秋分の設備は整っていた。値段からしたらこれで十分だ。

 ホッと一息ついたのもつかの間、生憎ビールがない。これは買出しに行かなければ。外はまだ全然明るいので、ついでに歩いていける距離にある植物園にもちょっと散歩にいこうということで部屋を出る。ビジターセンターが開いていたら情報収集もしたいしね。

 さっきもらった地図をたよりに、まず向かうは植物園だ。まぶしい夕日の中のんびりと集落の中を歩いて行く。

 宿からは八丈富士の方向に向かうと植物園があるらしい。あまりちゃんとした看板がなかったのだが、民家の横の道を歩いていくと駐車場のある芝生広場に出た。遊具がいろいろあって結構大きな児童公園になっている。この奥に植物園があるようだ。

 太陽も大分傾いてきたので早いところアカコッコを探したくて気がせくが、それを妨害するようにひーことたいきは遊具で遊び始めてしまった。まあ明日の朝は一人でたっぷり鳥撮りさせてもらう予定だからここはおとなしく付き合っておくしかないか・・・

 滑り台やらターザン滑車やらでたっぷり遊び、お二人が満足した頃合を見計らってやっと植物園の中に入ることができたが、ここで再び僕の鳥撮りを阻んだのはかの有名な・・・

「八丈島のきょん」!!!

 ここでまたお二人は釘付け。なんか半分くらい僕への嫌がらせがはいってるんじゃないか?

 やがてきょんも見飽きたひーこさん「もうすぐ日が暮れるから帰ろう」だと!なぬ〜〜!こちとらまだなんも撮ってないじゃんか〜!

 とぶーたれながら着た道を引き返していくと、芝生の上を歩くゴイサギ発見。でも撮りたいのはこんなんじゃないんだよ・・・

 さらに途中の木立の中からは「ツィーッ カッカッカッ」と言う鋭い声が聞こえてきた。大型ツグミっぽい声だ!逆光の木の中を透かしてみると2羽の鳥がけんかをしている。そしてその一羽は頭が黒い!完全にアカコッコだ。光線の具合は最悪なうえ、もう太陽も沈みかけてSSが上がらない。手持ちではまともな画像は撮れそうもないが、まずは証拠写真ゲット!う〜ん、あまりにもブレブレ(^^;

 ここはもうちょっと粘ってまともな画像を!と気合を入れなおしてファインダーを覗いているうちに、ひーことたいきは振り返りもせずとっとと行ってしまった。あいつらほんとムカつくな〜!完全に鳥撮り阻止を狙ってるとしか思えない!くそ〜明日の朝は思いっきり撮りに浸ってやる〜〜〜!

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